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『精霊の守り人 最終章』樋口真嗣さん&尾上克郎さん登場!特撮鼎談vol.1

『精霊の守り人 最終章』最大の見所は、戦闘シーンをはじめとする特撮です。それもそのはず、なんと『シン・ゴジラ』で監督を務めた樋口真嗣さんと日本の特撮の第一人者・尾上克郎さんが参加し、リアリティーあふれる映像をつくりだしています。最終章のプロモーションにあたり、VFXを担当したプロデューサー・結城崇史と2人の特撮監督による鼎談が行われました。スタッフブログでは、その内容をダイジェストで公開!第1回は、最終章参加のいきさつから制作が始まってからの作戦会議の様子をお届けします。

鼎談の様子。樋口さんを囲んで和やかな雰囲気です。


樋口真嗣
:東京都出身。オーバーロード所属の特技監督・映画監督・映像作家。2016年に監督した『シン・ゴジラ』で第40回日本アカデミー賞優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞。

尾上克郎:鹿児島県出身。特撮監督。株式会社 特撮研究所専務取締役。主な作品に『のぼうの城』『杉原千畝』『進撃の巨人』などがある。『シン・ゴジラ』では准監督と特技統括を担当。

結城崇史:NHKエンタープライズ 制作部『精霊の守り人』担当プロデューサー。


 ■まさかNHKのドラマで特撮を引き受けるとは…。

結城:
お2人が参加することになった経緯からお話しすると。エグゼクティブプロデューサーの内藤から、最終章に向けて何かまたおもしろいことをやりいというのが課題として出てきて。最終章は大戦争もあるので、樋口さんと知り合いだったこともあり、「樋口さんを監督に起用するのは可能性があるでしょうか」というところから始まったんだよね。

樋口:
普通、断りますよね(笑)。

結城:
「とにかく樋口さんの力が必要です」と最初に頼んだのは香港でした。ファンタジーという日本のエンターテインメントでは、映画でもやれないような分野をNHKが今回チャレンジしているわけで。「日本のファンタジーって」って、誰もが体験したことがないから、もしかしたら樋口さんのクリエイティブの欲求をくすぐる題材かもと思って。『精霊の守り人』というアジア版ファンタジーをやるんですが、お力をお借りしたいと。香港のフィルムアートに僕らが講演に行ったときに、飲茶をしながら口説きました(笑)。

樋口:
逃げ道がないところで口説かれました(笑)。

結城:
私は番組プロデュ―サーでVFXの統括もしているので「VFX的に面白いことをやりたい!」と樋口さんに相談したんです。今回は4Kということもあるし、『坂の上の雲』ほど期間もないので、ミニチュアをハイブリッドに取り入れていこうとなって。樋口さんから特撮監督の日本の第一人者である、尾上さんをご紹介いただいて、お力をお借りすることになったんです。

尾上:
樋口監督と僕は、もう30年くらい一緒に仕事をしていますが、この人が『精霊の守り人』をやるって話を聞いて、「ああそう、大変だね」なんて言ってたんです。僕はシーズン1を観ていたし、シーズン2も少し関わったので「大変だからやりたくないな」と思ってた。まさか自分に回ってくるとは(笑)。夏、幕張であるイベントの講演会をやっているときに、内藤さんと結城さんがお見えになって、そこで「樋口さんもやるので、ぜひお願いします!」と口説かれました。とうとう来たなと思って。ちょうど落ち鮎が引っかかるような(笑)感じですね。

 

■山ほど描いたアイデアスケッチ。それは監督の夢。

樋口:
いざ、スタートとなって。いつものことなんだけど、やっぱり欲張りなんで、あれもこれもやりたいとアイデアスケッチをいっぱい描きましたね。当然、全体の制作費の中では折り合いがつかないから、現実的に考えて、あそこを削れ、ここを削れという夢のない話をいつもしていたような(笑)。そうやって落としどころを見つけて、ちゃんと破たんなく出来るところに持っていったという感じですね。

尾上:
大体ね、アイデアがダダ漏れなんですよ(笑)。樋口監督は僕らの前でアイデアをバーッと、とにかく脳みその中を画(え)にして出すんですよ。「これどうやって画(え)にするの?」って言いながらつくっていくのが、いつものやり方ですね。その中で、この人がいちばんやりたいやつは、すごく大変なんで、どっかに置いて(笑)。2番目と3番目を合わせて、いちばんほしい画(え)に近づけていく、みたいな仕事のくり返しですね。


樋口さんが描いたアイデアスケッチの一部。タルシュ帝国の兵器。

樋口:
なんで先にいっぱい描くかというと、あとからだと「それいらないんじゃない?」って絶対言われるから(笑)。最初に描いておけば、「これが必要だ」ていうのがみんなに説得しやすいからです。これがあって、次にこれがきてとなるから、「この真ん中のがないとダメじゃん成立しないでしょ」って説明がつくんです。自分自身も、どうすれば成立するかっていうのを整理したいのもありますね。何か形になったものを並べないと分かんないんですよ。ほんとに賢い人は、頭の中だけでちゃんと計算が立つのかもしれないですけど、一回外に出して並べないと分からないから。

尾上:
結城さんの借りたての事務所に集まって。壁一面に絵コンテを貼って、「いる、いらない」とかバッテンしながら進めていったよね。

結城:
当然、予算管理は僕がしているので、「予算に収めたい」のはあるんだけれど、そのために「あれダメ、これダメ」っていうのは簡単な話で。ダメで結局面白くなかったら、何のために樋口さんと尾上さん呼んで来たのって、ことにもなっちゃうから。その落としどころの見極めというか、どこに線を引くかっていうのがすごく大変でした。


樋口さんが描いたヤズノ砦の城門

結城:
どんどん小さくしちゃったら、樋口さんが「なーんだ、つまんない。とんでもなく、つまんないものに呼ばれたな」ってなっちゃうわけだから。最終章は、前半は『闇の守り人』のところと、新年を挟んで、後半の大戦争がクライマックスになっています。VFXのお金のかけどころとして、そこに集中するというプランニングで、僕らができるだけのことはサポートしたつもりです。


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『精霊の守り人』シリーズの美術セット360度コンテンツを公開中!

 

★大河ファンタジー「精霊の守り人 最終章」

2018年1月20日(土)よる9時 クライマックスへ!
NHK総合テレビ 毎週土曜 (連続9回)
「精霊の守り人」番組公式ホームページ→http://nhk.jp/moribito

第8回「神なき世界」
チャグム(板垣瑞生)がロタ軍とカンバル軍を引き連れ戦場に現れる。火の粉と黒煙を巻き上げる戦場で指揮し勝利に導く。新ヨゴ兵に出迎えられ、チャグムは、父・帝(藤原竜也)と母・二ノ妃(木村文乃)に再会。その頃、バルサ(綾瀬はるか)とタンダ(東出昌大)は青霧山脈での異変をトロガイ(高島礼子)に相談に向かう。民衆に軍神が舞い降りたと崇(あが)められたチャグムに対し、帝が取った行動は...。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:18:07 | カテゴリ:精霊の守り人

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