12月26日（土）22:00～放送の特集オーディオドラマ「君を探す夏」、演出を担当しました、南野です。

このドラマの制作が始まったのは今年６月。
学生さんにとっては、春から続いた休校があけ、“新しい日常”とどう向き合うのか、模索をはじめた時期だったと思います。

この時期、NHK大阪局では「子ども応援４時間ラジオ　～休校あけ、つらいみんなへ～」という番組を放送していました。

「家にいるのがしんどい」、
「学校がはじまることに不安を感じる」、
「変わりゆく日常についていけない」…
皆さんが抱えるそんな声の発信場所になったらいいなという思いで始まったこの番組、当時なんと700通を超えるお便りが寄せられました！

そこには、大人でも向き合うのが難しいだろうという喪失感、一人で抱え込んだら倒れてしまいそうな強いSOSなど、取りこぼしてはいけない声がありました。
そこで！そんな声を拾い集めて、今度はドラマにしてみました。

脚本家の桑原さんと、すべてのお便りに目を通して紡いだ物語です。

2020年8月。みんなが口を揃えて“いつもと違う夏”と呼んだ、あの時期。
あなたはどんな声を発していましたか。

よかったらこの１年を振り返りながら、お聞きください。

 

特集オーディオドラマ『君を探す夏』

【NHK FM】

2020年12月26日（土） 午後10時～午後10時50分

※「聴き逃し」配信は放送から1週間

【出演者】
八木莉可子　蒔田彩珠　草間リチャード敬太　正門良規
後藤亜姫　倉増哲州　田中良子　大園大貴　西愛香
難波みのり　成瀬美玖　吉田翔紀

【作】桑原亮子
【音楽】世武裕子

【スタッフ】
制作統括：堀之内礼二郎
技術：坂野伊和男　安河内裕斗
音響効果：武生壮史
演出：南野彩子
（大阪局・大津局制作）

【あらすじ】

２０２０年、８月。高校１年生の麻里子（八木莉可子）は合唱コンクールに向けクラスを仕切ろうと張り切っていたが、クラスメイトたちから「どうせまた中止になるんや」と練習をすっぽかされて、夏休みを迎えてしまった。一人教室に残った麻里子は、ゆい（蒔田彩珠）という生徒が、教科書をすべて置き去りにしたまま姿を消したことに気づく。麻里子は、いなくなったゆいを探すため、小さな旅にでる。
新型コロナの影響により部活やクラスに居場所がなくなってしまった麻里子と、父親の再婚によって家に居場所がなくなってしまったゆい。

１０代の若者たちの心の叫びに優しく寄り添う物語。

 

9月に近畿ブロックで放送されたラジオドラマ本編43分に加え、放送後に取材した内容を元に、草間リチャード敬太さんと正門良規さんのトークを新たに収録して50分に再編集。また、9月に放送した際はモノラル音声でしたが、今回はステレオ音声て新たに作成。より音の世界が深みや広がりを持ってお楽しみいただけます。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:13:37 | カテゴリ：オーディオドラマ