の日、浪花国際空港は騒然とした空気に包まれていた。 「南太平洋の宝石箱」と言われるラモス諸島の中でもひときわ美しい「エメラルド」・ロリシカ王国から、 ロリシカ王立舞踏団のメンバーたちが到着したからである。数千年の歴史を持つロリシカン・ダンスが海外で公演されるのは,なんとこれが史上初である。 ところが殺到したワイドショー取材班の面々による取材攻勢に驚いたのか、プリマドンナが遁走してしまったからさあ大変。いったいどう言う事情なのか、その場に居合わせた者の証言もちぐはぐで要領を得ないのだ。 取材班はとにかく、ベールに包まれた世界一の美女との誉れも高いプリマドンナの美貌を写真に捉えたかっただけらしい。ところがベールが宙を舞ったかと思うと、その場はいつのまにか舞踏空間に変貌し、あれよあれよと言う間にダンスと歌が展開し、プリマドンナは「自分はロリシカ国のお姫さま、レナ王女」であり、『本当の恋をさがすのよ』と、 高らかに宣言したかと思うと、そのまま通りすがりの車に乗り込み大人数の追跡を振り切ってしまった……らしい。

方、浪花オリンピック・アリーナで開催されていた、ミレニアム・アイドル・オーディションで失意のどん底に 陥っていたのは、仲良し四人組のひとり、北川 いずみ(飛田春留奈)である。審査員たちの前で得意の歌を披露して、そのままアイドルとしての出世街道をまっしぐらに疾走していくはずだったのに、結果はワンコーラス歌いきる前に、鐘一つ。 「私、これからは余生を生きることにする」とすっかり自分の人生に絶望してしまった様子だ。付き添いのしのぶセンセ(山田まりや)も見るに見かねて「人生設計のやり直しやったらいつでも相談に乗るで」とフォローするが、とにかく「憂さ晴らしにおいしいものたらふく食べたい」のがどうも北川の本音らしい。そこはしのぶも気前良く応じて、(大盤振る舞いしてあげるから)家に帰って「みんなでお好み焼きを焼こう!」と盛り上がる。ところがそこにレナ王女を追跡する取材陣が偶然接近遭遇。 しかもさっき見たレナ王女としのぶセンセの顔がそっくりだったものだから、ものがたりは急展開。 なぜか自分に向かって殺到してくる取材陣や野次馬たちから、わけもわからず逃走するのが精一杯のしのぶセンセの前に突如現れたのは、窮地を助けるヒーロー……ではなくて、胡散臭い黒めがねの男たち。しかもあろうことか、しのぶセンセをその場で誘拐して連れ去ってしまったのだ。後に残された子供たちとなぜか合流してしまったのが、レナ王女。 こうして、しのぶセンセとレナ王女(山田まりや=二役)、そっくりさんどうしがいれかわってしまったのだ。

ナ王女を拉致したつもりの黒めがねの男たち(山内 勉・辻本修作・西田政彦)も自分たちの失策に気づく。 「この女はレナ王女ではない!」 そもそも彼らは、ロリシカ王国の国王(木村 元)の側近がレナ王女にはりつけていたシークレット・サービスだった。 レナ王女はかねてから、父親の国王が勝手に決めた結婚に難色を示しており、今回の来日も当初から亡命を決心してのことだった。側近たち(ウォーターハウス美樹&亜耶)はそんなこともあろうかと最悪の事態を予測して、信頼できる「四人組」を秘密裏に舞踏団に同行させた。彼らに課せられた使命は、もし万が一、レナ王女が自分勝手なふるまいをして、国から逃げ出そうとしてもちゃんとその身柄の安全を確保して、説得して国に連れ帰る事であった。 しかし彼らの真意は別にあった。忠誠を尽くすフリをしていながら実はロリシカ国を裏切り、最終的には彼女の身柄を拘束し国王を脅迫し、身代金をがっぽりせしめようという魂胆だったのである。 しかしその四人組の中にひそかに混じっていたのが、レナ王女が嫌がっていた結婚の相手=いいなずけである隣国のドラリス王子(岸本祐二)だったのである。

ドラリス王子の真の目的は何なのか?  
そしてレナ王女の代わりに捕らえられたしのぶセンセの運命はいかに?

⇒撮影現場OFF写真はこちら
⇒第9話ストーリー全解説(ネタバレ)

 


NHKオンライン
NHKホームページへ

Copyright ©2000 NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved.
許可なく転載を禁じます