フルスイング ドラマのみどころ・スタッフからのメッセージ

ドラマのみどころ・スタッフからのメッセージ

【ドラマのストーリー】

  「教える」ことに人生の全てを捧げた一人の男がいました。打撃コーチ高畠導宏さん。七つのプロ球団を渡り歩き、落合、イチロー、小久保、田口を始め、30人以上のタイトルホルダーを育てた名伯楽は、還暦間近で福岡の高校の教師になりました。

  高畠さんは30年のコーチ人生で培った優れたコーチング力で、悩める思春期の子どもたちと現場の教師たちを大きく変えていきます。

  自ら、悩み、迷い、葛藤する姿をさらけ出す素敵さ。高みから何かを教えるのではなく、「生きる力」を伝えようとする熱意。「俺だけの先生」「私だけの先生」と子どもたちに思わせる「好きにならずにいられない」教師の姿がそこにありました。

  わずか1年でがんに倒れ、志半ばで逝去した新米教師「高さん」と、彼の思いを受け止め、成長していく子どもたちと教師たちの感動の実話をドラマ化します。

高畠導宏さんのプロフィール

  昭和19年岡山県生まれ。「岡山の怪物バッター」として知られ、丸善石油、中央大学の野球部を経て昭和42年南海ホークスに入団。怪我により47年から打撃コーチに転進。以降、ロッテオリオンズ、ヤクルトスワローズ、ダイエーホークス、中日ドラゴンズ、オリックスブルーウェーブ、千葉ロッテマリーンズと7球団をわたりながら、のべ30人以上のタイトルホルダーを育て上げた。平成15年より福岡県私立筑紫台高校の社会科教諭に。翌年、すい臓がんのため、永眠。

「本気の人」

…チーフプロデューサー・鈴木圭から

  三十年にわたり、プロ野球の打撃コーチとして活躍された後、五十八歳で一念発起し、新天地の高校教師になられた「高さん」を一言で言えば、私は「本気の人」だと思います。どんなに大きな「夢」、高い「志」でも、「本気」で願えば届くことを、身をもって体現なさった方だと思います。自分を振り返れば、日々「本気」を出しているのか、はなはだ心もとない限りです。周りを見回して、一体どれだけの人が、「本気」で生きているのか?「本気」で作られたドラマは世にどれだけあるのか?顔合わせの時、俳優やスタッフの皆さんにお願いしたのは、ただこの一点、「本気を見せて下さい」という事でありました。タイトル「フルスイング」に込めたのは、そんな想いです。全力で、思いを込めて、バットを振り切る覚悟です。生前の高畠さんを知る方が収録を見て、「鳥肌が立った」と言うほど、イメージぴったりの高橋克実さん、そして多彩でこれ以上ないほど魅力的な共演者の方々の「フルスイング」芝居、ご期待下さい。

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『職業モノの群像劇』

…森下直

 学園ドラマといえば、「教師VS生徒」、「生徒VS生徒」という切り口が多いかと思いますが、このドラマの脚本は、「教師VS教師」の切り口で書きました。プロ野球で三十年、打撃コーチを勤めた男の、第二の職場は教師。そんな特異な経歴を持つ、還暦前の五十九歳の新人教師の登場により、閉塞感に慣れきっていた教師達が変わり、生徒達が変わり、学校が変わる……実はこのドラマ、学園モノというより職業モノなのです。

  でも、主人公はスーパーヒーローではありません。縁の下の力持ちに徹し、いつもニコニコ笑っている。少し不器用で、オモテウラが無く、人間を信じ続ける――ある種の覚悟と頑固さをもって、信じ続ける主人公は、今の時代に新鮮なキャラクターだと思います。

  また、彼の周囲の同僚教師達も個性豊かです。学校を舞台にした群像劇としても、楽しんでいただければ幸いです。

夏川りみさんからのメッセージ

…主題歌「あの花のように」によせて

  この曲は、たいせつに想う人の心の支えになってあげたい・・・、そしてそっと背中を押してあげたい・・・、そんなとても女性的でしおらしい気持ちを、静かに、でも凛と強く咲く花の姿になぞらえて歌った曲です。私もとても共感することができ、こころを込めて歌うことができました。きっとみなさんにとっても何かの時に励みになってくれると思います。今回ドラマのテーマ曲のお話をいただきとても嬉しく思っています。みなさんぜひ聴いてくださいね。

演出にあたって

…ディレクター・海辺潔

  ヘタレな私は「スゴイ人」の話がとても苦手で、伝説の打撃コーチと言われる高畠さんの凄さをちゃんと描けるのか心配でした。

  高橋克実さんも同じようで、撮影中「高さんのスゴイ台詞をしゃべる度、我が身と比べて涙が出る」と話していました。

 でもご遺族や関係者の方々が語る高さんは等身大のチャーミングな人で、伝説とか偉大とかの修飾語とは無縁の方でした。

  きっと挫折だらけの人生だったからこそ、挫けそうな選手、子供たちを必死に応援し、支えようとしたのでしょう。

  高さんの「凄み」は、その「必死さ」に他ならない。もしかしたら高さんも「スゴイ言葉」をノートに書き写しながら、私たちと同じように涙を流していたりして……なんてことを想像しながら、このドラマと必死に向き合いました。

  高畠導宏さんと高橋克実さん。二人の「高さん」の魅力が、全てのヘタレな人々の応援歌になればと思います。

【スタッフ】

原案…門田隆将「甲子園への遺言〜高畠導宏の生涯」
脚本…森下直・関えり香・さわだみきお
テーマ音楽…おかもとだいすけ
主題歌…夏川りみ「あの花のように」
制作統括…鈴木圭
デスク…内田ゆき
演出…海辺潔・大橋守

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