乙女のパンチ | ドラマのみどころ

ラマのみどころ

 今、注目を浴びている女子プロボクシング(→女子プロボクシングとはっ!?)。倒すか倒されるかの、孤独な勝負の世界に生きる女性たちがいる。チャンピオンを目指して、熱く、激しく生きるヒロイン「ジャイアント乙女」こと早乙女ひかる役に、南海キャンディーズのしずちゃん・山崎静代が全力投球する。ひかるの活躍を軸に、ひたむきに闘う女性たちの姿を、明るく、さわやかに描く、ファイティング・ドラマです!

■主題歌・安室奈美恵「Sexy Girl」によせて…貸川聡子(共同テレビ)

 女子ボクシング=闘う女性たち、というテーマでまず思い浮かんだのが、安室奈美恵さんのお名前でした。つねに女の子たちのお手本となり、勇気づけてきた存在の安室さんに、ひたむきに頑張る主人公、しずちゃんへの応援歌を唄っていただきたいとお願いしたところ、快諾いただきました。安室さんの歌声が、力強く、そしてかっこよくこのドラマを盛り上げてくれると確信しています。

■脚本家のことば…高山直也

 「あの、今度女子ボクサーのドラマやるんですけど」

 「ああ、そうらしいっすね」

 「しずちゃん主役です」

 「おおっ、凄いじゃないですか」

 「でしょ? やってみません?」

 こうしてこのドラマ「乙女のパンチ」と関わることになった。が、内心私は思っていた。

 はぁ? 女子ボクシングのドラマ? そんなキワモノやってどこが面白いっちゅーねん!


 だってその時まで日本の女子ボクシングに対するイメージといったら、ドロレスあるいは胸ポロリで有名な芸能人水泳大会程度の認識だったから。が! が、である、じかに本物の女子ボクサー、そして女子ボクシングを見て私の認識は一変した。

 「す、すげえ……すげえカッコイイ!!」

 ナマで見た彼女たちは、まさしく鍛え上げられたプロのアスリートだった。正直、この時の感想をストレートにいえば、小泉元首相ではないが「感動したっ!」である。私の女子ボクシングに対する認識は一変した。

 この感動を誰かに伝えたい!……そんな思いでこのドラマを執筆した。頑張ることがカッコ悪く言われがちな今、しずちゃん演じるひかるの姿に泣き笑いしながらも、頑張ることの素晴らしさを伝えられたら……それが私の願いだ。

 そして出来ることなら、このドラマを観てくださった皆さんが、少しでも女子ボクシングに興味を持ち、会場に足を運んでくれたら……きっと言葉には言い表せない「カンドー」を味わえるはずです。

■演出家のことば…木下高男

 女子ボクシングと聞くと、一瞬ぎょっとする方も多いかもしれません。けれどもこれは、ひたむきに夢を追いかける女の子の物語です。夢という言葉をリアルタイムで共感できる若い人たちも、かつてどこかに置いてきて今はこそばゆくさえ感じてしまう大人の方たちも、同じように熱くなれるドラマを作りたいと思っています。

■プロデューサーのことば…貸川聡子(共同テレビ)

 ちょうど一年ほど前、初めて「女子ボクシング」というスポーツと出会いました。そして、施設育ちの努力家、現役保育士、20歳をこえた娘を持つ44歳のママさんボクサー、元女子サッカー選手……さまざまな職業や背景を持った女性ボクサーたちの存在を知りました。

 試合中の彼女たちの瞳が、なんと輝いていたことか!相手を倒すまで殴り、殴られる――文字通り身体を張りながらも美しく闘い続ける彼女たちの姿が現代社会で闘いながら生きるすべての女性たちの姿と重なり、このドラマの企画が生まれました。

 主人公・ひかるは、プロボクサーを目指してゆくなかで、コンプレックスや思い込みを打ち破って生きがいを見つけること、夢をあきらめないこと、相手と心の底から向きあうこと・・・さまざまなことを知り成長してゆきます。そんな主人公を演じていただくのは、あの南海キャンディーズ・しずちゃん。コミカルさとチャーミングさ、力強さと朴訥さなど、多面体の魅力を持った女優・しずちゃんが、画面いっぱい縦横無尽に暴れまわります。プロボクサーにも負けないパンチ力も必見です。

今年はJBCが認める女子のプロボクシングがスタートした、いわば日本における女子プロボクシング元年でもあります。産声を上げたばかりの女子ボクシングの熱い盛り上がりを、ドラマを通じて皆様に感じていただけたら幸いです。

■制作のことば…一柳邦久

 10年ほど前、ドラマのロケでアフリカに行き、チータが狩をするのを見たことがあります。幼い子を連れた一頭の雌のチータが、人間たちが見守るのにも臆せず、歌舞伎役者が花道に登場するように堂々と草原に現れ、獲物に向かってまっしぐらに疾走して、一撃でトムソンガゼルを倒しました。胸のすくような美しい姿でした。先日、日本ボクシングコミッションの初めての女子プロの試合があり、全力で闘う選手たちの美しい目の輝きに同じような感動を覚えました。

 あのほんわかしたしずちゃんが、グローブをはめて構えた途端に目つきが変わります。美しい闘士に豹変した乙女の姿に、このドラマをご覧の方々はきっと深い共感を覚えると思います。

■制作スタッフ

作:高山直也(第1・3・最終回) 半澤律子(第2・5回) 川嶋澄乃(第4回)

制作統括:一柳邦久(NHKエンタープライズ) 若泉久朗(NHK)

プロデューサー:貸川聡子(共同テレビ)

演出:木下高男 松木創

主題歌:安室奈美恵「Sexy Girl」