日本人にとっての国民的演劇ともいえる「忠臣蔵」。もともとは人形浄瑠璃から歌舞伎の世界に持ち込まれ、江戸庶民に人気を博した芝居でした。全十一段にもわたる長い芝居を当時は日の出から日没まで1日で上演していたそうで、真ん中の五段目あたりは、観客のほうも小休止というか、お弁当を食べてのんびりする幕ということで「弁当幕」などと呼ばれていたそうです。この「弁当幕」に、弁当を食べている場合じゃないほど、超スタイリッシュでカッコ良い演出をした中村仲蔵という俳優がいました。
彼は、身分制度が厳しかった当時の歌舞伎界の最下層からトップにまで上り詰めるという超人的な離れ業を成し遂げたことでも後世に名を残し、最近では立川志の輔師匠が落語で、また神田伯山師匠が講談でも得意ネタとしていらっしゃいます。
その中村仲蔵の実話をベースにした物語に、今回、中村勘九郎さんが挑まれました。
歌舞伎役者でなくては決して演じきれない大役に、全身全霊、体当たりで臨まれた勘九郎さん、そして彼を囲む多くの実力派俳優陣の演技をどうぞお楽しみください!
今回は12月4日(土)夜9時放送の「前編」から場面写真をどうぞ!
お岸(上白石萌音)は唄と三味線で仲蔵を励ます
【放送予定】 <前・後編>2021年12月4日・11日(土)夜9:00~10:29 BSプレミアム・BS4K
【脚本・演出】源 孝志(「京都人の密かな愉しみ」「スローな武士にしてくれ」「ライジング若冲」)
【音 楽】阿部海太郎
【出 演】中村勘九郎/上白石萌音 中村七之助/谷原章介 若村麻由美 尾上松也/
髙嶋政宏/藤原竜也/大東駿介 山西惇 波岡一喜 本田博太郎/
名取裕子 笹野高史 石橋蓮司/吉田鋼太郎/段田安則/市村正親
【制作統括】宮坂佳代子(NHK)伊藤 純(NHKエンタープライズ)八巻薫(オッティモ)
【プロデューサー】川崎直子(NHKエンタープライズ)八木康夫(オッティモ)森井敦(東映京都撮影所)
投稿者:スタッフ | 投稿時間:18:00 | カテゴリ:忠臣蔵狂詩曲No.5 中村仲蔵 出世階段