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『暁のハルモニア』収録リポート その4

  青春アドベンチャー『暁のハルモニア』(連続10回)

 8月27日(月)~9月7日(金) 平日の午後9時15分~9時30分 NHK-FM

(ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※翌日の正午から一週間)

 

オーディオドラマ担当Fです。『暁のハルモニア』第1話の「聴き逃し」配信は、9/3(月)正午までとなっています。よろしければ、週末のまとめ聴き、気になるシーンの聴き直しなどにお役立て下さい。主要登場人物のキャスト紹介は、ブログ過去記事()にて。物語はいよいよ佳境へとさしかかり、主人公たちは戦乱の渦中に身を投じていきます。

そんな展開を前に、今回は弦楽器リュートのお話を少々。第3話から登場したアマーリエ様が奏でるリュートの音色は、ヨアヒムの言を借りれば“天上の調べ”のように、一瞬“地上”の苛酷さを忘れさせてくれます。並木陽さんと作品の構想に着手した早い段階から、物語の中でリュートを活かしてみたいと、音楽の日高哲英さんとも相談していました。

 

【日高哲英さんからのコメント】

リュートは16世紀から18世紀のヨーロッパで盛んに演奏されていた楽器です。

クラシックギターのように指で爪弾いて演奏をします。

形は中東のウードや日本の琵琶に似ていて、その音色は優美で繊細です。

しかし、19世紀になると、大きく輝かしい音、そして速いフレーズを演奏できる楽器が好まれたため、リュートは次第に演奏の場がなくなってしまいました。

そういう経緯もあり、リュートの音色は一気に近世ヨーロッパへと私達を連れて行ってくれるように思います。

皆様に、この気品のあるリュートの調べを楽しんでいただけたらと願っております。

 

近世ヨーロッパの薫りを醸しだすリュート。アマーリエ様の独奏曲は、その時代の雰囲気を模して日高さんが作ったオリジナルです。テーマ音楽にも、リュートが使われています。今夜以降の放送で、お心にかけてみて下さい。

 

リュートに強い関心を持ったのは、青春アドベンチャーで白狐魔記 天草の霧1492年のマリアきりしたん算用記を制作した流れから、星野博美さんの『みんな彗星を見ていた 私的キリシタン探訪記』という本に出会ったのがきっかけでした。洋の東西をつなぐ歴史の深い襞に分け入るような叙述に夢中になるとともに、著者の星野さん自身がリュートの魅力にのめりこんでいく様子にも引き込まれました。

 

日本でもリュートを演奏なさる方が数多くいらっしゃいますし、NHK-FM「古楽の楽しみ」などでも流れることがあります。海外を含めネット動画も沢山上がっています。どこかでリュートの音色を耳にされた時、アマーリエ様と『暁のハルモニア』のことを思い出していただけたらうれしいです。

 


 

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青春アドベンチャー『暁のハルモニア』(連続10回)

~願わくは、天上に調和のあるがごとく、地上にもあらんことを~

 

【NHK FM】

8月27日(月)~9月7日(金)の平日午後9時15分~9時30時

 

【作】並木陽

 

【音楽】日高哲英

 

【出演者】

海宝直人 藤岡正明 朝夏まなと 鈴木壮麻

伊礼彼方 栗原英雄 原康義 水野ゆふ

辻親八 廣田高志 瑞生桜子 多田直人

大森美紀子 井手柚花 大河原爽介

チョウヨンホ 梶原航 井内勇希 桃菜

 

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:19:07 | カテゴリ:オーディオドラマ

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