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落語名人役の岡田将生さんに凸撃!「昭和元禄落語心中」ロングインタビュー

ドラマ部新人ADの渋谷はな子です!

今夜スタートした「昭和元禄落語心中」、見ていただけましたか?
第1回の放送を記念して、主演の岡田将生さんに凸撃インタビューしてきました!
岡田将生さんは昭和の落語の名人・八代目有楽亭八雲を演じています。
原作のこと、撮影現場のこと、そして落語のこと、あれこれ聞いちゃいました!


渋谷はな子
渋谷はな子:
ドラマ部新人ADの渋谷はな子です。きょうはインタビュー、よろしくお願いします。
まず最初に、原作を読まれた感想をお願いします!

岡田将生
岡田将生さん:
本当に読み応えがあって、次のページがどんな展開になっているのか、怖くて開けないくらいに引き込まれてしまいました。そして、八雲の役を演じるのは大変だなあ・・・と思いました(笑)。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
主人公の八代目有楽亭八雲って、どんな人だと思いますか?

岡田将生
岡田将生さん:
すごくクールな人なんですけど、すごく愛がある。なんだかんだと、与太郎や小夏に言葉ではきついことを言っているんですけれど、心の深いところではすごく愛を感じています。
一方で落語と心中しようという気持ちがあったり・・・すごく複雑で、業が深い人間だなあ、と演じていて思いますね。すごくやりがいがあって、楽しいです。

渋谷はな子
渋谷はな子:
八雲の若い頃から晩年までを演じてみて、いかがでしたか?

岡田将生
岡田将生さん:
若い頃と50代とで、体の動きのスピードと、会話するときの話のスピードを気を付けてはいます。でも特殊メイクも素晴らしいので、自然に動きも50代になってることもあります。
それから第1話では、与太郎がすごく若い設定で、元気で動きの激しい与太郎を見ていると、やっぱり自然に、親のような気持ちになるというか、親心というか(笑)、そういう感じが湧いてくることもありました。
あとは、落語を演じるときに、やっぱり若いときの落語と、歳をとってからの落語とで、差をつけないといけないので、そこは事前の稽古のときからタナダ監督ともすごくお話させてもらって、こういう風にしよう、ああいう風にしようって、座り方一つでも時間をかけて考えられたので、それは生かされているのかな、とも思います。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
第1回、50代の八雲もクールでカッコよかったです!

岡田将生
岡田将生さん:
第1回の八雲は、とにかく笑うシーンが無いんです(笑)。
それがあった分、第2回以降の撮影になって、若い八雲、菊比古を演じていて、そこの部分はすごく楽しいです(笑)。初太郎(後の助六)と落語をしているときとか、すごく青春を感じるというか(笑)。こういうのっていいなあ、と思いながらやらせてもらっています。

渋谷はな子
渋谷はな子:
八雲を演じる上で、気をつけていることはありますか?

岡田将生
岡田将生さん:
常にぽっかり心に穴があいている感じというか、どこかしら虚無な感じというのを意識しています。それは八雲を演じる上で大切だと思っていて。撮影現場は基本的に楽しいんですけど(笑)。
八雲という役には、やはり孤独感が常にあります。親にも捨てられ、友人との別れがあって、恋人とも別れてしまって。そうやって何かに捨てられたり、何かを捨てる代わりに、何かを極めていく・・・落語がどんどん磨かれていくという部分があります。
落語は考えようによっては、ひとりぼっちです。ひとりで芸を磨いて、ひとりでみんなの前に出て、聞いてもらう。それはどこか八雲の抱えている孤独感とか、孤高な感じとか、そういうものにリンクする部分があると思います。
八雲を演じる上で、そういう孤独感だけは、絶対忘れないように気をつけています。
ただ、八雲は左足が悪い設定なんですけど、ときどき足を引きずるのを忘れることがあって(笑)。
この前も幼い小夏との場面で、相手役の子のことを心配してたら、テストのときについ普通に走っちゃって(笑)。みんなに「走ってるよ!」って言われて(笑)。

渋谷はな子
渋谷はな子:
マンガ原作のキャラクターを演じる難しさはありますか?

岡田将生
岡田将生さん:
マンガ原作のものは僕も何回かやらせてもらっていますし、僕もマンガを読むのは好きなんです。
ただ僕も自分が好きなマンガが実写化されるときに、拒絶反応が出ちゃうこともあります。好きな作品なら尚更、そういうことは皆さんあると思うんです。だから、なるべく原作の世界観に近づけたいという気持ちは、演じる側としてすごくあります。
でも一方で、僕自身の菊比古、僕自身の八雲っていうのを演じて行きたいとも思うので・・・原作のファンの皆さんには、優しく見守っていただきたいです(笑)。

渋谷はな子
渋谷はな子:
落語のお稽古はいかがでしたか?

岡田将生
岡田将生さん:
四月くらいから、撮影に向けていろんな噺を順番に頭にいれて、稽古しました。
なんとなく、一つが固まってきたら、次の噺に進む…みたいな感じです。
スタッフと相談して、いつ頃にこの噺の撮影があるから、ちょっと前にはもう一回稽古しておこう、とか。
とにかく噺一つ一つ、それぞれに、指導をして下さる師匠方と相談しながら固めていった感じです。あと、落語の稽古は、どこでもできるので、時間のあるときは、家に帰ってからひとりでも稽古していました。

渋谷はな子
渋谷はな子:
落語をわざと失敗するシーンがあったと聞きました!

岡田将生
岡田将生さん:
初高座のシーンは、監督に「もっと棒読みでやって」とか「ロボットみたいに覚えたことだけ言っている感じにして」と求められました。あと感情を乗せないなどと。
・・・でも、やっぱり一回がんばって覚えてるものを、わざとつっかえるっていうのはもの凄く難しくて(笑)。なんでうまくなろうと練習してるのに、下手にやらなきゃならないんだろう、という(笑)。でも、もちろんそれをやらないといけないので。竜星くんも、それですごく苦労したと言ってました。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
八雲の落語、演じてみて難しいですか?

岡田将生
岡田将生さん:
八雲はどちらかというと陰気なタイプの噺しか演じないので(笑)、お客さんが基本的に笑うことがあんまりなくて。笑わせる魅力ではなく、語りの力で噺をお客さんに届けなきゃいけない。すごく孤高で、孤独な感じです(笑)。
助六と与太郎は、落語をお客さんと共有するタイプというか、とにかく溌剌と落語をやっていて、とにかく笑わせる。うらやましいです(笑)。
八雲を演じているんだから仕方ないんですけど、最近切実に「笑いを取りたい」と思っています(笑)。

渋谷はな子
渋谷はな子:
落語を演じるって大変なんですね…。 

岡田将生
岡田将生さん:
多分、正解が無い、というのがいちばん大変なんじゃないか・・・と思うんです。人によって、ひょっとしたら更にその日の気分や感情によって、噺ってまったく違うものになる気がしていて。
だからそういうことも含めて、自分の頭の中で、どこか自分自身のことも俯瞰的に見てないと、うまく出来ない気もします。もちろん、本職の落語家さんは、また違うのかなと思いますけれど。
考えだすと難しいんですけど、落語の場面では、できるだけ楽しんで演じるようにしています。落語監修の柳家喬太郎師匠が、「演者が楽しくやってないと、お客さんに楽しさが伝わらない。お客さんが楽しくなくなる」って言ってくださって。
八雲がやるような、陰気な噺でも、噺の中で感情的になったり、盛り上がったりする部分があるので、僕も全力で楽しむようにしているし、そうすると噺の中のキャラクターが生き生きとしてくるというのが、なんとなく実感としてわかりました。
「品川心中」だったかな・・・喬太郎師匠に見てもらった時に、師匠が「久々に品川心中をやりたくなった」とおっしゃってくれて。こんなはじめたばっかりの若造に、優しさで言ってくださっているとは思うんですけど、実際に喬太郎師匠はその後、品川心中を高座にかけたそうなんです。すごく嬉しくて(笑)。
それ以来、タナダ監督が喬太郎師匠の「品川心中」を見たい!とおっしゃっていて、でも多くの落語会は、事前にネタは決まっていなくて、落語家さんがお客さんの様子を見ながら演目をその場で決めることが多いんです。それでタナダ監督が喬太郎師匠の落語会に行くと、毎回「品川心中」をやってくれないとおっしゃってました(笑)。僕も時間ができたら、ぜひ見に行きたいです。
そうやって、こっちをくすぐってくれる喬太郎師匠のふところの深さは、すごいと思います。やっぱりこっちも「もっと頑張ろう」と思いますし、すごく嬉しかったですね。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
ライバルの助六は、八雲にとってどんな存在ですか?
あと、ふたりはどういう関係だと感じますか!?

岡田将生
岡田将生さん:
助六は、八雲にとっては本当にかけがえのない人で、助六と会ってなかったら、生きていけなかったんじゃないかなと思うくらい大きな存在です。
助六と会うことで落語をどんどん好きになって・・・助六のせいで落語が嫌いになることもある。
僕自身、助六の男らしい生きざまに本当に憧れもするし、でもその一方で嫉妬する、妬ましく思う部分もあります。

渋谷はな子
渋谷はな子:
具体的にはどんなところですか?

岡田将生
岡田将生さん:
落語を知っていくと、なんとなくこの噺、このネタは、自分に向いてるとか向いてないというのを感じてきて。八雲も、そして僕自身も、助六が得意とする「野ざらし」みたいな感じは、あんまり得意じゃない気がして。そう思うと、山崎さんが素敵な「野ざらし」を演じて、落語指導の師匠方に「今の良いですね」と言われているのを見ると、やっぱり助六はライバルでもあるので、なんだかくやしい気持ちになります(笑)。嫉妬というか(笑)。僕ももっと稽古しなきゃ!がんばらなきゃ!と(笑)。
八雲と助六は、本当に正反対の人間で、それでいて仲良くて、面白いです。
ドラマの中で、八雲と助六が役柄を分け合って、息を合わせて掛け合いで「野ざらし」を演じる場面があります。ぼくたちは「連弾野ざらし」と呼んでるんですが、八雲が女性の役で、助六が男性の役。そんなことをやっていると、ふたりはなんだか夫婦みたいな感じで(笑)。やっぱり切って切れない仲なんだな、と思いますね。

渋谷はな子
渋谷はな子:
あと、みよ吉は八雲にとってどんな女性なんでしょうか?

岡田将生
岡田将生さん:
みよ吉は破滅的なところがあって・・・それが独特の色気に繋がっているというか。実際に演じていても、みよ吉を演じている大政さんから目が離せなくなるというか(笑)。瞬きするのがもったいないくらい、魅力的で(笑)。ドラマの中身も男くさいので、大政さんが現場にいらっしゃると華があります。
八雲には、埋めなくてはならない空白が、いつも心の中にあるんだと思います。埋めるために必要なピースとして、みよ吉がいたんだと思います。ただ、みよ吉の存在が、自分が思っていた以上に、自分にとって大きかった・・・。そんな感じがします。
みよ吉との印象に残っているシーンは、八雲がみよ吉にはじめて弱みを見せるというか、甘えて、すがるような場面ですね。そういう八雲の甘えを受け止めてくれる、みよ吉の人間の大きさが素敵ですし、それにそこで、八雲にとって大きなきっかけになるアドバイスをしてくれる。大事なターニングポイントの場面だと思います。
あ、あと・・・助六とみよ吉が、抱き合ってるのを見てしまうところ。複雑でしたよ(笑)。
「えー!」と思いましたし(笑)。そこも印象的ですね。
落語を取るか、みよ吉を取るか・・・という事態が起こるんですけれど、本当に究極の選択です・・・。

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渋谷はな子
渋谷はな子:
最後にざっくりした質問ですが、ドラマの見どころをお願いします!

岡田将生
岡田将生さん:
ひとりの男の人生というか、10代から老人になるまでの役を演じる機会はなかなか無いです。八雲がいろいろな人と出会って、そして落語と出会って、大人になっていき、環境が変わっていく。それがすごくドラマチックで、愛情とか友情とか、色んな感情が渦巻いて、その全ては落語につながっていきます。この八雲の生き様を、見て欲しいなと思います。
あとは、他の役の皆さんが、ほんとに生き生きとしていて、皆さんほんとうに魅力的です。それに僕もすごく良い影響を受けて、今がんばれています。そういう濃い魅力が溢れるひとりひとりのキャラクターを楽しんで貰いたいと思います。
あとは落語。僕も今回初めて落語の魅力に目覚めましたけれど、同じようにこのドラマをきっかけに落語を好きになる方が増えたらいいな!と思います。あと原作マンガのファンの方、アニメ版のファンの方にも楽しんでいただけるようになってると思いますので、ぜひ、見ていただけたら嬉しいなと思います。


…というわけで、岡田将生さんにじっくりしっかり語っていただきました!
第2回からは、若い頃(10代くらい)の八雲が登場します。
そちらもぜひ、お楽しみに!(はな子)

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