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FMシアター『船を待つ』が、令和2年度の文化庁芸術祭参加番組になりました。

FMシアター『船を待つ』 

2020年10月17日(土) よる10時~10時50分 FM
NHKネットラジオ「らじる☆らじる」での同時配信、「聞き逃し」サービスの配信(放送終了後から1週間)でもお聞きいただけます。

演出の小見山です。
FMシアター「船を待つ」は、ほぼ二人の人物の会話のみで構成されています。
その二人とは、橋爪功さんと、渡辺いっけいさんです。

橋爪さんとの出会いは、私がまだアシスタントの頃、連続テレビ小説「ロマンス」(作・田向正健)に出演された時でした。昭和59年の放送ですから、もう35年以上前になります。なんて個性的で心に印象に残るお芝居をする俳優さんだろうと、びっくりした記憶があります。今にして思えば、橋爪さんの演技が素敵なことは自明のことですが、駆け出しのアシスタントには、衝撃的でした。

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橋爪功さん

渡辺いっけいさんも、その独特な表現力で誰もまねのできない演劇空間を作り上げることのできる俳優さんです。そのいっけいさんに子供番組に出演していただいたことがあります。平成11年に放送した「ズッコケ三人組」(原作・那須正幹)という児童文学のドラマ化で、小学生の子供たちとの芝居をお願いしました。いつもと勝手が違う現場に、色々苦労を掛けたかもしれませんが、腕白な子供たちを相手に、いつも真摯に対応してくれた事が今でも鮮烈な思い出です。

 ikkei1.jpg
渡辺いっけいさん

そのお二人が演じるこのドラマは、2020年のこの時代を暗示するような物語です。
現代とは、どんな時代でしょうか?
希望にあふれた時代でしょうか?
それとも、希望を強く切望する時代でしょうか?
希望と絶望がくるくる回る、まさに人の人生そのものを描きます。
言葉と音と音楽のみによって表現するラジオドラマだからこそ、目には見えない人の心を想像力豊かに描くことができると思います。当代の個性派俳優二人の四つに組んだ芝居をぜひ、お聴きください。                   
  (小見山佳典)

 

FMシアター『船を待つ』

【出演者】橋爪功 渡辺いっけい 高橋理恵子 花戸祐介 佐藤 室伏祐哉
【作】三國月々子 【音楽】小六禮次郎

【あらすじ】
懐かしい思い出がある。そして、取り返しのつかない過去もある。
人は過去を捨て去りたいと思い、一方、その懐かしさに生きている喜びを見つける。
これは過去への痛切な哀愁を胸に再生を誓う物語。

老人(橋爪功)が一人浜辺にいる。「随分と長いこと歩いた気がする……ここはどこだろう? 私は死んだのか。船に乗ってあの世へ行くのだろう」と呟く。
海が見えた。しかし、船などどこにもない。一人の青年(渡辺いっけい)が海に打ち上げられた花弁を拾っている。
青年は「船ですか…あの上からなら、見つかるかもしれません」と切立つ崖を指した。
崖を目指す老人と青年。途中で誰かの葬式とすれ違う。崖から落ちて死んだ少年の葬式だという。老人と青年の関係が次第に明らかになっていく…。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:00 | カテゴリ:オーディオドラマ

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