スタッフブログ

『運命に、似た恋』 ウラ話#10 小さな奇跡

こんばんは。

ドラマ10 『運命に、似た恋』  、ついにファイナルエピソードを迎えました。

皆さまいかがでしたでしょうか?

 

最終回を受けてのブログ、いったいどんな記事にしたら良いだろうと考えていましたが・・、

今夜はこんなお話を。

 

この最終回は、いってみれば“ 見えない力 ”のようなものにも背中を押されて、作りあげることが出来ました。

 

 こちらをご覧ください。

記者会見場で、カイチ(渋谷謙人さん)が “ ユーリ盗作疑惑 ” の真相を暴露し、

フカミヨシタカ(奥田瑛二さん)が窮地に追いつめられるシーン。

unmei8_yoshitaka.PNG


 

 

 

 

 

8月下旬に行われたこのロケ、実は前日の段階まで、果たして実施できるかどうか、ちょっと怪しい状況でした。

というのは、大型の台風 が東京に迫っていたのです。

なにしろ「報道陣が多数詰めかけている」というシーンです。

暴風雨の中、エキストラさんも含めた大勢の出演者が、江東区のロケ現場に無事集合する事ができるのか?という心配が

ありました。やや遠方に住んでいる役者さんには、念のため都内に宿泊してスタンバイしていただいたりもしました。

 

しかし当日の朝は、皆さんそれほど遅れることなく撮影現場に揃い、予定時間通りに撮影を始める事が出来ました。

けれども、その後、台風の勢いは増して行きます・・・・!

交通機関の運行が一部ストップするなど、ロケ場所となったあの部屋に閉じ込められたに近い状況に。

両側の壁は、一面のガラス窓。その窓・窓・窓に、風がうなり声を上げ、雨が横殴りに吹きつける・・。

そんな特異な状況下で、あのシーンの撮影は進行して行きました。

 

unmei8_yoshitaka3.PNG

 

 

 

 

 

 

 

結果的には、この暴風雨が“ 恵みの雨 ”だったのではないか・・という気がしています。

映像で見る限りは殆ど分からないものの、窓外の激烈な様子に、現場にはなんとも非日常的で、ちょっと異様な雰囲気が醸し出されます。そんな空気感の中、あの“修羅場”のシーンを演じる役者さん達の芝居もより気持ちが入り(もちろん報道陣を演じたエキストラさん達も)、より緊迫感のある、鬼気迫るものに出来たのではないか。

思い込みかも知れませんが、ちょっとそんな気もしているのです。

 

 unmei8_riri.PNG

 

 

 

 

 

 

出演者・スタッフが総力を結集して悲劇的なシーンを撮り切ったあとは、引き続きこのシーンが撮影されました。

リリ(大後寿々花さん)が、ユーリ(斎藤工さん)に電話をかけて報告する場面。この頃には、風はかなり収まっていました。

リリが切実に想いを伝える中、背景の窓外には雨が、まるで彼女の心情に寄り添うかのようにしとしと降りつづけます。

切なさが、より引き立つシーンとなりました。

 

さて、

いわば“東京パート”の見せ場を撮り終わった私達は、同月末、北陸へと繰り出しました。

最終回の“ 能登シリーズ ”、カスミとユーリのクライマックスや、ラストシーンを撮影するためです。

ところが!

ここでも大変な事がおきました。私達が能登入りすると同時に、超大型クラスの台風 が、日本列島を北上して来たのです。

「もしかして、クライマックス撮影、すべて中止か・・??」

最悪のケースをも想定し、胃が痛い思いで心配しましたが、結果として台風は北陸には向かいませんでした。

ただ、その影響か、撮影当日は雨。

ame.JPG

 

 

 

 

 

 

 

「今日は無理か・・」と思いましたが、撮影スタッフたちのアイデアで、あるシーンを雨の中で撮ろう!という事になりました。

その場面がこちら。

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カスミ(原田知世さん)が降りしきる雨の中、想い出の海にずぶずぶと突き進んで行き、ユーリを探すシーン。

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「ユーリぃ・・!!」髪や服がずぶ濡れになるのも構わず、愛する人の名を叫びつづけるカスミ。

悲壮な想いが胸に迫る場面となりました。

 

 この日はこのシーンを以て撮影終了し、宿で待機。まだクライマックスやラストなど撮影シーンがたっぷり残っていましたが、「今はこんな雨だが、明日は晴れるらしい・・」との情報を信じて、待ちました。

 

果たして、翌日。

sun.jpg


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご覧ください。すばらしい快晴に恵まれました・・!

見上げた青空のあまりの清々しさに、思わず(もしかしたら、天国のアムロが見守ってくれたのかも知れないな)などと、ガラにもなくロマンチストな考えが頭をよぎりました。私達は、この上ない天気のもとで、クライマックスと、ラストシーンの撮影に臨むことが出来たのでした。

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ドラマづくりをしていると、こういった、ちょっとした“ 奇跡 ”のようなことに巡り逢うことがあります。

確かに、普通に考えれば、それはただの天候の偶然でしょう。でも、厳しい状況の中にあっても出演者・スタッフが一丸となって邁進している時に、こうしたことが起きると、なにか見えない力に背中を押してもらっているような、そんな気もするのです。

僕らは、協力してくださる方々、ドラマを見てくださる皆さまに支えられながら、そして時にはこういった小さな奇跡のような幸運にも助けられながら、作品をつくっているのだな、と感じます。

unmei8_last2.PNG

 

 

 

 

 

 

皆さん、

「運命に、似た恋」を最後まで見てくださって、本当にありがとうございました。

現場を一緒にくぐり抜けたチームの面々は、今また、それぞれに新しい仕事に取り組み始めています。

スタッフは、NHKの別のドラマや、別の番組に。役者さん達は、ほかのテレビドラマや、映画や、音楽活動などに。

「またいつか、この顔ぶれで一緒にやりたいな」という想いを胸にいだきつつ・・

 

それでは皆さま、

またどこかの作品で、お会いできるのを祈りつつ・・

 

「運命に、似た恋」

チーフ・プロデューサー 

須崎 岳 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:22:49 | カテゴリ:運命に、似た恋

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