

大女将であり、柾樹の祖母でもあるカツノが倒れたと知らせが入る。病床のカツノは柾樹に、旅館を新しくしようとする環たちに代わって老舗の伝統を守り加賀美屋を継いで欲しいと頼む。
柾樹は婚約を解消して欲しいと夏美の両親に頭を下げる。だが夏美は一本桜のような存在になりたい、柾樹が旅館を継ぐなら自分は女将になると宣言する…!
柾樹の反対をよそに、一人で加賀美屋にやって来た夏美。柾樹と結婚するため、いつか女将になるために旅館で働かせて欲しいと懇願する。夏美に座敷童の姿を見たカツノは、夏美を加賀美家の嫁に迎え、将来的に加賀美屋の女将となるべく育てるため仲居として働くことを認め、環(宮本信子)に夏美を教育するように頼む。
そして、夏美の修行が始まった。畳のへりを踏まない、背筋を正して歩く、入室する時は左の足から、お辞儀の角度等々、仲居頭の時江(あき竹城)からビシビシ指導を受ける。板場のしきたりを知らず板長に怒鳴られるなど失敗の連続だが、持ち前の明るさで仕事を積極的に覚えていく…。
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来る者帰るが如し。お客様が我が家に帰って来たようにくつろげますように、という意味。180年間加賀美屋が守り継いで来た、おもてなしの心を夏美は受け継ぎ始める…。
ある日事件が起きる。雨の日に訪れた常連客の吉田(山本圭)が夏美の不手際で転んで怪我をしてしまう。その夜、夏美は環が吉田の部屋の前で夜通し控えているのに気付き、環の"おもてなしの心"を目にする。
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岩手・八幡平は吉田にとって亡き妻との思い出の地。だが腰を痛めて歩くことが出来ない。どうしても八幡平で"ハクサンチドリ"の花を見せたいと、夏美は仲間の協力を得て吉田を山に案内する。
夏美はおつかいの帰りにジュンソ(リュ・シウォン)という韓国人の青年に出会う。
加賀美屋に現れたジュンソは日本で人気のある韓国の映画スターだった。夏美は盛岡を案内するが、ジュンソはどことなく寂しげで、何かワケありな様子だ。
ジュンソは2年前に盛岡で別れた恋人を探すために日本に来たと夏美に告げ、今はどこに居るかわからない彼女を一緒に探してほしいと頼む。
一方、加賀美屋には韓国からジュンソを連れ戻すため事務所の人間が現れる。環は「お客様のプライバシーを守るのは女将の仕事」と毅然とした態度で対応、その姿は夏美の心に強く残った。
そして、ジュンソの帰国前夜。夏美は地元のFMラジオで彼女への気持ちを伝えることを提案する。翌朝、恋人が名乗り出るが、ジュンソを連れ戻そうと来た事務所スタッフが玄関に待ち受ける。夏美は彼らの前に立ちはだかり、ジュンソを恋人の元へ向かわせる。
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例えどんな感情的な出来事があっても、旅館ではいつどこでお客様に見られているかわからない…女将修行を続けたいなら"女将の顔"を持ちなさい…と、夏美は環から助言を受ける。
経済評論家・斎藤愛子(とよた真帆)と息子:翼(川口翔平)の担当を任された夏美。忙しい母親に遠慮して無口で寂しげな翼を元気づけようと、乗馬体験や、盛岡の夏祭り"さんさ踊り"に連れ出し、夏美なりの心からのおもてなしをする。観光を楽しんだ夜、翼は夏美が注意していたはずの"そばアレルギー"で倒れてしまう、病院に駆けつけた愛子は、命に関わるミスをした夏美を責め、加賀美屋を訴えると言い残し東京へ帰る。
カツノは今回の事件の責任を取って、夏美の教育を任せた仲居頭の時江を辞めさせる。環からは加賀美屋の信用を失わせた今、女将修行を続ける資格は無いと言われ、伸一(東幹久)、久則(鈴木正幸)、浩司(蟹江一平)、仲居たちからも責められ、ついに夏美は加賀美屋を飛び出し横浜へと逃げ帰ってしまう…。。
横浜で行く宛もなくうちひしがれていた夏美を見つけた柾樹。夏美がどれほどショックだったかを察する。実家を訪れた柾樹は、夏美を幸せにするため、旅館を継ぐことは諦めるとカツノに伝えた。
そんなある日、翼からお礼の手紙が届く。夏美は自分の不注意から発作で苦しめたことを謝りに行く。愛子から「あなたのしていることは誠意の押し売り」と責められるが、翼は、夏美がしてくれたことがうれしかったと必死に夏美をかばう。後日カツノが改めて愛子を謝罪に訪れると、愛子の気持ちは既に治まり、訴訟は取り下げられた。
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カツノからは女将修行を諦めるよう言われ、夏美は初めて「心からのおもてなしを出来る女将になりたい」という自らの本心に気付く。そして加賀美屋に戻り、再度女将修行をさせて欲しいと願い出るが、環には受け入れてもらえない。そこで、伸一のせいで機嫌を損ねた平治から、もし茶会用の茶釜を受け取ることが出来たら、女将修行を再開させてほしいと、雨の中、平治の工房の前で座り込みを続ける。そして根負けした平治から、ついに茶釜を手に入れる…。
その後、カツノが大女将を引退、環が名実共に旅館を取り仕切ることになった。カツノは環に、加賀美屋の女将に代々伝わる"玉手箱"を渡す。開けると中は何も入っていない。「これが加賀美屋のすべて、あとは自分で考えなさい」と教える…。
夏美は目を離した間に組合費を紛失してしまう。夏美が新入りの仲居・彩華(白石美帆)を犯人扱いしたと、浩司や従業員たちから非難される。カツノから、女将修行を続ける身である夏美の行動を従業員みんなが注目している、些細な事でも一旦誤解を生むと大きくなってしまう、と諭され、自分の至らなさに気付かされる。
そんなある日、旅行ガイドブックの調査員が加賀美屋の格付け調査に来るという情報が入る。環たちは夏美と彩華のどちらが女将にふさわしいか、調査員の評価をもとに白黒をつけようと考えた。
伸一は彩華を川端(中島久之)という、調査員らしき上品な男の担当にし、女将競争が有利になるよう計らう。しかし夏美が担当した怪しげな客・田辺(温水洋一)こそが、本物の調査員だった…。
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部屋から岩手山が見たいが、この部屋からは見えないとごねる田辺に、夏美は岩手山の四季の美しさを語る。さらに、メニューに無いB級グルメ料理を出して欲しいと無理を言う田辺に「伝統は変えられません。伝統と格式の中で過ごす時間を楽しんで欲しい」と真摯に向き合う。後日、夏美の振る舞いが「老舗旅館にふさわしいもてなしだった」と、田辺の書いた記事で賞賛されることになる。
その後、彩華は借金返済のために夏美を追い出し女将になろうとした計画を明かし、加賀美屋を去る…。
加賀美屋の改革に乗り出した柾樹は、板長の篠田が長年続けて来た仕入れ方法を見直し、食材費の赤字を削減したいと言い出す。そのことで篠田は板長を辞め、板場は大混乱する。
家族総出で板場を切り回すなか、家族の中で孤立する柾樹は、ひょんなことから遠野を訪れた夏美のおかげで、父の政良と20年ぶりに再会し、和解を果たす。そして、父の助言を受けた柾樹は、「これまでの強引な改革路線を改めたい」と環に素直に謝る…。
この一件で、環はついに夏美を若女将として、加賀美屋の嫁として認めると決意した。
納得がいかない伸一は加賀美屋を出て行こうとするが、カツノから加賀美屋の株券全てを譲り受け「家族の団結にはお前の力が不可欠だ」と説得される。
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夏美と柾樹の結婚式の朝、カツノの容態が急変。政良と20年ぶりの親子の対面を果たすも、式を終えた夏美と柾樹がカツノの病床へ着いた時は既に旅立った後だった。
カツノの死を乗り越えられないまま若女将としてスタートした夏美は、笑顔を忘れた接客をしてしまう。そして、落ち込む夏美の元に、亡きカツノの姿が現れる。そこでカツノは「笑顔を忘れないで」と励ましの言葉を残し、夏美を立ち直らせる。
新しい加賀美屋を目指す伸一は酒場で知り合った秋山(石原良純)と意気投合。柾樹は一部改修で客足を回復する計画を進めていたが、秋山が伸一の作った全面建て替えプランに興味を示す。秋山は建て替え資金のメドがついたとし推し進めようとする。加賀美家は伸一と従業員らの建て替え賛成派と、環と柾樹らの改修派で意見が分かれ対立する。
夏美は、家族を互いに思いやる気持ちがあれば大丈夫だと明るく話し皆を勇気づける。
いっぽう、秋山は加賀美屋の乗っ取りを計画 、伸一から加賀美屋の株をだまし取ったうえ、全面改築する案を環に突きつけ、依存があれば加賀美家を経営から外すと脅しをかける。
そんな中、夏美の父が倒れたと知らせが入る。病院に駆けつけた夏美に父は筆談で「すぐに戻れ」と書いてみせ、夏美を加賀美屋に戻らせる。
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夏美は、加賀美屋を立て直そうと奮闘する。彩華や元板長の篠田らが手伝いに駆けつけ、韓国スターのジュンソや愛子もメディアを通じて、老舗旅館を買収しようとする乗っ取り屋を批判する。
世間の反応に戸惑った秋山は、明るい兆しが見えはじめた加賀美屋の様子をこっそりと伺う。ところが突然秋山の部下が加賀美屋を訪れ、即刻の営業停止を宣告する。環は止むなくその要求を受け入れるが、今日の客だけは迎えさせて欲しいと頼む。
秋山は加賀美家の団結力を認め、自分個人が持っている加賀美屋株の帰属次第で、乗っ取り屋側・加賀美家側、どちらが議決権の過半数を制することになるか決まると宣言し、乗っ取りと決別する。そして、買収は失敗に終わる。
その後、「伝統と格式を守る」ことを条件として、地元の資産家が乗っ取り屋に渡った株の全てを買い上げてくれることになる。
こうして加賀美屋最大の危機は去り、そして加賀美家はひとつになった…!