
「本気の人」
ロケ初日〜10月3日・群馬県藤岡市
ご無沙汰いたしました、P鈴木圭です。
土曜ドラマ「ウォーカーズ〜迷子の大人たち」以来、久々に撮影日記を始められる事をとても嬉しく思います。
このドラマは、高畠導宏さんという、実在の人物をモデルにしたドラマです。
三十年にわたり、プロ野球の打撃コーチとして活躍された後、五十八歳で一念発起し、高校の教師になられた「高さん」を一言で言えば、私は「本気の人」だと思います。自分を振り返れば、日々「本気」を出しているのか、はなはだ心もとない限りです。周りを見回して、一体どれだけの人が、「本気」で生きているのか?「本気」で作られたドラマは世にどれだけあるのか?顔合わせの時、俳優やスタッフの皆さんにお願いしたのは、ただこの一点、「本気を見せて下さい」という事でありました。
タイトル「フルスイング」に込めたのは、そんな想いです。これから、二ヶ月余りの撮影になりますが、全力で、思いを込めて、バットを振り切る覚悟です。
「高さん」を演じて下さるのは、イメージぴったりの高橋克実さん。実際の高畠さんの写真をジッと見ていたら、克実さん以外に、この役を出来る人はいない、と惚れ込みました。克実さんの「本気」の「フルスイング」芝居、今からワクワクしています!!
「高さんの手帳」
ロケ2日目〜10月4日・群馬県藤岡市
実際の高畠さんは、大変なメモ魔だったそうです。ユニフォームのズボンの後ろポケットはいつも膨らんでいたそうな。家族の方に見せて頂いたのですか、選手を、あるいは自分を励ますような、素敵な言葉がたくさん書いてありました。三十年のコーチ人生から生まれた、宝物のような、優しい叡智の数々。ドラマでも、そんなコーチングの極意というか、珠玉の言葉を出来るだけ紹介しようと思っています。例えば「大きな耳 小さな口 優しい目」「ソッタク」などなど。その意味はドラマの中で是非ご覧下さい。
今日は昨日に続いて、群馬の旧藤岡高校の屋上をお借りしてのロケ。吹石一恵さん、斎藤工さん、高校生役の久野雅弘さんや徳永えりさんの登場だ。吹石さんは、子役時代からご一緒しており、「ロッカーのハナコさん」でもお世話になった。会った最初は高校生役だったのに、今回は国語教師役。全国優勝の経験もある女剣士、剣道部顧問の役柄である。凛々しい姿をお楽しみに。
この日は、いきなり第二話のクライマックスシーン、涙の大団円シーンを撮らねばならず、俳優の皆さんには、ご迷惑をかけた。が、監督の海辺Dの話では、ズハリ、手応えあり、との事。今からワクワクである。
もう一つ、海辺Dの言葉「克実さんの子供たちを見る笑顔が、最高です」。
これまた、ワクワクものです。
「好きにならずにいられない」
ロケ4日目〜10月6日・群馬県藤岡市
連休中も「フルスイング」チームの撮影は続きます。今日は、里見浩太朗さんの初登場。里見さんにお願いするのは、天童誠一郎教諭という、四十年に亘って教鞭をとって来た社会科のベテラン教師の役です。クランクイン前、里見さんがおっしゃった忘れられない言葉があります。
「中途半端な役にしないで下さい」
主人公の高さんを支えるなら支える、反発するなら反発する。そのためには敵役も辞せず、という明快で、肝の据わったスタンスでした。里見さん程のベテラン俳優さんに対しては、正直、台本上も色々配慮したり、遠慮したりと気を使う事もあるのですが、里見さんの一言で、全て吹き飛びました。ありがたいです。里見さんが「フルスイング」で演ずる、一癖も二癖もある味わい深い天童先生を、どうぞお楽しみに。
主役の「高さん」を演じる高橋克実さんもますます調子が上がってきた感じ。今日は一話のクライマックスの一つ、心を閉ざした生徒の森君が、初めて高さんの優しさに自分から声をかけるシーンの撮影です。ご覧下さい。「好きにならずにいられない」教師、高さんの勇姿、この克実さんの笑顔。こんな先生が、近くにいてくれたら、どんなに楽しく、心強いだろう、という感じです。いよいよ明日が一次ロケの最終日。天気はどうやら、明日までもつようで、万歳です。
「監督からのメッセージ」
ロケ5日目〜10月7日・群馬県藤岡市
いよいよ一次ロケの最終日です。本日から参加して下さるのが、気の弱い英語教師役で塚本晋也さん。監督モードから役者モードに切り替えて頑張るとおっしゃって下さいました。そして野球部監督萩原聖人さんの奥様役で黒谷友香さん。主人公の高さんが楽しみに通う弁当屋さんの看板娘です。
塚本監督が出てきたからではないですが、今回は演出を担当する監督二人にスポットを当てて書いてみます。第一話、二話、六話を担当するのは海辺潔ディレクター。最近の演出作は土曜ドラマ「新マチベン」。役者のような彫りの深い顔立ちに、馬鹿デカイ声、俳優さんに色々言う時、踊るようにくねくね動き回る手、などなどキャラが立っています。海辺Dの言葉『片思いのドラマと思って撮ります。自分の思いが相手に届くかどうか、ハラハラしながら、届いた時の幸せ。そんな感動が伝われば嬉しいです」
一方、第三話、四話、五話は大橋守ディレクター。最近の演出作は土曜ドラマ「星空ホスピタル」。今回、野球部がフィーチャーされる回を担当するとあって、気合の丸刈りを決行。修行僧のような風貌で、しかしこだわるところには、ガッチリこだわりながら、自分の世界を実現していくタイプです。大橋Dの言葉「高さんの凄さは、選手や生徒の一番良いところが出てくるまで、じっと待って、その瞬間を掴んで上げられる事。まだまだ足元にも及ばないけど、自分もそんな<高さん流>演出を目指します」
ドラマは生もの、監督は現場の総司令官であり、その一挙手一投足を全俳優・スタッフが注目しています。ちょっと暗い顔迷った顔を見せれば、そのムードはすぐに伝染したりします。その意味で、気の抜けない、全身全霊をかけた仕事になります。同じ台本、同じ役者さんでも、監督によってこれほどまでに変わるか、という位、上がりが違います。
海辺Dと大橋D。全くタイプの違う二人の「フルスイング」バッターが打席に立って、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、まことに楽しみです。ご注目下さい。
17時すぎ、無事撮影終了。来週からは緑山スタジオでの収録となります。
それではまた。
「癒しの笑顔」
スタジオ一週目(1)〜10月11日・緑山スタジオ
早速、出演者の皆さんに応援メールを頂いております。この場を借りて感謝、感謝です。
今日から、スタジオ収録です。高さんの奥さん・路子役で伊藤蘭さんの初登場。蘭さんはこのドラマに入る前、舞台で克実さんと夫婦役を演じており、「なんだか、ずっと夫婦をやってるみたい」と息もぴったりです。学校での様々な出来事、シリアスになる場面も多い中で、ふっと蘭さんの笑顔に癒される。そんな感じになれば大成功だと思っています。
昼頃、緑山スタジオの控え室に、脚本家の森下直さんから連絡が入り、最終回の第六話の初稿が上がったとの嬉しい知らせが入りました。森下さんとは前からご一緒したかったのですが、今回ようやく実現しました。「フルスイング」は、高畠さんという実在の方をモデルにした作品ゆえの難しさがあり、どこまで事実に頼り、どこまでフィクションにするのかを、徹底的に話し合いました。ドラマの中では「高畠さん」を「高林さん」にしましたが、そこにたどり着くまでも、様々な議論のぶつかり合いがありました。プロデューサーとしては、キャスティングと本作りが二大柱で、いよいよ最終回にこぎつけたかと、感慨があります。
今回、スタジオに新兵器が登場しました。下の写真の、窓の外にご注目。通常、スタジオでは遠見といって、写真パネルを置くのですが、今回は大きなスクリーンにビデオプロジェクターでムービーを投影します。北九州で撮ってきた海の風景を、朝昼夕夜の場面に合わせて、映し出します。この写真ではあまり良くわからないと思いますが、スタジオとは思えない臨場感を是非オンエアーでお楽しみ下さい。
「人間力」
スタジオ一週目(2)〜10月12日・緑山スタジオ
今日は、教師時代の高畠さんのクセについて、書いてみます。それはズハリ「握手」でした。生徒の顔を見ては、「元気か?」と必ず自分から声をかけ、別れ際に握手する。握手でなくても、肩を叩いたり、頭を撫でたり、と。多分、それは三十年のプロ野球打撃コーチ人生の中で、自然と身についた、高さん流のコミュニケーション術なのでしょう。いい意味での「人たらし」。高さんに頼まれたらイヤとは言えない。高さんのために、頑張りたいと思わせてしまう人間力。実際の高校の先生にうかがったのですが、「ドライ」で「クール」と一般的には思われている現代っ子が、実はそんな「高さん的」コミュニケーションを心の底では求めている気がする、というのです。
ドラマの中でも、高さんの「握手」は何度も登場します。高橋克実さんが、誰と、どんなタイミングで、何回、握手するか?それは、どんな効果を生んでいくのか?高さんの人間力とは何だったのか?そんな目で「フルスイング」を楽しんで頂いても、勿論、嬉しいです。
下の写真は、職員室のセット。手前味噌になりますが、美術監督の犬飼デザイナーの指揮の下、美術チーム渾身の「汚し」が素晴らしいです。「汚し」というのは、リアルな教室に少しでも近づけるために、様々な小道具を飾ったり、使い込んでいるように汚したりすること、です。こんな美術やセットにも、是非ご注目下さい。
「素晴らしき曲者」
スタジオ一週目(3)〜10月13日・緑山スタジオ
メールをまたまた頂いております。感謝です。高畠さんが実際に働かれていた高校関係の方からのメールもあり、嬉しい限りです。
一週目のスタジオも最終日。今回は、「フルスイング」の中でも、特にキャラの立ったお二人を紹介したいと思います。まずは鮫島教頭先生役の本田博太郎さん。ドラマの引っ掻き回し役、愛すべきキャラクターです。衣装合わせの時、ご自分で鮫島教頭の絵を書いてこられたのにはびっくり。台本を読んで、しっかり、役のイメージを掴んで下さったようです。マシンガンのようなスピード感溢れる台詞回しで、この役を楽しんで下さっている様子は、本田さんが出てくるだけで、ニンマリしてしまいます。
もう一人は、気弱な英語教師を演じる塚本晋也さん。子供たちからいじめを受けて、学校に来られなくなってしまうという、とても現代的な先生像を演じて下さいます。まるでディズニー映画に出てくる、愛くるしい小動物のような動きやしぐさをなさるので、本当に可愛く、妙で、目が離せません。今日は頭からペットボトルの水をかぶっての熱演。なんでずぶ濡れなのかは、本編第四話で明らかになりますので。
今回、台本を作るに当たって、実際の高校の先生方に色々取材させて頂いたのですが、ハッキリ言って本当に今、教師という仕事は大変なようです。問題は特に「モンスターペアレント」と呼ばれる理不尽なクレームをつける親たち。
子供と碌にコミュニケーションが取れず、ただ子供のご機嫌をとるために、一緒になって先生の悪口を言う。たまりませんね。「フルスイング」は高畠さんという魅力的な人を描くドラマであって、教育問題を声高に取り上げるつもりはありませんが、それでも、このどうしようもない現実、現場の悩み闘う先生たちのムードだけは、しっかり伝えたいと思っています。
夜も更けて、時計の針は十二時半、ようやく長い一日が終わりました。
皆様お疲れ様でした。次回は怒涛の第二次ロケーションでお目にかかります。
「撮りこぼし」
ロケ9日目〜10月17日・多摩市・一本杉公園野球場
怒涛の二次ロケーションが始まりました。都内の近場を点々とロケしていくのは、細かい移動が多くて、機材の上げ下ろしが重なり、実はヘビーなロケーションになります。今日と明日は野球がらみのシーンの撮影、監督役の萩原聖人さん、そして野球部役の生徒たち、大活躍です。映画「バッテリー」の好演も記憶に新しいですが、萩原さんは、本当に野球好き。合間の時間でもメジャーリーグの話とか、色々熱弁をふるって下さいます。草野球のピッチャーとしては相当なようで、球速百何十キロとか。高校生役の子供たちの面倒見もよく、本当に監督らしく、声をかける姿が素敵でした。伊藤蘭さんは日傘をさして出番を待って下さるほどの好天に恵まれ、スタンドには応援の生徒やチアガール、ブラスバンドなど150人を超えるエキストラが入り、にぎやかなロケになりました。ブラスバンドの指揮棒を振る本田博太郎さんもダンシングモード。萩原さんの奥さん役・黒谷友香さんと吹石一恵さんはとても仲良しで、関西弁トーク炸裂で楽しい待ち時間を過ごされていました。
しかし、大人数で、スポーツ絡み、カット数も多く、押す要素満載の内容を危惧した通り、収録が押し押しムードに突入してしまいました。私鈴木Pも、つい、大声でハッパをかけたりして、高橋克実さんに「気合はいってますね」と冷やかされてしまいました。本日のメインイベント、試合に負けた選手たちに監督の萩原さんが語り、高橋克実さんがエールを送るシーンにこぎつけたのが、午後三時半。撮影を始めたものの、途中で背景は真っ暗になり、遂にデイシーンとしては成立不能に。五時を回って、ついに中断することに決定しました。まことに残念。俳優部やスタッフに申し訳ない思いで一杯です。痛恨の撮りこぼしです。夕食休憩後、ナイターに入り、夜九時過ぎに終了。
気を取り直して、気を引き締めて、明日からの収録に望みたいと思います。
「皆さんの応援メール紹介」
10月19日・NHKにて
ロケ隊は千葉県富津市へ朝五時半出発。私は今日は、会社で用事があり、ロケ現場に行けません。午後からの雨予報なので、なんとか撮り切って欲しいとの願いも込めて、皆様から沢山頂いたメールの一部をご紹介したいと思います。
まず、主演の高橋克実さんへのメッセージから。
■T・Fさん(女性)
写真を見て「あれっ、何処かで見た顔」と思ったら、高畠コーチをなさる方が、今、木曜時代劇で竹蔵役の高橋克実さん。笑顔が素敵な俳優さんでフアンになりました。今度は主役。実在だった人物を演じられるので難しい面もあろうかと想像しますが応援しています。他の方々もそれぞれ期待できるキャストで、どんなドラマになるのか今から楽しみにしています。
群馬ロケの様子を見て下さった方からも嬉しいメールがありました。
■K・Kさん(女性)
近所の高校の校舎で撮影があるということでドラマの事を知りました。
今日は子供の散歩がてら近くまで足を運んだら、高橋克実さんがいたのでちょっとドキドキしてしまいました。
母も近くまで行って撮影の様子を見てきて、スタッフの皆さんが優しそうな方々ばかりだったと言ってました。ドラマの放送を楽しみに待ってます!
いゃあ、現場で怒鳴ったりしてなくて良かった。
高畠さんが実際に教壇に立った筑紫台高校ゆかりの方からも頂きました。
高畠先生が教鞭をとられた高校は私の母校でした。また、偶然にも私が教育実習で母校に戻った際に高畠先生は新米教師としていらっしゃいました。
野球部のみならず、剣道部にも興味を持って頂いていたようで、私は剣道部に所属していたということもあり、度々お会いする機会がありました。
もう何年も教師をされているかのような風格と、鋭く生徒の心の中を見抜く"技"は誰にも真似出来ないと思います。
現在、私も未熟ながら教師の道で悪戦苦闘の日々を送っております。高畠先生のように暖かく、そして鋭くも優しい眼差しで生徒達を見守ってあげられる先生に近づければと思っております。
もうお一人は、筑高の卒業生の方から。
筑紫台高校を今年卒業したものです。
高畠先生とはあまり話しませんでしたが、中学の時に講演に来てくださったので、色々なお話はそこで聞かせていただきました。
高校に入り、高畠先生が副担任をされていたクラスはとても華やかで、後ろの壁には大きく『氣力』と書かれていたのを覚えています。
同じ学年の先生だったので、風紀検査の時などに見つめていたりもしていました(笑)
当時も、「凄い人」だと認識していましたが、本が出され、ドラマになり・・と亡くなってしまってからまた改めて高畠先生の偉大さに気がつきました。
知らない事もたくさんあるのでこのドラマが楽しみです。
学校の先生たちがどのように演じられるのかも楽しみにしています!!
最後に初回のブログのタイトルにつけた「本気の人」について。

「本気」…私は常に本気で物事に向き合っているか?と問われれば、違うと思います。ただ、「本気スイッチ」は持っています。えへへ
野球から教えられることは、本当に多いです。場当たり的なしのぎでは、試合展開の辛い状態は克服できないことや、コツコツと積み上げながら、努力を「自信」に変えるような、その変化を試合で目にしたり、チームプレーですから、自分の役割に徹する姿勢だとか。
「フルスイング」のスタッフ、キャストの皆様の気持ちのこもった作品、じっくりと拝見します♪
皆様、本当に有難うございました。
午後二時過ぎ、無事撮影終了の連絡が現場から入りました。雨は降らず、綺麗に染まったあかね空も撮影できたとのこと。めでたし、めでたしです。
「正念場」
ロケ13日目〜10月21日・東京学芸大学・小金井キャンパス
土日も休み無く、撮影は続いています。俳優部、スタッフの疲れも大分蓄積してきた感じ、なんとか乗り切って欲しいと思っています。写真は何やら怪しく覗き込んでいる高橋克実さんと斎藤工さん。今日は東京学芸大の剣道場をお借りして、吹石一恵さんが顧問を務める女子剣道部のシーンを一日撮ります。第二話でクローズアップされる生徒田辺役の徳永えりさんも、小さな体で気合満点の声を張り上げています。剣道の指導をやって下さる浅田先生のお話では、剣道の面は、ずっと付けていると締めつけられて、人によっては気分が悪くなったりするとの事。細かい位置決めなども手間がかかり、この間の野球に続いて、色々大変なスポーツものの撮影です。簡単には進まない現場にハラハラしつつ、吹石さんの凛々しい道着姿に惚れ惚れ見とれ、克実さんの頼もしい顔を見届けて、昼過ぎに都内に戻ります。午後から、神宮前のビクタースタジオで、夏川りみさんのレコーディングを見せて頂きました。今回、夏川さんには、番組のエンディングにかかる曲を依頼、今日はその歌録りの日です。澄み切った夏川さんの声がスタジオに流れた瞬間、背筋がゾクゾクとしました。静かに、でも力強く「花」開く人生の応援歌、大いにご期待下さい。
夕方、現場から知らせで、ワンシーンどうしても撮りきれないとの事。なんと、またしても撮り残してしまいました。このツケは後々効いてきそうです。ここで、踏ん張らなくては。
「進化する高さん」
ロケ14日目〜10月22日・稲城市、横浜市ほか
まずは、この写真をご覧下さい。野球部のために練習場所を確保しようと、地元の地主役の神山繁さんを必死に説得する高橋克実さんの顔です。初日からずっと見ていて、日々、高さんの顔がたくましく変わってきている気がしてなりません。進化を続ける高さん、一体クランクアップの時に、どんな顔を見せて下さるのか?ワクワクします。朝一番のこのシーンは、稲城の農家、大塚さんの庭先をお借りして撮影させて頂きました。夏のシーンの撮影なのに、もう柿が熟していて、清水カメラマンと大橋監督が、必死にカメラポジションを探っています。神山繁さんは、大きく深呼吸を繰り返し、「いやぁ、空気がうまい」とおっしゃっていました。同じ東京でも渋谷あたりとは大違いです。空は快晴。克実さんも、神山さんも大変な晴れ男だそうで、心強い限りです。
地主の佐久間老人役・神山繁さんの顔も素晴らしいです。見ているだけで、色んなイメージがふくらみ、その人物の年輪というか、匂いが醸し出される気がします。流石です。京都にお帰りになる神山さんを東京駅に送り、私は帰局しました。ロケ隊は撮影を続け、夜は、横浜スタジアムで、このドラマのオープニングである、プロ時代の高さんのシーンです。代わりに現場に行った内田デスクから、「高さんのユニフォーム姿が素敵です」と連絡あり。それはオンエアーでのお楽しみということで。今日は順調に撮り終えて、ホッと胸を撫で下ろしました。怒涛の第二次ロケもいよいよ明日で一区切り。十二月の前半まで、まだまだ撮影は続きます。
「さわやかな青空」
ロケ15日目〜10月23日・多摩川緑地野球場ほか
怒涛の第二次ロケーション最終日です。多摩川べりのグラウンドは広々として誠に気持ちよかったです。第一話のラスト前で、高さんが教師になる決意を妻と息子に語る場面などが撮影されていきます。高橋克実さんは、連日のハードワークの疲れがたまっていると思うのですが、そんな素振りは全く見せず、撮影の合間には、伊藤蘭さんと楽しそうにおしゃべりをされていました。風はやや強く、蘭さんの髪を整えるのにメイクチームは四苦八苦しています。息子公平役の川口翔平くんは、仕事で野球のシーンをやったことがあるらしいのですが、エラーするところなど、とても上手に演じていました。運動神経が良いのでしょう。ちなみに下の写真中央、笑顔で映っているのが、助監督の小島史敬D。今回は彼がエンドタイトルバックを作ります。張り切っていますのでそちらもお楽しみに。私は午後帰局しましたが、こんな気持ちの良い日は、何事も順調に進むとみえて、無事撮り切る事が出来ました。
ここまで振り返って、随分撮り進んだようでいて、まだ全体の三分の一程度です。ロードはまだまだ続きます。何シーンか取りこぼした事など、今後に向けて反省すべき点は多々あります。今のところ、晴れている日にロケ、雨模様になるとスタジオ、というように天候とのリズムは最高。これが崩れないように祈るのみです。
次回からは緑山でスタジオ第二週に入ります。それではまた。
「映り込み」
スタジオ二週目(4)〜10月30日・緑山スタジオ
久しぶりの撮影現場です。といっても、サボっていたわけではなく、番組冒頭で使う高畠さんの教えた選手の方々のインタビューに行ったり、メイキングの映像の編集などをしてました。日曜日には千葉ロッテマリーンズのサブロー選手、西村ヘッドコーチに球場でお話を伺いました。コーチとして、人間としてどれだけ素敵な方だったかを熱く語って頂きました。お二人以外にも取材を進めていますので、お楽しみに。
高橋克実さん、吹石一恵さんの明るい笑顔に出迎えられて、撮影の待ち時間に色々楽しい話をしました。新潟出身の克実さんによると、背脂ラーメンというのは、寒い中出前しても冷めないように、新潟で生まれた、とか、ご飯に甘いおかずは嫌いだけど、オハギは好き、とか。上の写真、中央のガラスに映っている人影は私鈴木Pです。この撮影日記用にお二人の姿を写すのに夢中で、本番の時にも、うっかり映り込んでしまいNGを出してしまいました。皆様ごめんなさい。今日でスタジオ四日目。俗に「4X」と呼ぶ、大変な収録の最終日。みんな疲れはあると思うのですが、教室の子供たちも元気一杯、頑張ってくれておりました。安心安心。最後までいたかったのですが、午後三時には別件の取材のため、帰局しました。
「水の中へ」
三次ロケ3日目〜11月8日・千葉・富津市市民ふれあい公園
いつもロケ日誌をお届けしている鈴木Pに代わり、今日は代打・デスクの内田ゆきがロケ現場にお邪魔してきました。
ここまで順調に進んできたロケですが、11月6日はついに雨に見舞われて順延。今日8日に仕切り直しと相成ったのですが、スタッフ一同、とりわけ今日のお天気を心配しておりました。といいますのも撮影するのは、高さんが「水に入る」シーンなのです。
第5話で、高さんは停学になった生徒「佐伯悠」を探して、水辺に近いサッカー場を訪れます。高さんを拒む佐伯は、ついに水の中にまで…。
逃げる佐伯を高さんが追いかけるカットでは、高橋克実さんも佐伯役の佐野和真くんもそろって俊足を披露。激走するお2人には、スタッフも追いつけません。高橋さん、「佐野くんを追い越してしまうのでは?」と心配していましたが、まったく差が縮まらず、ちょっぴりショックだったみたいです。
水辺のシーンの撮影は、千葉県富津市の河口で行われました。干潮を狙ったものの、撮り進めるうちに、予想どおり満ちてくる潮との競争となりました。
心配していたお天気には恵まれて気温は上がってきましたが、もう11月、水はとっても冷たいのです。衣裳の下にウェットスーツを着ているとはいえ、水につかるのは数分が限度。高橋さんたちは何度も足をバケツのお湯につけて、体温を取り戻しながら、長丁場を乗り切りました。安全のために待機してくれたダイバーさんの出番もなく、ほっと一安心。
そしてラストは水の中に倒れこむカット。失敗が許されない緊張の一瞬でしたが、高橋さん一発OK!濁った水が口に入るのもモノともしない熱演でした。
お昼に終わるはずが、終了したのは午後3時過ぎ。本当にお疲れ様でした。
ようやく折り返し地点にきた撮影ですが、まもなくスタジオ第3週。そして一大イベント、福岡でのロケが近づいています。後半のロケ日誌もどうぞお楽しみに。
「幸福な時間」
スタジオ三週目(3)〜11月12日・緑山スタジオ
局での業務に追われて、現場に行けずにストレスがたまっていた鈴木Pです。抜けるような青空、久々の緑山に乗り込めて嬉しいです。実は昨日のスタジオがなかなかの修羅場で、夜六時半に終わる予定が、深夜コースに突入してしまったのです。第四話のクライマックスの教室シーンで押しに押したとの事で、皆様本当にご苦労様でした。スタジオに入ると出番を待つ里見浩太朗さんが、明るい笑顔で迎えて下さいました。「水戸黄門」の撮影で京都と行ったり来たりで大変だと思うのですが、こちらまで元気を貰えるような、素敵な笑顔でした。今日は現場に脚本家の関えり香さん、さわだみきおさんが来訪され、収録見学を楽しんでおられました。教室の子供たちを見た関さんの感想「なんだか、とってもいいクラスの雰囲気ですね」の一言にホッとしました。もう一人の作家・森下直さんは夕方に来るという事で、残念ながらすれ違いになりそう。
主役の高橋克実さんに伺ったのですが、実は先日の剣道シーンの撮影の後、風をひいて寝込まれたそうです。裸足で、意外に寒い剣道場、汗をかいた上に着替えずに撮影を続けていて、芯まで冷え切ったとの事。そんな素振りを周囲に全く気づかせずに、一人で乗り切っていた役者根性は流石です。ただ、やはり疲れがたまっていらっしゃるのでしょうか、風邪の後は腰の調子がイマイチとこっそり教えてくれました。まだまだ大変なシーンが山盛りです。克実さん、無理せず、なんとか頑張って下さい。またまた局での仕事があり、午後三時半に帰局。翌日、森下直さんに電話をしたら、収録を見た感動を語って下さいました。この日、最後に撮った最終回の高橋克実さんと吹石一恵さんのシーンが素晴らしかったそうです。高さんの病を知ったあやと高さんのガチンコの芝居場で、「書き手として、とても幸福な時間を過ごさせて頂きました」とこれまた嬉しいお言葉でした。
十五日からはいよいよ九州入り、華の第四次ロケに突入です!!
「やってきました北九州」
11月17日・福岡・若松ロケ
代打ウッチーことデスクの内田ゆき、再び登場です。
15日(木)から始まった福岡は北九州でのロケ、「フルスイング」の撮影のヤマがついに来たという感じです。カメラを忘れて「うぁー、ロケ日誌がぁ!」と焦る内田にデジカメを貸して下さったのは北九州フィルムコミッションの東さん。北九州ロケはこのフィルムコミッションと沢山の地元の皆さんのご協力で、ここまで順調に撮り進んでいます。
昨日16日は雨に見舞われ、一同「すわ来たか」と天を仰いだのですが、太田先生役の塚本晋也さんが登場すると、あっと言う間に止んで日差しまで、、、。聞けば塚本さん、自他共に認める晴れ男なのだそうです。実は演出担当の海辺Dは自他共に認める雨男。軍配(?)が塚本さんに上がって、皆ホッとしたのでした。
今日17日はピーカンのロケ日和で、しかもポカポカ陽気です。写真は若松漁港。若戸大橋の下にあり、漁船がいくつも繋がれています。午後の日差しの中、第二話の田辺詩織役の徳永えりさんの剣道練習に、高さんが登場するシーンを撮影。田辺の素振りに合わせ、高さんは落ちていた竹の棒でフルスイングします。見物にいらした地元の方から一言「フォームがええ」のつぶやきが。日が落ちると急に潮風が冷たく感じられてきた漁港で、今日は夜のシーンも撮影します。福岡ロケはまだ序盤です。出演者の皆さんもスタッフも体調を崩さずに頑張りましょう。
「皆様の応援メール紹介・その2」
11月23日・福岡ロケを終えて
21日(水)福岡県太宰府市の筑紫台高校でのロケを持って、第4次ロケも無事終了しました。
この日は、生徒さん500人、親御さんたち100人あまりのエキストラ出演を頂き、「フルスイング」最大の撮影となりました。冷え込む体育館で長時間お付き合い頂きまして、本当に有難うございました。一週間ほど前から、劇中で歌う「旅立ちの日に」を練習して下さったとの事、その成果は、見事に出ており、高橋克実さん始め、俳優さんたちのお芝居を盛り上げて下さいました。そんなロケの余韻の中で、早速、メールを頂きました。
先日は筑紫台高校ロケ有難うございました。息子共々、エキストラとして参加させていただきました。保護者の待機場所を間違えて、直接体育館へ行くとすでに撮影が始まっていて、所在無さげにしている私を、スタッフの方がご親切に招き入れてくださいました。緊張感漂う中、演じていらっしゃる高橋さんを見ていると、その面差しが高畠先生によく似ていらっしゃるのに驚き、とても感動いたしました。お写真でしか高畠先生を知らない私がそうなのですから、校長先生をはじめ諸先生方はとても感慨深いお気持ちだった事でしょう。ロケの間、終始優しく接してくださったスタッフ、出演者の皆さん、お体に気をつけてがんばってください。きっと、素晴らしい作品になると思います。息子は、センター試験当日の第1回のO.Aをエールにして受験を頑張るといっています。
二枚目の写真は、左から本物の隈本校長先生と役の小林克也さん、教頭役の本田博太郎さんと本物の前原教頭先生、校長先生・教頭先生のそろい踏みです。当日はそれ以外にも多くの先生にご協力頂きました。皆さん、本当に熱意溢れる素敵な先生方で、なんだか自分の高校時代に思いをはせてしまいました。
鈴木プロデューサーさんのロケ日記を楽しく拝見させていただいています。高橋克実さんや吹石一恵さんといった出演者の方々が好きな役者さん達でドラマスタートを楽しみにしています!中・高でスポーツをしていたのですが、顧問の先生や仲間 達に恵まれて充実した日々を過ごす事が出来ました。彼らとの出会いも、過ごした日々も、今の自分にとって財産です。きっとこのドラマもそんなステキな事を伝えてくれるんだろうと思っています★本当に楽しみです。
放送前だというのに、皆さんの色々な声が伺えて、こんなに楽しく、励まされる事はありません。最後に、これまた素敵な、勇気を頂いたメールをご紹介します。
HPを見てドラマの中の『ど』が付く程の真面目さ純粋な気持ちが伝わってきました。実はエキストラとしてキャッチャー役に甥っ子が出るということでお邪魔した訳です。高橋克実さんの渋い声でとても感激したとかロケ弁が美味しかったとか・・・ミーハーぶりを発揮?していた様です。
そんな彼は今野球の試練にドップリ浸かっている最中です。野球が小さいときから大好きで元巨人のデーブ大久保さんが近所の床屋さんに来て握手をしたときから大学は早稲田・プロに行って、メジャーに行くんだと小学4年生の頃から豪語しとりました・・・今は野球浪人で実業団からプロの球団まで、縫針穴くらい合格率の試験を『夢』に向かって猪突猛進!!している彼が頼もしくてなりません。将来を担う野球選手になってほしいと期待しています。『バカ』が付く程の叔父の乱筆をお許しください。
【フルスイング】大きな空にボールが飛んでいくのを楽しみにいたしております。
「盛り沢山の3日間」
スタジオ四週目 11月25日〜27日・緑山スタジオ
今回はスタジオ四週目を、まとめてお送りします。写真も一杯ですよ、というか、溜め込んでしまってごめんなさい。初日の25日の夕方、スタジオに到着、高橋克実さんと萩原聖人さんの芝居場に間に合いました。もう肌寒くなってきましたが、シーンの設定は真夏です。克実さんのシャツ姿がラブリーな感じ。続いて、初セットの飲み屋さん「縄のれん」で美術チームの面白い仕掛けを発見しました。二枚目の写真の後ろの絵に注目して下さい。このぶどうの絵を書いたのは、里見浩太朗さんです。収録の合間に遊びで書いていらっしゃるのを見つけた美術チームが、頼みこんで、飾らせて貰ったとの事。静物画を趣味でなさるようで、素晴らしいです。
翌26日(月)は、スタジオの合間に新聞や雑誌の皆さんに集まって頂き、取材会を行いました。その模様は、近々動画で配信する予定ですので、お楽しみに。特に塚本晋也さんがお話が面白くてびっくりでした。
3日目の27日(火)には、このドラマのモデルである高畠導宏さんの奥様、聡子さんが遊びに来て下さいました。先日の筑紫台高校のロケの後、学校の先生から喜びの電話が一杯かかってきたそうです。大島蓉子さん、飛鳥井みやさん、林侑香さんの女子事務員三人組の楽しいお芝居に笑って見入っておられましたが、高橋克実さんがジャージ姿で登場すると、「やっぱり似ています。俳優さんって凄いものですね」と感慨深げでした。それから40人近いスタッフがかかりっきりで作っている事にも驚いておられました。写真最後は副調整室でモニターに向かう、海辺Dの勇姿です。
盛り沢山の3日間は無事終了しました。これで多分、八割近く撮り終わりました。休む間もなく、29日(木)より「気力」の第五次ロケに突入です。
「ポスター撮影とモーションコントロールカメラ」
11月28日・ロケ番外編
撮影の合間をぬって、ポスター撮りと、アバンタイトル用の素材撮りが行われました。
渋谷区恵比寿にあるエビススタジオで先ずはスチール撮り、今回の図案は、背広姿でバットをフルスイングする高橋克実さん。内田ユキオカメラマンと斎藤デザイナーは、朝ドラ「ファイト」のポスターもお願いした最強コンビで、今回も番組の趣旨を良く理解して下さって、ノリノリのパフォーマンスを見せて下さいました。撮影していた内田カメラマンが「来た来た!」と叫ぶので汗まみれの克実さん「撮れましたか!?」と喜ぶと「来ましたよ。もう一回」とまるでコントのようなやり取りに、スタッフは大爆笑。バットの一番いいタイミングを捉えつつ、活き活きとした克実さんの表情を切り取る「至難の業」に挑戦していきます。傍らには野球指導の武藤一邦さんがつききっきりで、フォームのチェックをして下さいます。実際の高畠さんの教え子でもあった武藤さんですが、克実さんの飲み込みの良さに感嘆する事しきりでした。「今度はホントに来た!!」の内田カメラマンの一声で撮影終了。続いて、NHKの101スタジオに移動して、アバンタイトルの撮影が続きます。
同じく、フルスイングする高さんを、今度はモーションコントロールカメラ、というコンピューター制御の大仕掛けで狙います。実は、克実さんは腰の痛みという爆弾を抱えていたのですが、そんな素振りは見せずに、渾身のフルスイングを披露して下さりました。仕上がりは是非オンエアーでお楽しみください。
「撮り切りのはじまり」
12月2日・第五次ロケ・群馬県藤岡市
今日はベテラン教師天童先生役の里見浩太朗さんの撮り切りの日です。こうやって、一人ずつ撮り切りの人が出始めると、いよいよ撮影も大詰めに入った事を感じてしまいます。
前日のスタジオ収録か深夜になって、今日はみんなヘロヘロだと思うのですが、行ってみると現場のムードは暗くなくて、一安心。佐野和真君演じる荒れる生徒・佐伯が里見さんに向かって消火器を叩きつけるシーンでは、監督の大橋D自らが、写真のように、床に消火器を転がして絵作りに熱中しておりました。午後三時過ぎに、里見さんの全カットを撮り終えて、高橋克実さんと吹石一恵さんから花束贈呈が行われました。京都との往復を精力的にこなされ、撮影の合間には生徒役の子供たちに、自ら語りかけて、いつも明るい笑顔を現場にもたらして下さった里見さんに、感謝の気持ちで一杯です。画面の中に、里見さんが立っているだけで、フッとムードが変わるのを見るにつけ、スターというのは、こういうものなのだと、改めて感心してしまいました。去り際に、里見さんから「とても楽しい仕事だった」という言葉を頂き、プロデューサーとして、ホッと胸を撫で下ろしました。話は少し、横道に逸れますが、この原稿を書いているのが、二日遅れの四日の夜。昨夜星野ジャパンが喜びの北京オリンピック出場を決めました。メンバーの中には、高畠さんの愛弟子である大村三郎選手や、コーチとして支えた田淵代表コーチの姿がありました。お二人には、ドラマのアバンタイトル用にインタビューをしたばかりだったので、その活躍に感慨ひとしおでした。今回の日本代表の姿に、「本気」で取組むことの素晴らしさを、改めて感じさせて頂きました。
「気力」
12月9日〜11日 笑顔の最終ロケ・八王子、多摩、調布ほか
泣いても、笑っても、残すところ3日。いよいよ最終ロケです。9日日曜日は病院の外回りをロケした後、緑山スタジオに戻って塚本晋也さん、小林克也さんの撮り切りとなりました。
最後のご挨拶で小林さんからは、お父様が校長先生だった話を初めて伺いました。この校長先生役を引き受けて下さるにあたって、色々な思いがおありだったと聞き、改めて感謝の気持ちで一杯です。翌日、10日は「撮りこぼし」ていた因縁の夏の大会のシーン。惜しくも敗戦した桜台野球部の選手たちに、萩原聖人さん、高橋克実さんが語る芝居場です。天気は良好、流石に今日は大丈夫そうです。あたりはすっかり紅葉し、落ち葉を掃きながら、寒空の中で真夏のシーンの撮影、俳優部の皆さんは半袖で頑張って下さいました。吹石一恵さん、黒谷友香さん、斎藤工さん、そして萩原聖人さん、生徒のみんな、福岡言葉指導の箱田さん、次々と花束が渡され、終了の挨拶が続きました。最後は、ワンシーン落としてしまいましたが、それは明日の最終日に吸収できると聞き、胸を撫で下ろしました。最後までハラハラさせてくれます。PR用に高橋克実さんと生徒たちで、コメント撮り。18時に終わる予定が深夜を回る事もあり、過酷な二ヶ月余りでしたが、子供たちは皆んな、全力で演じてくれました。野球部の皆は練習も大変だったと思います。お疲れ様でした。
そして最終日、高橋克実さん、伊藤蘭さん、川口翔平くんの高林家三人でクランクアップです。克実さんのラストシーンは、お正月の神社で絵馬を書くシーン。撮影中、何度も黒板に書いたり、ノートに書いたりというシーンがありましたが、克実さんは本当に達筆で、びっくりでした。お昼を回った頃、高橋克実さんの撮り切り。克実さんの挨拶は「一時は終わらないかとも思いましたが、終わってみればアッと言う間でした。こんなつたない自分を支えて下さって有難うございました」克実さんは、よく冗談で、「頭のフォルムが似ているという理由で、キャスティングされたんですよ」などと言ってました。このロケ日記にも書きましたが、本当に撮影が進む中でどんどんムードというか、醸し出す雰囲気が高畠さんの感じに近づいていったと思います。鮫島教頭役の本田博太郎さんがおっしゃっていましたが、<高橋克実さんの「本気」と「気力」の芝居が自分を引っ張ってくれた。うわべだけの、形の芝居をされる主役の人もいるが、克実さんが主役で本当に良かった>私も全く同感です。終わってみて、改めて高橋克実さん以外に、この役は考えられません。
場所を移動して、昨日取り残した、伊藤蘭さんと川口翔平君のシーンが、オーラスです。
桜の造花を配置して、春の絵作り。川面に花びらが流れるなど、仕掛けもあってささやかながら、「ザ・ロケーション」という感じの撮影です。午後二時半、クランクアップ。伊藤蘭さんのご挨拶「この作品のモデルになった高畠さんの、沢山の力強いメッセージが、一人でも多くの人の心に届きますように」
そんな思いを込めて、わがロケ日記もひとまず、筆を置かせて頂きたいと思います。皆様、本当に有難うございました。ロケは終わっても、プロデューサー的にはまだ半分、という感じです。これから編集、テロップ、音入れ、そしてPR、オンエアーと年をまたいで続きます。その様子も、出来ればお知らせしていこうと思っています。それではまた。