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「ガラス(=硝子)と書いて、しょうこ と読みます。どうぞよろしく」
誰に言われるまでも無く、黒板に美しい字で自らの名前を鮮やかな手つきで書き記した少女(藤原ひとみ)は、
いかにも手馴れた段取りと言った風情で自己紹介の挨拶をし、射るようにまっすぐな目線を新しいクラスメートたちに投げかけた。 有無を言わせぬ彼女のペースに野次を飛ばす余裕も無くただただ拍手をして歓待するのが精一杯の6年3組の生徒たち。
わけても田中(中村大樹)と原田(尾崎光洋)は拍手すら忘れて彼女の美貌に吸いこまれるような目つきで呆然としていたものだから、仲良しグループの上原(菅原さくら)と北川(飛田春留奈)は、その時点で硝子に対して
ある対抗意識を燃やしてしまっても仕方が無かった。
もう後一ヶ月で卒業を迎えようとしていた浪花小学校6年3組の前に突如現れた美少女転校生・名取硝子は、どこか超然とした雰囲気があり、クラスに溶け込もうとはしなかった。彼女は徐々に孤立していったが、それを気に病む風情でもなかった。一人でいることが苦痛になどならないようだった。彼女の孤立を決定的にしたのは、6年3組の卒業制作を、36人全員で作ろうとしたときのことだった。卒業制作のテーマは私たちの育った町。空堀商店街を中心とする
彼らの育った町の白地図を大きく引き伸ばして、36枚のピースに分解して各自が一枚一枚分担する。それを、自分なりの工夫で絵地図として仕上げてから、もう一度大きな地図にする。それぞれの個性あふれた絵柄が、一つの大きな地図として統合される作品に仕上がるはずだった。作業は主に放課後・教室で行われる。
隣のピースの担当者と自分の作品を付け合せては、描かれる道路の幅を合わせたり、全員が協力し合って初めて成立する作業だった。しかし名取硝子はみんなの誘いにも応じることなく、いつも「時間が無い」と言っては先に帰ってしまうのだった。
無理して最大限友好的な呼びかけを再三行った上原と北川は完全にキレて、「しゃぁないやん、用事あんねんから」と 無意識に庇う発言を漏らす原田はふたりに即座にこっぴどくやりこめられる始末。とんだとばっちりだ。
ところが誰も知らない彼女のもう一つの顔を田中が目撃してしまった。それは「超能力者」の顔である。校門の傍で
周囲に誰もいないと思ったらしき彼女は、そっとCDを取り出して人差し指の上に乗せたかと思うと静かに精神を集中させた。念が通じたのだろうか? CDが彼女の指の上でくるくると回転し始めたのだ……
実は硝子は、今、寺町シアターで公演準備中の、イリュージョンの花形・看板娘だった。「時間が無い」というのは本当だったのだ。「卒業まで、もう少しや。喧嘩しいな」と諌めるしのぶセンセのことばにも、上原たちはいまだに不服そうだが、田中と原田は舞台での彼女の姿を見に行きたくてしょうがない。お互いぬけがけ(?)したつもりで、結局
二人揃って寺町シアターにいくことになったが、そこで見た彼女の姿はクラスの中で目立たず息をひそめている彼女とは別人の、座長(澤村正一)や母(藤本喜久子)や他の大人の座員たちと対等に共同作業を行うプロフェッショナルな芸能人だった。
ふたりの漫才めいた天然のやり取りについ笑ってしまう硝子。その笑顔にはじめて、硝子の人間性を垣間見て感動する二人。そして舞台の上の妖艶さに息を呑む二人。自分たちと同じ子供であると同時に、自分たちからかけ離れた大人でもある美少女・硝子の不思議な魅力に二人は完全にノックアウトされた……
ところがそんな二人を震撼させる事件が起こった。 なんと、「ただちに公演を中止しないと、彼女を舞台の上で傷つける」という脅迫状が寺町シアターに届いたのだ……
硝子を狙う者の正体は?
田中と原田は、硝子を魔の手から守れるのか?
しのぶセンセの太極拳がシリーズ終盤で大爆発!
そしてセンセを助けに、突如現れるカンフー使いの達人の正体は?
浪花少年探偵団・感動のフィナーレを飾る娯楽篇!
⇒撮影現場OFF写真はこちら
⇒第12話ストーリー全解説(放送終了後に公開予定)

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