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『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.5

いよいよ人物図鑑も最終回。第5回は北の大陸へ侵攻する、タルシュ帝国の第二王子のラウルについて語っていただきました。

■タルシュ帝国の第二王子【ラウル】

ヒュウゴのところでもお話したように、タルシュ帝国は唯一、火力というエネルギー源を持っていて、科学的で文明も進んでいます。僕は『龍馬伝』や『平清盛』でもそうでしたが、民族的な基盤を変形する解釈が好きなのですが、タルシュの人物デザインだけは、そこからはずれています。新ヨゴ、ロタ、サンガル、カンバルと国が沢山あるなかで、どんなデザインをぶつけたら違う感じになるのか、と考えて生まれたのが「グラムロック」なテイスト。ここに至るまでに、かなり試行錯誤を重ねました。幾何学模様や幻惑迷彩など、自然物ではない人工的なモチーフで、人の感覚を揺るがすことを意識しました。また、テーラードの立体縫製に近い手法を採用しているのもタルシュだけです。

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ラウルの衣装は金と黒。高良健吾さんが着ると、まさにビジュアル系ですね。ここまで似合うとは想像もしていなかったです。ポイントは光。高い地位の人を表す際に、光の表現は無視できません。タルシュ帝国はこの惑星最大の国で、他の国にとっては脅威ですが、決して悪い国ではない。それぞれの国に哲学があり、ラウルもすごくいいことを言っています。金は力、エネルギー、光を象徴し、一方でラウルのなかにある闇の部分として、黒を金の対比として配しています。自分のなかにもあることなので、ここで黒が出てきたのでしょうね。かと言って金の分量が多いわけでもなく、ところどころにあしらっているのは、ラウルの屈折した心情を表しています。たんに王である父の地位を引き継いで、他国をどんどん侵略していくキャラなら、全体が金ぴかな感じになるはずです。そうでないのは、かなり屈折したところのある人物だから…。こういうことは脚本を読んでデザインしているときには全然意識していなくて、あとで気がつくこと。結果的に内面を表現したデザインになったということですね。

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5回にわたって人物デザインについてお話ししてきました。それぞれのキャラクターに、そして1話1話に見どころがあります。毎回、自分なりのお気に入りポイントを見つけてもらえたら嬉しいなと思います。

 

『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.1

『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.2 

『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.3

『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.4

『精霊の守り人』人物デザイン図鑑 vol.5

 

「精霊の守り人」番組公式ホームページ 
http://nhk.jp/moribito

投稿者:スタッフ | 投稿時間:12:00 | カテゴリ:精霊の守り人

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