ドラマトピックス

平成28年度後期 連続テレビ小説「べっぴんさん」制作のお知らせ

連続テレビ小説
べっぴんさん

連続テレビ小説 第95作「べっぴんさん」は
戦後の焼け跡の中、娘のため、女性のために、子供服作りにまい進し、
日本中を元気にかけぬけていくヒロインとその家族、
そして、彼女の仲間たちが夢へと向かう物語です。

【物語】
すみれ。それがこの物語のヒロインの名前です。昭和のはじめ。神戸の山の手で生まれたすみれは、早くに亡くなった母から教えられた刺繍や手芸が大好きな女の子でした。会社を経営していた父、活発な姉のもとで何不自由なく育ち、18歳でお見合い結婚、ほどなく娘を授かります。
順風満帆に思われた人生でしたが、戦争ですべてが変わります。
夫は出征し、家は焼け、戦争が終わると財産は没収。おっとりとしたすみれはどうしていいかわかりません。そんなとき、幼い娘のために手作りした服を見た人から「それを売ったらいいんじゃないか」と言われたことをきっかけに、すみれは生きていくために子供服作りを始めます。
そんなすみれの周りには、様々な事情を抱えた女性たちが集まってきます。働いたことなどない女同士で「ああでもない、こうでもない」と言い合いながら、気づけば会社まで起業、子供服作りにのめり込んでいきます。
戦地から復員した夫は、当初、妻たちが働くことに猛反対。すみれの夫・紀夫は戦前の「男が働き、女は家の中」という考えが捨てきれず、また、儲けをあげることより「子供のため、ママのためによりよいモノを作りたい」という彼女たちの仕事のやり方も理解できません。
しかし、やがて彼女たちの意気込みに触れ、子供服作りに一途な彼女を陰ながら支える生き方を選び、「最強のパートナー」となっていきます。
「婦唱夫随」のすみれと紀夫は、仲間たちとともに「こだわりのモノづくり」を貫き、やがて宮内庁御用達と認められるまでになっていきます。そして後年、すみれは、大人になった娘たちとともに、念願だった「子供のモノなら何でもそろう」日本初の総合子供用品店をオープンさせることになります。

※実在の人物をモデルとしますが、激動の時代を生きた女性たちの人生の物語として大胆に再構成し、登場人物や団体は改称し、フィクションとしてお届けします。


【脚本家のことば  ・・・ 渡辺千穂】
この物語のヒロイン・すみれたちが戦争で失ったものの大きさは計り知れません。ですが、その時代を生きたからこそ、生まれたものもあります。それは、どんな状況にあっても生き抜こうとする逞しさと、未来を切り拓こうとする力です。彼女たちの根底にあったものは、子を持つ母としての愛でした。
彼女たちが自分たちのため、そして、同じように途方に暮れながら赤ちゃんを抱えた母親たちのためにと、幸せな未来を夢見て頑張って来たことは、豊かな時代を生きる私たちの幸せにも繋がっているのではないかと思っています。
私は今、脚本家としてこのタイミングでこの企画と出会えたことを、運命のように感じています。なぜなら、今まさに、初めて母親になろうとしているからです。そろそろ臨月を迎えるため、出産のための準備を始めていますが、昔の資料に出て来る母親と赤ちゃんのためを考えて作られたベビー服が、現在、巷に溢れているものと大きな違いがないことを知り、驚かされています。沢山のお母さんたちの悩みや知恵が、これらを生んだのだろうと考えると、なんだか感慨深い思いになります。
強くならざるを得なかった時代に、自分たちの価値観を曲げずにしなやかに生きたヒロインたち。彼女たちの人生を原稿に重ねるとともに、初めての経験を通しての自分の心の変化に耳を傾けながら、私も人生を重ねてゆきたい。そんな思いで駆け抜けたいと思っています。

【渡辺千穂(わたなべ ちほ) プロフィール】
東京都生まれ。2002年連続ドラマ「天体観測」で脚本家デビュー。家族、青春、恋愛、悪女ものなど幅広いジャンルを執筆。主なテレビ作品に「名前をなくした女神」「サキ」「ファースト・クラス」など。主な映画作品に「赤い糸」「さよならみどりちゃん」「レインツリーの国」「植物図鑑」(2016年公開予定)など。NHKでは松山発地域ドラマ「歩く、歩く、歩く~四国遍路道~」プレミアムドラマ「珈琲屋の人々」などがある。


【制作にあたって  ・・・ 制作統括 三鬼一希】
今回のドラマのヒロインは、おかあさんです。
戦後の焼け跡の中、幼い娘を抱えながら、日々を生き抜くためにと始めた子供服作りが、やがて周りの人々を巻き込み、やがて日本中にその子供服が広まっていく…。
そのエピソードだけを聞くと、がむしゃらな女性を想像してしまいますが、今回のヒロインはそうではありません。おっとりとした「ありのまま」の女性です。
ヒロインのモデルである坂野惇子さんは、「育児に悩む母親のため、そして未来ある子供たちのため」という揺るぎない信念のもと、真摯に子供服作りを続けた女性でした。
「いいものを作る」ということに専念するあまり、儲けなんか度外視。信念の前にはどうでもいいことだったのでしょう。そんな彼女だからこそ、家族や友人たちが心を動かされ、チームとなっていったのだと思うのです。
そして、その強い信念で、高度成長期の男社会に立ち向かい、やり込められるどころか、男社会も味方につけてしまう…。そんな痛快なことも、さらりとやってのけてしまう女性でした。
今回、そんな坂野さんの生涯をモデルにしながら、女性として、母として「自分らしく、ありのまま」の姿で、生き生きと活躍するヒロインと仲間たちの物語を、脚本家・渡辺千穂さんとチームとなって紡いでいき、みなさまにお届けしたいと思っています。


【タイトル「べっぴんさん」について】
今日では、「べっぴん」という言葉は“美しい女性”を表す意味で用いられていますが、江戸時代には「別品」と記し、“特別によい品物”を表す言葉でした。
今回、ヒロインが真摯に作り上げる子供服は、それを着せる母親、着る子供にとって、この上ない愛情に包まれた「別品」に他なりません。
また、生き方の美しいヒロインの姿はまさに「べっぴん」です。
そんな思いを『べっぴんさん』というタイトルに込めました。


平成28年度後期 連続テレビ小説 『べっぴんさん』

【放送予定】
 2016年10月3日(月)~2017年4月1日(土) 《全151回》
【制作スケジュール】
  2016年1月~2月.....ヒロインオーディション
  2016年2月~4月.....ヒロイン決定、出演者発表
  2016年5月..............クランクイン予定
【演出】
 梛川善郎 安達もじり
【プロデューサー】
 堀之内礼二郎
【制作統括】
 三鬼一希


ページトップへ