青春アドベンチャー『カムパネルラ』(連続10回)
9月10日(月)~14日(金)、 9月17日(月)~21日(金) 午後9時15分~9時30分 NHK-FM
(ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※翌日の正午から一週間)
オーディオドラマ担当Fです。昨夜から放送がはじまりました新シリーズ『カムパネルラ』。第1話の「聴き逃し」配信は、本日9/11(火)正午から一週間です。
第1話のラストシーンで登場した、物語のキーパーソン“宮沢さそり”役の春名風花さんからメッセージをいただきました。
【春名風花さんからのコメント】
ぼくたちは物語という完成された別世界に行くことができます。本を閉じればそれまで。現実世界に戻ることができます。
しかし、完成されていなければ…?
――未来、銀河鉄道の夜、タイムスリップ。
夢のSF世界を匂わせるこの言葉たちから溢れだすのは生々しい人間の熱。
ぼく演じる宮沢トシの娘「さそり」はまさにそんな存在です。いないのに、生きている。
永遠に改稿され続ける物語。銀河鉄道の夜から逃れられなくなります。
お楽しみに!
春名風花さんは、SNSやブログで広くオピニオンを発信したり、NHK高校講座「国語総合」の司会を務めたり(高校講座のホームページで視聴可能)していることもあってか、コトバに強い関心をお持ちの方という印象を持っています。よろしければ『カムパネルラ』を最後までお聴きになったあとに、もう一度、上のコメントを読み返してみて下さい。あたかも劇中の「さそり」の台詞のように、あらためて『カムパネルラ』の世界を感じられることと思います。
宮沢賢治は、その作品世界が古びることなく、現在も読み継がれている稀有な存在です。特に「銀河鉄道の夜」は、数多くのクリエーターの創作の源泉となっています。最愛の妹トシとの死別をきっかけに生まれたと言われている作品群の内のひとつで、何度も改稿しながら最終的には未定稿のまま絶筆となったそうです。改稿を重ねる度に、主人公ジョバンニの孤独の度合いが深まっていった過程が、鎌田東二さんの『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」精読』という本に詳述されています。「銀河鉄道の夜」や宮沢賢治が好きでよくご存知の方も、なんとなくイメージはあるけれど内容はよく知らなくて……という方も、平埜生成さん演じる主人公“ぼく”と一緒に『カムパネルラ』の世界に飛び込んでみて下さい。
春名風花さんの青春アドベンチャーへのご出演は『エド魔女奇譚』以来。2015年の舞台『TUSK TUSK』を拝見し、ご参加をお願いしてから、FMシアター『白き鳥、赤き花』でもご一緒しました。謎めいた少女“宮沢さそり”が、どう主人公“ぼく”とかかわってくるのか、そして“ぼく”にとってのカムパネルラとは……? 今夜放送の第2話からの展開を、どうぞお楽しみに。
青春アドベンチャー『カムパネルラ』(連続10回)
~思考補助装置としての銀河鉄道、それは変わりゆく永久物語運動体~
【NHK FM】
9月10日(月)~14日(金)、 9月17日(月)~21日(金) 午後9時15分~9時30分 NHK-FM
(ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※翌日の正午から一週間)
【原作】山田正紀
【脚色】矢内文章
【音楽】関向弥生
【出演者】
平埜生成 春名風花 加藤清史郎
都築香弥子 佐藤誓 林次樹 田中宏樹
山田百次 菊池佳南 吉田朋弘 矢内文章
山田瑛瑠 青木柚
投稿者:スタッフ | 投稿時間:18:05 | カテゴリ:オーディオドラマ