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『精霊の守り人』アイデアの結晶 「アスラエフェクトのスゴ技に迫る!」

シーズン2のVFXのハイライトともいえる「アスラエフェクト」について、詳しく解説します。

■封じ込められた力がアスラを通じて放出される。

シーズン2のメインキャラクターといえるアスラは、ロタの民に虐げられてきたタルという民族です。彼らは「タルハマヤ」をいう神を祀る、独自の信仰を持っていて、ロタはタルを封じ込めて統治してきたわけですが、封じ込めきれない力がアスラを通じて出てきて、バルサと対峙するクライマックスの祭儀場のシーンにつながっていきます。シーズン1のヤクーのように、今までなんとか共存してきたものが、ここにきて表面化してくるという感じ。そこには上橋先生が表現したい「多様性」というテーマが根底にあると思うので、そういうことに則りながら、タルの民をえがいていきました。

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■CGシミュレーションで動く仕組みをつくる。

今回は大きなテクノロジーを取り入れて、VFX は一段上にいきたいということで力を入れたのが「アスラエフェクト」です。アスラの感情が高ぶって、異能の力を発揮するシーンで使われるVFXです。脚本では、「まぶしい光がバリバリ出ていて」とあり、普通はカメラを引き気味にして、アニメーションのCGを合成するという撮り方になるのですが、それを打破するということで、事前にCGのシミュレーションで動く仕組みをつくりました。平川さんというCGアーティストにお願いして、出たビームが木の枝のように何分の一かの確率で分岐し、そのまた分岐したものがさらに何分の一かで分岐するというもの。それは時と場合によって違うもので、画一的ではなく、シミュレーション通りに動きます。

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■アスラの筋肉の動きと声がスイッチに。

動く仕組みはできたので、どうそれを取り入れるか、何によって変化させるかと考えたときに、「アスラの感情」がスイッチになるのがいいだろうと。そこで、パラメータを2つ用意しました。1つは筋電位を利用したシステム。筋肉が動いたら電流がどうなるかというようなスポーツ科学でやっていることなのですが、筋肉の動きがパラメータに伝わって「アスラエフェクト」を動かします。もう1つは声。声の抑揚で動かすという、2つのシミュレーションをつくりました。

■Nカムを使って動きをキャプチャー。

そもそも「リアルタイムで我々が見えることをテクノロジーでやってみよう」というのが目標でした。仕組みをつくってしまえば、リアルタイムで演じたことをカメラで撮って、その場で見せることも可能になるわけです。そのために、アスラの動きをキャプチャーして、カメラとアスラの位置をデータ化して、そのデータ化された仮想空間にCGを当て込むと「光がバリバリ」出ている映像が完成するという仕組みです。リオちゃんの腕に筋肉の動きを完治する装置をつけて、声はマイクで拾いました。キャプチャーするのに使ったのは「Nカム」。カメラに取り付ければ、すべてキャプチャーできるというシステムです。カメラの位置情報が全てデータ化されるので、俳優さんがどう動こうが反映されます。そうすると「光がすごく出ている」ことが、俳優もスタッフも含めて見られるので、みんなが物語に没入していけますね。こういうファンタジーで挑戦しないと、他のドラマではなかなかやれないことですね。「Nカム」をドラマで使ったのは、日本でおそらく初めてだと思います。

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『精霊の守り人』アイデアの結晶 「アスラエフェクトのスゴ技に迫る!」

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.1

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.2

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.3-1 

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.3-2

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.3-3

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.4-1 

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.4-2

『精霊の守り人』空想美術ファクトリー vol.4-3

 

「精霊の守り人」番組公式ホームページ 
http://nhk.jp/moribito

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:17:20 | カテゴリ:精霊の守り人

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