スタッフブログ

『運命に、似た恋』 ウラ話#12 放送を終えて・・

本日の再放送を持ちまして、

「運命に、似た恋」の全ての放送が終了いたしました。

掲示板などに寄せていただいた美しい言葉の数々。

ドラマの制作に携わった全てのスタッフ、脚本の北川さん、音楽のYamamotoさん、

そして恐らくキャストの皆さんも、目を通し、励まされ、幸せをいただいてきました。

本当に、本当にありがとうございました。

 

さて最後に、ツグミに託したもの、について書きたいと思います。

多くの皆さまに言いあてられており、「いまさら?」感もあるのですが・・・(笑)

ツグミに託したのは、アムロの魂です。

ツグミはアムロの生まれ変わりであるという「夢」を込めて、演出させていただきました。

17歳で逝ったアムロの魂は、カスミさんの最も身近なところで、ずっと彼女を守り続けていました。

アムロは、この物語の最初から、ちゃんと、いたんです。

 

第1話。ユーリ、カスミの次に登場するのは、ツグミです。

「ツグミは空を見るのが好きで、地面を蹴って飛ぶ。そのあとは、空が落ちてくるみたい、なんて言う」。

北川さんによる、詩のような言葉で紹介される不思議な少年は、空を飛ぶ鳥のイメージをまとっています。

少年には、カスミとユーリの恋を、まるで解説・実況するような「天の視点」が与えられています。

 

実は不思議なエピソードがあります。

第5話に登場する、アムロ作の燭台。私は佐藤オオキさんに、「海を感じさせる木工細工を」とお願いしました。

ところがデザインされてきたのが、あの「鳥かごのような燭台」でした。

私は「最初から存在感が強すぎる。もう少しシンプルにしてほしい」と話したのですが、

オオキさんは「これで行かせてほしい」と言うのです。

何なんだろう?と正直この瞬間、むっとしました(笑)。

しかし次の瞬間、何かがぴたりと符合しました。

あの鳥かごのオブジェが、私にはっきりと教えてくれたんです。やはりツグミはアムロだと。

アムロは弱った体と、その溢れる才能を、世界に羽ばたかせる日を夢みていた。

この鳥かごを突破できる日が、いつか来ることを信じて、あのオブジェを作った。

このイメージは、ヨシタカの最後の描写に使っています。

アムロが作ったオブジェを見ていたヨシタカは、はっきりと、アムロの魂が、鳥かごから解き放たれ、飛び立っていく

羽音を聞きました。

 

17歳のアムロの声は、ツグミの声です。アムロとツグミは、共に、西山潤さんが演じました。

アムロをツグミがやることで見ている方は混乱しないか。この懸念は当然ありました。

しかし、私は役者の演じるという力に賭けてみようと思いました。

たとえ同じ人間でも、別の人格を演じる時、別人に見せるだけの力があると。

 

西山君は、アムロを演じるために4キロ落としてきました。育ちざかりの人には、

大変苦しかったと思います。そして死の間際に、自分の命と夢と、そして大切なカスミを、

ユーリに託して逝くその目に、誰もが釘付けになったことと思います。

 

カスミとユーリの行く末を見届けたアムロは、静かに巣立って行きます。

でもそばにはカメ子がいる。健康な肉体と、未来がある。

 

この物語には、こんなロマンチックな夢も「あり得る」と思えるだけの、不思議な力があったように思います。

でも夢を見ること。それこそがドラマの力だと思います。

一人でも多くの方の記憶に刻まれるドラマであってくれたなら、

これ以上の幸せはありません。

 

お読みいただき、本当にありがとうございました。

一木正恵

 

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投稿者:スタッフ | 投稿時間:11:09 | カテゴリ:運命に、似た恋

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