
<最終回>ツアーの合間に1日で回る!「赤と黒」ソウル近辺のロケ地めぐり
<その6>読めば韓国ドラマがわかる!?韓国女子のリアルな恋愛事情を聞いてみた
<その5>モネ役 チョン・ソミンさんにロングインタビュー!(後編)
<その4>モネ役 チョン・ソミンさんにロングインタビュー!(前編)
<その2>韓流スターと兵役についてのあれこれ
<その1>これだけ違う!韓国ドラマと日本ドラマ

高麗大学大学院に留学中の韓流ジャーナリスト・ナカヅミです!
ソウルの町はイチョウも黄色く色づいて、すでに秋まっただ中です。
夜は4度ぐらいに下がる日もあり、高麗大学の回りに多くある「コシウォン」と呼ばれる学生寮のようなアパートには、オンドルという床暖房が入りはじめました。これがとても暖かく、室内は暑いほどです。
さて、皆さんがハラハラドキドキでご覧になっているドラマ「赤と黒」。こちらの出演者のうち、主人公ゴヌク役のキム・ナムギルさんと、ホン・テソン役のキム・ジェウクさんのふたりは現在、韓国軍で兵役に就いています。
キム・ナムギルさんは昨年2010年7月15日に入隊、キム・ジェウクさんは、今年2011年7月5日に入隊。通常の兵役期間は2年なので、ナムギルさんは2012年の7月に、ジェウクさんは2013年7月ごろに除隊になるかと思います。
兵役期間中は当然、ファンのみなさまと交流する機会が無くなるわけですから、「早くナムギルさんの兵役が明けないかな〜」という方も多いのではと思います。このように、兵役と韓流は切っても切れない関係なのですね。
というわけで今回のソウルレポートは、知っているようで知らない韓流スターの兵役事情についてお話しします!
ナムギルさんやジェウクさんのほかにも、現在兵役に就いている韓流スターがたくさんいます。
ドラマ「シークレットガーデン」の主役を演じた俳優のヒョンビンさんは、韓国軍の中でも一番過酷で厳しいと言われている海兵隊に入隊しました。他にも、俳優のイ・ジュンギさんや、イ・ドンゴンさんも兵役に就いています。
歌手では先日、スーパージュニアのメンバー・ヒチョルさんが9月1日に入隊。RAINことチョン・ジフンさんも10月11日に入隊したばかり。そしてNHK韓国語講座を担当していた超新星のリーダー、ユナクさんも入隊ですね。
韓国国籍を持つ男子は、19歳から29歳の間に、おおむね2年間の兵役に就く義務があります。もちろん芸能人とはいえ例外はありません。
一部の学生やスポーツ選手、また身体的な理由や居住地によっては、入隊を遅らせたり、兵役を免除してもらうことも出来るようですが、基本的には30歳の誕生日までに入隊しなくてはいけません。
軍隊に入ると、まずは4週間(場合によっては更に長期にわたる)の基礎軍事訓練を受けます。その後、各々の部隊に配属となります。入隊に際してはもちろん、髪の毛を坊主にしなくてはいけません!
そして入隊と言っても、普通に軍人として勤め上げる人(「現役」と呼ばれます)と、軍隊ではなく国家公務員の仕事をする人(「公益」と呼ばれます)とに分かれます。健康状態や家族構成(たとえば一人っ子)などの理由によるのですが、公益の場合も期間は大体のケースで2年です。
また芸能人の場合、「芸能兵」といって、韓国軍が軍人向けに放送しているテレビやラジオの番組に出演したり、軍主催の音楽祭やミュージカル等に出演する人達もいます。
また芸能兵でなくとも、軍楽隊の所属になって音楽祭で演奏をしたり、歌手の場合は歌を歌ったり、楽団として海外遠征をするというような場合もあったりします。このように、兵役といっても色々な形があるのですね。
特に公益の場合、配属になる公務員の種類は多岐にわたり、市役所勤務や水道局、はたまた刑務所の勤務までいろいろです。ある有名俳優は市役所勤務だったため、「休憩時間に煙草を吸いに出て来るところを見ることができる」と噂になり、ファンが市役所に詰めかけるという事件(?)がありました。結局はファンクラブを通じて「仕事の邪魔になるので市役所には来ないでください」とメッセージを流して落着、となったそうです。
通常、芸能人が入隊する場合、『何月何日(時によって時間まで)に、どこにある、何と言う部隊に入隊する』というような詳細な情報が、新聞やテレビの芸能ニュースなどで報道されます。多くの場合はその日程に合わせて、映画やドラマの撮影を行います。また歌手なら、入隊の数日前ぎりぎりまでコンサートやイベントを開催します。
活躍中の俳優や歌手が、2年間もの長きに渡って芸能活動を取りやめるわけですから、名残惜しいファン達は入隊のその日まで、何度も何度もお目当ての歌手のコンサートに足を運ぶことになります。
そして余談ですが、入隊時期や年齢などの理由によって海外への渡航が制限されことがあるため、入隊間際のコンサートやイベントは、多くが韓国国内での開催となっています。従って、大スターの入隊間際には、国内外のファンが韓国に詰めかけるといったケースがよく見られます。
我らがナムギルさんの場合、「赤と黒」の撮影中に入隊が決定してしまい、クランクアップ後にすぐ入隊となりました。そしてジェウクさんもミュージカル「ヘドウィグ」で主役を演じている最中でしたが、途中降板して入隊となりました。
先日、別件で歌手・RAINさんの入隊を取材してきたのですが、ファンの方々が朝早くから、入隊する施設の入り口前に、「待っています」「愛してます」と書かれた横断幕やプラカードなどを持ち、最後のお見送りをするために待っていました。
日本はもとより、香港や台湾など海外からのファンも沢山集まりました。今回はファン達がお金を出し合ってバスを貸し切ったり、最後の挨拶をする場所の確保をしたりしたようです。日本から「入隊お見送りツアー」が出る場合もあります。
今回RAINは、ソウル市内から車で1時間ほどの郊外にある議政府(ウィジョンブ)と言う場所にある「306補充隊」という部隊に入隊しました。
「RAINは午後1時半にファンの前に来る」と事前に発表されていたので、取材陣も場所の確保のために、10時前から集まり始めていました。
306補充隊は大通りを少し入ったところにあるのですが、同時に入隊する一般の兵士たちの家族や、RAINのファン、取材陣などでごった返していて、車が道に入れないほどの大混雑。そして部隊前の通りには出店が何軒も出ていて、とにかく狭い!というのが第一印象でした。
そしてこの通りには、部隊チゲ(ブデチゲ)屋さんが何軒か並んでいて、最後の食事を家族で楽しんでいる人達も見かけました。RAINも入隊前には、十年間一緒に過ごしたダンサーや、仲の良い先輩と最後に部隊チゲを食べていたようです。
ちなみに「部隊チゲ」とは、ソーセージやハム類と、酸っぱいキムチやインスタントラーメンの麺を一緒に煮込んだ鍋です。米軍から放出されたソーセージやハムで鍋を作ったのがルーツだよ、と聞いたことがあるのですが、詳しいことは解りません。最近は日本の韓国料理店でも注文できるところが多くありますので、興味がある方は一度試してみてください。美味しいですよ!
芸能人が入隊する場合、ファンや取材陣が集まっている場所に車でやってきて、お別れの挨拶をし、帽子を脱いで坊主頭を見せ、場合によっては少しインタビューを受けて、最後には涙を流してファンと別れて入隊していく…というのが一般的な流れです。
たとえば俳優のヒョンビンさんは、ファンのみなさんに韓国式のお辞儀をして感謝を表現していました。そして我らがジェウクさんの場合は、入隊に際して日時を発表せず、入隊後にコメントと写真を発表してお別れを行っていました。
入隊の日を迎え、基礎訓練が終わり、それぞれの部隊に配属されると、ファンクラブなどで部隊基地の住所が公表される場合があります。これによって、ファン達は激励の手紙やお菓子類などを送ることができます。
そして配属を受けしばらく経つと、念願の面会日がやってきます。家族や恋人と会えるようになるのですね。
筆者が高麗大学で仲良くなったアメリカ人の留学生(女の子)は、アメリカで付き合っていた韓国人の彼氏が入隊してしまい、少しでも近くにいたいと韓国に留学に来たそうです。面会は3ヶ月に1度だけなのですが、少ないチャンスを心待ちにしています。
芸能人とファンの場合も、同じような心境なのかもしれませんね。
というわけで、芸能人と兵役についてのあれこれをざっとご紹介させていただきました。
そして最後にひとつ。芸能人の入隊は大きなニュースになるのですが、除隊の時もまた同じく大きなニュースになります。芸能人たちが2年間を軍隊で過ごして、どのように変わったのかを、多くの人が興味津津で待っているのです。
冒頭でお伝えしたとおり、キム・ナムギルさんとキム・ジェウクさんが戻ってくるのは2012年と2013年。軍隊経験を経て、どんな風にカッコよくなって帰ってくるか、楽しみですね!
(というわけで、次回につづく!)