|
企画にあたって…金澤宏次
日本の放送と橋田壽賀子さんは同じ年です。このドラマの主人公、ハルもまた同様です。NHKとしても勿論ですが、放送の歴史と因縁深い橋田さんにとっても、放送80周年ドラマはやはりこだわりの記念番組です。
「国家や時代の波に翻弄される人間の運命が描きたい。」「大きくて、深みのある作品にしたい。」「それなら“ブラジル移民”はどうか。」「でも、何でブラジルなのか。何で移民なのか。」と錯綜しながら、「ブラジルだから、移民だから、家族の絆がより大切で、一層強まるのでは。また逆に今の日本が見えてくるのでは。」と、テーマが少しずつ絞られてきました。
思えば、おしんが酒田へ奉公に出された折も両親(伊東四朗、泉ピン子)は一家でブラジルに移民するかで大いに悩みました。結果、おしん一人が7歳で最上川を筏で下り、材木店へ奉公に出されました。
『おしん』執筆の時から、ブラジル移民の運命を叙事詩として描く宿命を橋田壽賀子さんは負わされていたのかもしれません。ご存知のように『おしん』はイラクも含め、世界62の国と地域で放送され大好評を博しています。是非、世界中の大勢の視聴者の方々に『ハルとナツ』を観ていただけるよう、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
橋田壽賀子脚本の真骨頂、そして、素晴らしい俳優陣による演技の醍醐味をご期待ください。
|