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■ 神秘の羽
小松宏誠(コマツ・コウセイ)さんは、今年の春、芸術大学の大学院を卒業した25歳。これまで一貫して、羽を素材にした作品を作り続けて来ました。羽にこだわりがあるようですね。 小松「空間で表現したいってずっと思っているんですけど、浮くことによって縦方向への広がり、空間となって広がるというんでしょうかね、そういった所にもすごい魅力がありますね」 25個のアクリルの筒に1枚ずつ浮き上がる羽の美しさ…。思わず見入ってしまいますよね。それにしてもこの羽、見事に制御されていますが、どんな秘密が隠されているんでしょうか。ミスター中谷に聞いてみましょう。 ★ナビゲーターズ・アイ★ ミスター中谷「実はこの羽、選びに選び抜かれた貴重な羽なんです。小松さんは様々な鳥の羽の落ち方を比べ、ガチョウのムネの羽を選びました。それでも一つ一つ大きさや形が異なるので、落ち方も様々。ところが実験を繰り返すうちに、偶然にある羽と出会いました。それが今回使用された垂直に落ちる羽。バランスが決めてというこの羽は、何と羽の山の中からたった2,3本しか見つからないんだそうなんです。まさに選ばれし羽だったんですね。そしてもう一つの秘密が送風装置に取り付けられたフィルターです。網目状になっているのがポイント。何もつけない状態で羽を置いてみると、風が回っているのではじかれてしまいますが、網目状の素材を乗せてみると、回っていた風が網目によって真っ直ぐに整えられ、羽が垂直に浮かび上がるんです」 まるで手品のよう…。小松さんの情熱がこの羽を選び出したんですね。そんな苦労と創意工夫によって神秘的な美の世界が生まれていたんです。サンキュー、ミスター中谷!
::: comments :::::::
● 八谷和彦 __動き方が重力のない世界の生き物っぽい。(篠原:深海魚のクリオネみたいな)波みたいな。ちょっと踊ってるみたいに見えますよね。みんなで。僕らは普段ずっと重力に縛られてるから、鳥を見ていいなあと思ったりとかしますしね。 もうとにかく美しい。その美しさを僕らが感じるために、実はすごく丁寧に作られている。時間をかけたんだろうな。 昔作った作品が次の作品の役に立つのは、案外多いんですよ。やっぱり経験が増えていくから。たぶん彼も過去に作った羽の作品とかがヒントになってこれに結びついてるんだと思います。でもあんな大量な中から1個か2個だけなのはすごいな(笑)。多分偶然見つかったんだと思うけど、その時はたぶん相当嬉しかったと思いますよ。アルキメデスみたいな気持ちになったんじゃないかな。 下からの風と羽の重さが釣り合うところをちょうど見つけてそこで止めてるんだと思うけど、でもピタッて止めてますよね。これたぶんすごい技術がいると思いますよ(笑)。一個ずつすごく細かい調整をしてるんだと思います。
● 篠原ともえ __浮くものってすごく魅力的ですね。すっごいきれいですよね。なんか優しい気持ちになりますね。
● 中谷日出 __「美しいものを作りたい!」という造形物って、わりと日本のお家芸のような気が僕はする。コンセプトにこだわってしまうんじゃなくて、「美しいものを作りたい!」っていう純粋な造形感覚というかな。その辺がちょっとハッとするね。基本に戻される感じがするんですよね。(八谷:でも日本人にしか分からないものではないですね。人間が根本的に感じる気持ちよさとか、ふわっとした気持ちになれる、そういう作品だと思います)
● ジョージ・ウイリアムズ __羽を上に飛ばしてるだけで、こんな神秘的な気持ちになるんですね。 網で風の調節がきくなんて、どこで研究したり勉強するのって、疑問ももっと増えちゃう。(中谷:それを発見するのがアーティストなの) |
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たくさんの羽の中から 垂直に落ちる羽を探す
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フィルターを使って 空気の流れを整える |
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