2009年7月23日

「ふたつのスピカ」第6回、いかがでしたか?


プロデューサーの橘です。

 

第6回、いかがだったでしょうか?

 

第4回、第5回、第6回と、宇宙学校っぽさは少し薄れていますが、青春群像劇として僕たちが作りたかったドラマの全てが込められているといっても過言ではないです。

 

正直に言えば、第6回は、台本作りの段階からいいドラマになるのではないかという期待がありました。荒井修子さんの書いてくれた台本を読みつつ、自分の中でも映像的なイメージが広がっていったわけですが、それを遥か超えて、キャスト、スタッフ全員が素晴らしかった気がします。

 

荒井修子さんの脚本も素晴らしく、塚原ディレクターの演出、出演者の芝居も素晴らしく、また、細かいところまで含めた現場スタッフの仕事、そして編集段階でのスタッフのねばり、その全てが積み重なって、本当に素晴らしい回になったのではないかと思います。

 

見てくださった皆さんに、何か少しでも響くことものがあれば、うれしい限りです。

 

というわけで、今回も橘的第6回の”ツボ”をダイジェストでお送りいたします。

 

◇秋とさくらのシーン

 

お兄ちゃんが宇宙飛行士で妹が考古学者、この設定は原作にもありましたが、何かこの相反しているようで、どこか通じるものがある夢というのが、僕はにとってはすごく物語的でとても好きです。

 

秋とさくら(桜)、二人合わせて「秋桜(コスモス)」。コスモスとはギリシャ語で「宇宙」という意味もあるんですよね。

 

◇訓練中の拝島、アスミ

 

拝島の台詞が僕はとても好きです。

 

「努力した、才能もある、それでも掴めるかわからない。だからそれを夢というの。宇宙で何かを掴みたいなら、もっと強くなりなさい」

 

この「努力した、才能もある、それでも掴めるかわからない。だからそれを夢というの」という台詞は、とても重要なメッセージとテーマが込められています。

 

僕らが「ふたつのスピカ」というドラマで描きたかったアスミたちの姿というのは、単に「頑張れば夢は叶う」という簡単なメッセージを体現するためにあるのではなく、むしろどれだけ頑張っても叶わないことがある、いや現実の世の中では、圧倒的多くの人が夢はかなわない、そのことをどうしても描きたかったです。

 

みんなで一緒に宇宙に行けるわけではない、みんなの中から一人選ばれても尚、秋のように突然夢が絶たれてしまうことがある、そのことをきちんと描いた上で、鴨川アスミという一人の女の子がその中をどう前に進んで行くか、その姿に、僕たちは「これからの時代の希望と、次の時代に伝えたい大切なもの」を込めたいと思ったのです。

 

秋の死は、原作でも涙なしには読めないエピソードですが、単に物語上のドラマチックさのためだけでなく、秋の無念さからも何か感じるものがあるようにしなければいけない、そんなことを思ったりしました。

 

◇秋が星座に手を伸ばすシーン

 

もしかしたら、ドラマ版「ふたつのスピカ」のベストシーンで人気投票をしたら、このシーンがトップになるのではないかと思ったりします。

 

「なんで届きそうなものほど、手が届かないんだろう」

 

このシーンが秋の生前最後の姿なのですが、中村優一さんの芝居があまりにも素晴らしくて僕はちょっとびっくりしました。

 

第5回のダイジェストでも書いたのですが、鈴木秋というのは、ともすると完璧すぎて嘘っぽくなりがちなキャラクターなのですが、中村優一さんが鈴木秋という人物を演じる中で、鈴木秋は本当に精一杯生きていた気がします。

 

中村優一さんは、外見に似合わず真面目で(笑)、撮影前から、本当に真摯に鈴木秋という役に向き合っていました。

 

第6回の台本を渡してから数日後、台本読んでどうだった?と聞いたら、台本読んでからしばらく精神的に辛いです、と言っていて、その時は「何、役と混同してんだよ~」なんて言って茶化していましたが、ああ、そこまで鈴木秋は中村優一の中でリアルになっているのかとちょっと感動したのを覚えています。

 

彼は鈴木秋という役を通じて、命の大切さ、夢の重さなど、色んなことを考えたそうです。本当に彼にこの役をオファーして良かったと心から思っています。ありがとう、中村優一、さらば中村優一!

 

・・・と言いつつ、予告編にもあったように、最終回も鈴木秋はちょっと登場します(笑)。ファンの皆様、ご期待ください。

 

ちなみに、このシーンでかかっているのが僕の大好きな「spica」という曲です。いつもくどくてすいません。。そして、音響効果の石井さんの音のあてかたが抜群だと思います。音量調節のフェーダーを動かす石井さんの指に魂がこもっています。

 

◇クライド・トンボーのエピソード

 

脚本家荒井修子さんが考えてくれた最高のネタだと思います。

 

1930218日に冥王星を発見したアメリカの天文学者クライド・ウィリアム・トンボー(1906 - 1997)。その後、冥王星が惑星から準惑星に変更されたのは、奇しくも彼の生誕100年目という年であり、同年打ち上げられた冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ」には、彼の遺灰の一部が収められた。

 

たったこれだけの事実ですが、このエピソードを秋になぞらえ、最高のシーンにしてくれました。

 

◇秋の葬儀のシーン

 

さくらの「ねこふんじゃった」は、本当にせつないですね。あれはさくら役の菊里ひかりさんが自分で弾いています。

 

当初僕や塚原ディレクターの中では「ねこふんじゃった」がかかることで、思わずふき出してしまうというか、悲しいシーンが興ざめするのでは?という懸念があったのですが、菊里さんのピアノに救われました。菊里さん、ありがとうございます。

 

ちなみに、変顔写真もあまりにみんな面白い顔しているので、同じ心配があったのですが、それが逆にせつなさを増大させていて、本当にいいシーンになっています。

 

でも、いつか忘れた頃に一時停止して見て見てください。みんな、ひどい顔していますから(笑)。

 

◇第6回のアスミについて

 

アスミのことをあまり書いていませんでした。

 

第6回のアスミは演じるのもすごく難しかったと思います。

 

アスミ以外も、それぞれに秋の病気、死に対して向き合う回なので、シリアスなシーンが多いですが、その中でもアスミの葛藤や決意というのを桜庭ななみさんがよく演じきってくれたと思います。

 

NASA留学の後任に選ばれた時、うっかり心のどこかに喜ぶ気持ちがあったのではないか?本当に宇宙に行きたいからこそアスミは葛藤します。仲間に不幸があって、空いた椅子に自分は座っていいのか。強くなれというのは簡単だけれども、夢をかなえるということはそういうことなのだろうか?

 

こういったアスミの葛藤は、最終回でも引き続き描かれていく部分です。

 

それにしても、桜庭ななみさんは涙が似合います(笑)。元気一杯な表情とは別に、せつなそうにしている表情が何かいいなというのは、前から思っていたのですが、ギリギリのところでふんばる、涙をこらえて頑張る、そういった姿が本当に素敵です。

 

◇ラストのマラソン

 

まずゴルゴさんの演技があまりにも素晴らしくて感動しました。

 

原作でも大西先生というのは、ちょっと抜けている所と、ビシッと決める所のバランスが絶妙なのですが、ドラマの方でも、第3回の「サーモンスキャン」や数々の場違いキャラを演じつつ、その裏にある、熱く思いやりのある部分がゴルゴさんによって見事に昇華されている気がします。

 

あと、個人的には府中野が「近江」と叫ぶのが、かなりぐっときました。大東俊介さんもこういう切ない感じが似合うんだよなあ。このシーンの大東俊介さんは最高です。撮影現場でも、圭役の高山侑子さんが、この府中野の言葉に背中を押されたと言っていました。

 

よく現場で、高山さんと大東さんが、「ふっちーと圭は隠れ親友なんだ」と言っていて、僕はそれを聞いた時、何かすごいうれしかったんです。僕らが考えている以上に、役者の中でどんどん関係性が広がっていて、想像以上に絆が生まれている。あー、こいつら、本当に意味で仲間になっているんだなあって。

 

そして、府中野に背中を押された圭が走り出したものの、立ち止まって泣くシーン。

 

秋が死んでから、葬式の時でさえ泣けなかった圭が、初めて泣きます。みんなが走り出しても、最後まで立ち上がれなかった圭。大西先生の「1、2、3・・・」という声(僕はこのゴルゴさんの数える声ですらちょっとウルっとします)の中、府中野にも背中を押されてやっと走り出した圭が、1週走ったところで立ち止まる、そしてそれまでの思いがとめどなく溢れ出してしまって、号泣する。

 

本当に素晴らしい演技、素晴らしいシーンだと思います。圭ちゃんは、5人の中でも最も今時っぽいというか、これまでは元気一杯ムードメーカーという感じでしたが、だからこそこのシーンの圭ちゃんはせつなく、心打たれます。

 

この圭ちゃんの涙に、撮影現場でも涙を流すスタッフが多かったです。

 

 

以上、また長くなってしまいましたが、第6回のツボ・ダイジェスト(勝手に略してツボダイ)をお送りしました。

 

これはあくまで僕個人のツボでして、見てくださった皆さんには、それぞれのツボがあると思います。良ければ、そんな感想も掲示板に書き込んでやってください。

 

スタッフ、キャスト一同、いつも楽しみに読んでいますので、皆さんからの書き込みを心よりお待ちしています!

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:21:57 | カテゴリ:ふたつのスピカ | 固定リンク
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皆既日食記念!「ふたつのスピカ」衣裳プレゼント(終了しました)


第6回、いかがでしたか?アスミは、NASAへの切符を手にしましたが、本当にこのまま宇宙への行けるのでしょうか。アスミの「夢」はかなうのか!

最終回に向けドラマは最高潮ですが、ここで「ふたつのスピカ」担当スタッフからのお知らせです!

最終回特別企画「あなたの夢」を教えてください!アスミに負けない熱い「夢」をお待ちしています。

そしてなんと、ご投稿いただいた方の中から、ドラマで使用した「アスミ」「秋」「ふっちー」「万里香」「圭」の訓練服を、それぞれ1名様にプレゼントいたします。

※7月14日のふれあいミーティングに展示したサイン入りのものです。

090810spica01.jpg

・応募に際して「あなたの夢」をお書きいただきます(例:宇宙飛行士になって◎◎の実験をしたい、など具体的にお願いいたします)。また、簡単なアンケートにご回答ください。

・当選された方には、簡単なインタビューをさせていただき、コメント、お写真をドラマホームページに掲載する予定です。なお、インタビューや写真の掲載が難しいという方は、恐縮ですが応募をご遠慮ください。また、当選者名と受け取りをされる方のお名前が違う場合は、当選を取り消しとさせていただきます。

・当選者以外の方にも、お寄せいただいた「夢」や、アンケートの内容をホームページでご紹介させていただきますので、あらかじめご了承ください。

・プレゼントは出演者の方のご厚意で集められておりますので、転売や譲渡などは固くお断り申し上げます。

・アンケートにご回答いただくには、「NHK+IDサービス」にご加入いただく必要があります(無料)。

※「ふたつのスピカ」衣裳プレゼントは終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:19:58 | カテゴリ:ふたつのスピカ | 固定リンク
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「ふたつのスピカ」第6回放送の前に


こんにちは、プロデューサーの橘です。

 

今日は、番組ホームページに掲載されている「サイドストーリー」について書きたいと思います。

 

元々、ホームページの企画として、『ゴーストフレンズ』でもやっていた企画ですが、今回は脚本家チームの何人かにお願いして、書いてもらいました。

 

実はこのドラマ、荒井修子さん(1、2、6、7話)、松居大悟さん(3、4、5話)以外にも、シナリオアドバイザーが2名、プロットライターとして4人ほどの方が参加して、脚本作りは進められてきました。

 

「サイドストーリー」の作者である一木晃さん、木梨亜美さんは、番組のエンドクレジットに名前は出ませんが、ドラマ版「ふたつのスピカ」の脚本作りのために、色々相談してはアイデアをもらっていた人達です。

 

原作「ふたつのスピカ」は、過去にさかのぼったエピソードなどが、もう本当に鳥肌が立つくらい毎度毎度素晴らしくて、そんな雰囲気を少しでもドラマ版「ふたつのスピカ」の方でもやれないだろうかと、頑張ってサイドストーリーを書いてもらいました。

 

そういえば、ちょっと話はずれますが、原作15巻の巻末に、ドラマの現場のことが少し書いてあってすごくうれしかったです。柳沼行さん、どうもありがとうございます!

 

柳沼さんが撮影現場に遊びにいらっしゃった時、撮影の間にアスミ役・桜庭ななみさん以下、中村優一さん、大東俊介さん、足立梨花さん、高山侑子さんの5人と30分くらい色んな話をしました。

 

5人も、柳沼さんの人柄に、だからあんなに優しい作品が書けるのかあとしきりに納得していたのを覚えています。

 

原作を読み返す度に、柳沼さんの書いた原作はあまりにもすごくて、ドラマが全然追いつけていないなあといつも思うのですが、その世界観の広さ、深さ、素晴らしさに及ばずとも、ドラマ版「ふたつのスピカ」の世界観をより楽しめるようにと、サイドストーリーの方も頑張って作ってますので、ぜひ読んで頂ければと思います。

 

さて、いよいよ、本日6話放送です。

 

6話に関しては・・・、あえて何もいいません(笑)!

 

一つだけ今言えるのは、2話、3話と演出した塚原ディレクターはこの6話で終わりです。その塚原ディレクターの渾身の6話だと思います。ぜひ皆さんにじっくり見て頂きたいです。

 

また、放送後に恒例となってきたツボ・ダイジェストを書きますので、良かったら読んでやってください!

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:12:42 | カテゴリ:ふたつのスピカ | 固定リンク
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その三十八の巻 「陽炎の辻3 『ロケ最終日、でござる』」


おつかれさま、でござる。スタッフブログ担当の

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居眠り猫でござる。

さてさて、続きのお話でござる。


MAルーム(音を完成させる部屋)の楽しい仲間たちから、
写真が届いたでござる。

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・・・お話を元に戻す、でござる。


遂に、最終ロケの最終日・・・・。

熱海ロケ、でござる。。

2009052112110000.jpg


最終日は、丘の上でござるが・・・・
登るのも一苦労で、ござる。

漸く、みんなの居る場所にたどり着いたで、ござる(-_-;)

↓↓

2009052112130000.jpgのサムネール画像


・・・どこかで、見たような風景で、ござる。



おおおおおおおお、これはっ



↓↓↓

2009052112060000.jpg

 

お分かりでござるか? 

『陽炎の辻』の原点とも言うべき、あの場所、でござる。

そして、あの懐かしい風景が・・・

・・・そのお話は、次の巻でお話するでござる。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:11:23 | カテゴリ:陽炎の辻3 | 固定リンク
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