「ふたつのスピカ」最終回、いかがでしたか?
プロデューサーの橘です。
最終回いかがだったでしょうか?
泣いても笑っても最終回。
思いの全てを込めた回です。
今回は、主に中盤までを重点的に「ツボダイ」をお送りいたします。
◇万里香と千里のシーン
「くだらないプライドなんか、とっくに捨てたわ」という千里の台詞が僕は好きです。
最終回では「本当の仲間とは?」そして「夢をかなえるのに必要なもの」というのがテーマだと書きましたが、「夢をかなえるのに必要なもの」という部分は、大人パートにより濃く描かれており、大切にしたかった部分です。
以前にも書きましたが、千里さんには千里さんの志と責任があり、それを言い訳がましく娘に話さない強さに、大人としてこうありたいという思いがこもっています。
◇アスミと桐生のシーン
向井理さんの再登場への要望がすごく多かったので、特別出演的に作られたシーンではありますが、アスミと出会ったことで、獅子号事故から一歩前に進むことができ海外留学した桐生だから言える言葉、二人のシーンになったと思います。
中途半端な優しい言葉をかけるのではなく、あくまでアスミが自分で乗り越えなければいけないと、あえて愛情を込めて少し距離をおいた言い方をする桐生が好きです。
こういう時「頑張れ!」と励ますのは簡単だけど、そうしないのが桐生の優しさなんですよね。
最終回がアスミが強くなって、夢をかなえる回だとして、一人ふんばっているアスミに、誰も同情的な言葉や優しい言葉をかけない。そんな中で、アスミが強くなって前に進む姿を描きたかったです。それを見て、自分も頑張ろうと刺激される、そんな物語にしたいと思っていました。
◇四十九日の会場から引き返して行くアスミと府中野たち
本当にせつないシーンです。
アスミがなぜ引き返してしまうかは、この時点では分かりません。観ている人も、この時点では府中野、万里香、圭の言っている事の方が理解できるのではないでしょうか。
ここの時点では、アスミは本当に孤独です。孤高にふんばっています。仲間に責められても尚、彼らの顔も見ず涙をこらえ背を向けます。
あえてアスミの顔を見せない演出になっていますが、アスミの気持ちを考えると、僕は頑張れ、頑張れと心の中で応援したくなります。
◇アスミが友朗の事務所に駆けつけるシーン
このシーンが実質的には友朗のラストシーンです。物語的にはここが折り返し地点で、アスミが前へと走り出すきっかけになります。親として友朗がアスミにどういう言葉をかけるか、台本を作る時点で、脚本家の荒井修子さんと話し合いました。
ここでもまた、他の大人たちと同じように、友朗は優しい言葉を投げかけません。むしろびっくりするような台詞ですよね。
「夢をかなえる為なら、マスコミだろうがなんだろうが、何でも利用して宇宙へ行ってほしい。あんた達も思いっきりやればいい。母親のことでも、俺のことでも、それがこの子の武器になるならどんどん聞いてくれ。うちの娘はそんなことでつぶれるようなやわな娘じゃない。」
友朗の堂々とした姿。ただ娘を守るのではなく、娘を信じ、その行く先にある厳しい世界を分かっているからこそ、あえてこういう言葉を言ったのでしょう。
ちなみに、このシーンの友朗は、高嶋さんと一緒にJAXAに伺ってお会いした井元さんというロケット技術者にヒントを得ています。
原作の友朗と同じように若くしてロケット開発チームを率い、失敗や挫折も知っている井元さんに色々話を伺っている時に、ロケット技術者というと、線の細い研究者タイプを想像しがちなのに反して、どこか大工の親方にも通じるような、男としてついて行きたくなるような頼もしさを感じたのです。
ロケット屋なんてこんなもんですと豪快に笑い、熱く語ってくださる井元さん。実は若田光一さんと九州大学の同級生でもあるんですけど、さすが九州の男はすごいと思ったのを覚えています。
JAXAをはじめとして宇宙開発に日々取り組む人達の夢や熱い思い、そして親が子供に見せるべき背中みたいなものが、ちょっとでも観ていて伝わればいいなあと思いました。
◇秋のメッセージ
ちょっと意外だったかもしれません。
死んだ仲間が残すメッセージというのは定番と言えば定番ですが、はたしてそこで秋がアスミに何を語りかけるべきか、時間をかけて議論し、荒井さんに何度か書き直してもらいました。
安易に「僕の分まで頑張れ、アスミならできる」みたいな定番のメッセージにしないことで、「ふたつのスピカ」らしい感じになればいいと思いました。
第5回、第6回と生身の秋が描かれてきましたが、僕らが行き着いた秋というのが、あのメッセージになります。無念さをさらけ出し、涙を流す秋を見てしまったからこそ、アスミは強くなって、訓練を優先しなければと思い至ったんですよね。
どれだけ力をもったメッセージになるかは中村優一さんにかかっていましたが、本当に素晴らしい演技だったと思います。
◇佐野先生の最後の教え
やっぱり佐野先生のセリフは素敵ですよね。
これに関してはまたあらためて書きます!
◇最後のマラソンのシーン
このシーンに関しては、もはや言葉はいらないですよね。
撮影は本当に大変でしたが、アスミが涙をこらえ、みんなを抜いていく姿に、何か感じるものがあれば、本当にうれしいです。
みんな、本当にたくさんたくさん走りました。大変だったと思います。おつかれさま。
◇千里の逆襲
単純に見ていて気持ちいいですよね。
この千里の言葉を聞いて、微笑む万里香。この親子の物語の決着はこれで十分かなと思って、比較的あっさりしたシーンにしたんですけど、RIKACOさんが格好良かったので十分いいシーンになりました。
◇アスミを見送るシーン
旅立つアスミを府中野たちが見送るシーン、山本ディレクターは、撮影現場でアスミ達に対して、何も言わないから好きにやってみろと言ったそうです。
ちょっと不安はあったものの、ここまでやってきたアスミ達を信用し任せて良かったと後で言っていました。
塚原ディレクターもそうですが、アスミ達5人とディレクターの間には2ヶ月強の撮影期間の間に、しっかりとした信頼関係ができていて、いい形でディレクターが5人を導いていき、5人もそれに引っ張られる形でものすごく成長したと思います。
◇ラストシーン
最後のアスミのセリフいかがだったでしょうか?
これも、また後でちゃんと書きたいと思います。
以上。最終回の橘的ツボダイお送りしましたが、次回、終盤を補足する形で、物語の総括を書こうと思っています。
まだ来週も、数回更新予定ですので、良かったらまたのぞきに来てやってください!
投稿者:スタッフ | 投稿時間:20:26 | カテゴリ:ふたつのスピカ | 固定リンク
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