トットてれび

黒柳徹子さんの半生を描く「トットてれび」。視聴者の皆さんから「衣装がとにかくかわいくて毎回楽しみ」「ファッションをまとめた本が欲しい」など、衣装について熱のあるメッセージを多くいただいています。
そこで、放送が1週お休みとなるこの機会を借りて、衣装を担当している宮本まさ江さんを直撃!
コーディネートの秘訣をたっぷり語っていただきました。

【宮本まさ江 プロフィール】
千葉県生まれ。1985年第一衣裳入社。独立後、映画、CM、テレビドラマ、舞台の衣装を多数手掛ける。主な映画作品として、『夢二』『顔』『GO』『ハッシュ!』『阿修羅のごとく』『北の零年』『図書館戦争』『舟を編む』『駆込み女と駆出し男』など。NHKでは、土曜ドラマ『64』の衣装を担当する。

編集部:
ホームページに寄せられる声の中で「徹子さんの衣装がカワイイ!」というご意見がとにかく多いんです。実際、昭和20~30年代の頃の黒柳さんのファッションを参考にしていらっしゃるんですか?

宮本まさ江(以下、宮本):
徹子さんの当時のお写真もいくつか残っていますし、その時代の資料を演出部の方がたくさん用意してくれましたから、世界観という意味でも、あの時代の雰囲気というのは大切にしました。ただ、徹子さんが着ていたものをそのまま使う、ということはしていません。

編集部:
宮本さん流のエッセンスが加わっている、ということですか。

宮本:
そもそも、徹子さんと満島さんでは骨格からして違うので、似合うものが違います。だから、徹子さんのイメージを活かしつつ、満島さんに似合うようアレンジしています。

編集部:
だからあんなに、満島さんにピタッとハマってカワイイんですね!

宮本:
それと、衣装合わせの時に満島さんと「今のファッションとリンクするような、可愛くて楽しい衣装にしたいね」って話していて。「こういうのがあったら買いたい!」って、今の若い女の子たちに思ってもらえるようなものにしたいと。

編集部:
まさに、狙い通りの反応が返ってきてますね。でも、なかなか真似るのは難しそうですが。

宮本:
たとえば、第1~3話に出てくる落下傘スカートですけど、ちょっとした工夫で再現できますよ。

編集部:
本当ですか? それ、ぜひ教えてください!

宮本:
サーキュラースカートの下に、パニエを1枚入れるんです。そうすると、ボリュームが出て落下傘スカートみたいにふんわりします。実際、撮影の時もパニエを入れて膨らませています。3枚くらい重ねていますが(笑)。

編集部:
パニエですか。それなら、すぐに応用できそうですね。

宮本:
ウエストはキュッと締めて、足の太い部分をうまく隠してくれるくらいの膝下丈なら、すっきり着こなせて、とてもエレガントです。

編集部:
たしかに、徹子さんのファッションはお嬢様っぽいですよね。特に、第1話のあたり。ドット柄のワンピースがすごく可愛くて、着こなしもとても上品です。

宮本:
あのワンピースは私もお気に入りです。

編集部:
第3話まではコンサバな感じだった徹子さんの衣装が、第4話でガラリと変わりました。

宮本:
あの回は、徹子さんの人生にとっての節目ですから。お仕事を休んだり、ヌードになったり、NYへ飛び出したり。これまでのカラを破る大きな転換期なので、そのあたりも意識しています。

編集部:
個人的には、パンツスタイルがとても印象的でした。まったくそれまでのイメージとは違っていたので。NYに旅立つ時の花柄のワンピースとトレンチコートに編上げブーツの組み合わせも新鮮でした。でもやはり、衝撃はあのTシャツです。

宮本:
あぁ、おっぱいTシャツ(笑)。でも、徹子さんが実際に着ていたのはもっと過激で、一瞬、ヌードに見えるうようなデザインだったから、さすがにそれは…って(笑)。

編集部:
さらに過激だったわけですか(笑)。でも、あの当時はまだ、日本ではジーンズも一般的ではなかったですし、黒柳さんはファッションの最先端をいってたんですね。

宮本:
NY時代の徹子さんのお写真を見ると、すごくオシャレでステキなんです。セントラルパークのシーンで着ていたピンクのポンチョも、実際に徹子さんが着ていたものを再現して編みました。モノクロ写真なので色まではわかりませんでしたけど(笑)。

編集部:
手編みなんですか! お話を聞いていると、本当に衣装一つひとつに時間を惜しまず、手間をかけていますよね。その人の人となりを表すのに、衣装ってすごく重要なファクターだと思いますけど、今回は、そこに時代性もあって、衣装一つひとつに大きな意味を感じます。

宮本:
私は基本、衣装は「見て楽しい」ことが一番だと思っています。でもそれだけではなく、今回は特に、実在の人物を演じるわけですから、書籍などに残っているその人の印象やイメージをしっかり押さえていくことで、その人の人生が表せるのではと。

編集部:
確かにそうですね。ちなみに、これまでの放送の中で、宮本さんがお気に入りの衣装ってありますか?

宮本:
そうですねぇ…。先程もちらりと出ましたけど、第1回のドット柄のワンピースはすごく気に入っています。

編集部:
あれは、本当に可愛かった! 満島さんもお似合いでしたね。

宮本:
あとは、第3回の「若い季節」のシーンで着ている真っ赤なワンピースも好きですね。

編集部:
華やかでステキでしたね。

宮本:
それと、第4回のNYで、チャップリンと「ニューヨーク・ニューヨーク」を踊るシーンの振り袖ですね。あれは、徹子さんがNYで着ていたものになるべく近い色柄を選んだんです。

編集部:
こうなると、第5回以降の衣装も非常に気になるのですが…。

宮本:
第5回以降は、向田邦子さんや渥美清さん、森繁久彌さんとの関係が、じっくり描かれていくんです。第1~3回が時代性を色濃く反映した衣裳、第4回が徹子さんの変化を表す衣装だとしたら、第5~7回は、相手との関係や心情的なものがより強く衣装に表れてくると思います。

編集部:
ちょこっとだけ、具体的に教えてもらってもいいですか?

宮本:
第5回の向田さんとのお話なら、受賞パーティのシーンに注目ですね。徹子さんが白いドレスにパンダの柄の帯を締めるんですが。

編集部:
ドレスに帯というのも変わってますが、パンダ柄というのもまた…。

宮本:
昔、草木染めのお店で見つけた私物だったんですけど、制作発表の後の徹子さんと満島さんの対談の時、満島さんがその帯を締めて行ったんです。そうしたら、徹子さんの目が釘付けになっちゃって(笑)。

編集部:
そう言えば、黒柳さんはパンダがお好きでしたよね。ドラマにも出てきますし。

宮本:
そうなんです。満島さんに「それ、あなたの?」なんて聞いてきて。私のだとわかったら「譲ってもらえるかしら?」って。撮影が終わったところで進呈する予定です。

編集部:
では、第5回には、リアルに黒柳さんを魅了したパンダの帯が登場するわけですね。楽しみです!

宮本:
第6回で渥美さんとのお正月デートの時の徹子さんもカワイイですよ。

編集部:
お正月デート!!

宮本:
寅さん映画を毎年、お正月にお二人で観に行っていたのだそうで。そのシーンでの徹子さんは青い着物に赤い帯。それが、何とも言えず可愛らしいんです。

編集部:
友だちのような、兄妹のような、恋人未満のお二人の関係も気になるところですが、具体的なお話を聞くと、他にどんな衣装が出てくるのか、ワクワクしてきました。

向田邦子さん、渥美清さん、森繁久彌さんがそれぞれ、徹子さんと二人で過ごした時間、そして別れを、30分にギュッと凝縮した第5~7回。ストーリーも衣装も、見ごたえたっぷりです! 土曜ドラマ『トットてれび』、次回は6月4日(土)夜8時15分から、総合テレビで放送です。ぜひ、お見逃しなく!!

本文中に掲載できなかったトットちゃんのファッションを最後にまとめてご紹介!

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