人と目を合わせない、喋らない、一見なにを考えているか分からない。
そんなお光を演じています、久保田磨希です。
私自身、この様な人物を演じるのは初めてで、いつもよりも深く深くお光と向き合いました。
そうすると、不思議なことに寡黙な分、余計に周りが見え、小石川療養所の皆さん一人一人の事がよく分かり、
一人一人の癖を楽しむことが出来、とても貴重で有意義な時間でした。
そんな中、忘れられないのは、第6話の撮影です。
ただひたすら、井戸の底に向かい、亡くなりかけている子供の名前を叫ぶシーンで
だんだんと他人には自分の悲しみ苦しみと同じ思いをさせたくない、そんな思いが頭をよぎり、
いつしか自身の中にひそむ声が出ていた気がしました。
そして、その最後に立ち会っていた“赤ひげ”こと船越英一郎さんから「いい芝居をありがとう」と言葉を貰き、
「君たちが思いっきり芝居してくれたから僕の心が震え、赤ひげを感じながら芝居できた」と仰ってくださり、
赤ひげ先生の気遣いがとても嬉しかったです。
私は、赤ひげ先生の「医者は無力だ。それでも生きていれば、生きていて良かったと思える日が来る。
そうすれば、我々は救われる。」のセリフが大好きです。
こんな幸せな環境で演じさせて貰っているチーム『赤ひげ』に感謝しながら、毎日撮影をしていました。
是非ご覧ください。
土曜時代ドラマ「赤ひげ」第6回
10月6日(土)総合 午後6時5分から放送です。
投稿者:スタッフ | 投稿時間:20:49 | カテゴリ:赤ひげ