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■ 家族の会話をライトアップ
ミニチュアの白いテーブルと椅子が4脚。天井から吊された4つのスポットライトからの光がそれぞれの椅子に降り注いで、なんとも小綺麗なリビングです。この作品は、そのスポットライトでテーブル中央にある花瓶に光を当てると、家族の声が聞こえてくるもの。また光を二つ同時に当ててみると、会話が生まれます。
でもなぜ4つのライトを識別してそれぞれの人間が話せるのでしょう。不思議な現象ですよね。気になるこの作品の仕組みについて、Mr.中谷、よろしくお願いします!
★ナビゲーターズ・アイ★ Mr.中谷「ライト一つ一つが違う人の声を出すこの作品。秘密はこのLEDライトにあります。実はそれぞれの光が異なる速さで点滅しているんです。お父さんのライトは1秒間に250回も点滅しているんですよ。ものすごい速さですね。この光を感知するのが花瓶の中に隠されたフォトトランジスタと呼ばれる光センサー。このセンサーが4つの光を識別し、パソコン上にある音声データが再生される仕組みです。
作者の鳴海拓志(ナルミ・タクジ)さんと檜山敦(ヒヤマ・アツシ)さんのおふたりが、大学で研究しているのが可視光通信です。可視光通信とは、光の点滅によって情報をやりとりするという通信技術で、将来的には室内の照明に情報を乗せてインターネットに接続できたり、道に迷った時に街灯の下に携帯電話を持っていくと周辺の地図が表示されるなど、私達の生活に寄り添った活用が考えられているんですよ」
なるほど。この作品には通信の未来を予感させる技術が使われていたんですね。サンキュー、Mr.中谷。そしてこの可視光通信の研究がこの作品制作に結びついたきっかけを、スタジオにお越しいただいた鳴海さんと檜山さんに伺ってみました。
鳴海「可視光通信というのは、光の点滅する周波数を変えていろいろな情報をやりとりするんですね。周波数っていうのは波長なんですが、光の波長がそれぞれ違うというのと、一人一人声の波長が違うという2つが連想で結びついて…。しかも人と人との関係性って、波長が合うとか合わないとかいう話もありますね。そういうところから、こういう作品を作ってみたいなと思いつきました」
コミュニケーションのキーワードがいっぱいですね。これからも光を使ったコミュニケーションを追求してください!
::: comments :::::::
● 鈴木康広 __照明に、人の会話、気配をひそませるということで、照明自体が人に見立てられるんじゃないかなと。そこがすごく詩的な作品だなと思いました。皆で照明を当てることによって、空間そのものが会話を始めるといった、そういう見方も出来るんじゃないかなと思いました。
作者の語り口とか身近な人の語り口で家族を表現してるみたいな、そこは演劇を見ているような気分になったりして、すごくいいなと思いました。
● KIKI __家族の会話っていうのを聞いたのが久しぶりなような気がして、ちょっと温かい気持ちになりました。
会話はぎこちないなあって思ったんですけど、でも、最初一人ずつ当てていた時に、もうちょっと情報を少なくして、この人たちは何なんだろうって疑問を持たせて、それで会話に持っていくとか、もうちょっと発展していくと面白いかなって思ったりしました。(中谷:なるほど。変わった時に情報が増えるってことですね)
● 中谷日出 __「スポットを当てる」という言い方をするけど、まさにスポットを当てることによって、そこで何かが生まれるっていう、人間をテーマにした、わりといい感じのインタラクションが出来るような気がしますね。
● ジョージ・ウイリアムズ __テーブルというものは、僕の家では家庭の中心だったんです。テーブルの周りに皆座って、テレビは禁止で、会話しましょうよ、コミュニケーションとりましょうよ、っていう意味だったんですよ。だからちょっとメッセージ性を感じますね。 |
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それぞれの光には 固有の波長が含まれている
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花瓶に仕込んだセンサーで 光の波長を読み取る |
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