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デジタル・スタジアム
BS2 毎週土曜日 24:00〜24:40(日曜0:00) 再放送:毎週金曜日 8:15〜8:55
BShi 毎週日曜日 23:00〜23:40 再放送:毎週金曜日 13:30〜14:10
2006年 01月 14日放送 (特別番組)
テーマ:「デジスタ・アウォード2005 前編」(再放送)
キュレーター:  ゲスト:篠原ともえ/山咲トオル、他
イントロ 作品レビュー ベストセレクション ナビゲーターズ・アイ
セレクション作品
「KHRONOS PROJECTOR」
HIHI group
「ハウリン」
柳澤真梨奈
「Conspiratio」
地球人
「面」
佐藤 真喜子
Selection#1
KHRONOS PROJECTOR  クロノス・プロジェクター
HIHI group  ハイハイ・グループ
 
■ 時間を操る魔法のスクリーン

収縮性のある特製のスクリーンを手で触ると、押された部分だけそこに映し出されている映像の時間を進めることができる夢のような映像装置。手を離すと映像も戻っていく…。時空をコントロールする感覚が、独特のスムース・インタラクションとして楽しむことができる。
作者のHIHI groupアルバロ・カシネリさんと伊藤崇仁(イトウ・タカヒト)さんの二人。
>> 第237回佐藤可士和セレクション  GST/篠原ともえ

▼ 作者自ら熱く実演デモンストレーション

伊藤:一番のアピールポイントは、時間を神様のように好きに操作できるというところにあります。例えば、この部分の夜(の様子)を見たい、未来を見たいというと、こうして手で触ると、昼から夜にどんどん(映像が)変わっていきます!
アルバロ:Painting with Time! 手で時間で、絵を描くように…。

伊藤:この映像は、女の子二人が自転車で同時に(並んで)前に進んでいるのですが、例えば、この女の子好きだから、早く(近づくように)進めたりとか(一同:おぉー!)自由に時間を操作してしまうのが、このクロノスプロジェクターなんです!

:::体験タイム:::::
丹下紘希:うぉっ、うぉー。(手を離しながら)この戻り具合がすごくないですか。ゆったり戻る、みたいな…。
山崎 貴:どこまで押していいの? 破れたらエラいことになる…。
伊藤:ちょっと押し過ぎでしょう。
アルバロ:その気持ちワカル。映像に入り込みたくなる
山崎:この奥行きが時間をコントロールするっていうことは、3Dの中に四次元を表現してる、もしかしたら初めてのものかもしれない。


▼ オリジナル映像と中の仕組みを大公開!

(作品のイメージ図を見せながら解説)
:::::まずスクリーンに映っている画像を時間軸の最初のフレームとすると、その奥に最後のフレームがあり、奥行きに沿って映像の時間を設定しています。ひとつの時間の立方体として考えているのです。スクリーンを押すと時間が進み、スクリーンが戻ると時間も戻る。そして作品のコアとなるのが、スクリーン裏に走査線状に張り巡らされた赤外線LED。押された部分に反射した赤外線特殊カメラで瞬時に測定し、その位置データに合わせた映像をパソコンでリアルタイムに処理。それをプロジェクターから映すという仕組みだ。ユニークな触感とともに、まるで時間をコントロールしているかのようなインタラクションを楽しむことができる:::::

▼ クロノス映像になったゲストの二人!

その場でゲストの篠原ともえさんと山咲トオルさんを撮影、スクリーンに投影された。スクリーンの凹凸で、大胆にディストーションされる二人の顔の映像、まさに“インスタント・ピカソ(アルバロ)”そのものだ!

:::Q&Aタイム:::::
Q:竹中「時間をいじる方をまず思いついたのか、(スクリーンの)インターフェイスを何とかしようと思っていたのか、どちらが先だったのでしょうか。
A:アルバロ「最初はタイムです。大学で、Human Computer Inerfaceを今研究していて、アートと仕事を…well together…うまく一緒にやっています。
Q:竹中「時間をなんとかしようと思って考えついたのが、この‘触る’インターフェイスだった、と?
A:伊藤「ここまでたどりついたという感じですね」

Q:中島「二人でやってるでしょ? ケンカとかしないの?(笑)」
A:伊藤「ものすごく仲イイですよ。言語の壁を越えて…」
Q:中島「何語で作ってるの?」
A:伊藤「日本語…英語混じりの日本語…(笑)」

Q:中島「これからも二人はずっと一緒なの?」
A:伊藤「今のところ別れる予定はありません!(キッパリ)」
 




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Selection#2
ハウリン  howlin
柳澤真梨奈  Marina YANAGISAWA
 
■ ハウリングが奏でる美しいハーモニー

普通は耳障りないわゆる‘ハウリング’を音楽として楽しむユニークな発想から生まれた新しい楽器。アクリルパイプの中にスピーカー、上にマイク。手元のボリュームで音量を上げると、わずかなノイズをマイクが拾い、スピーカーとの間で無限に増幅され、ピーッというハウリングが起きる仕組み。筒の太さと長さの違いで、高音、中音、低音という音階パートを構成。さらにパイプの上に手をかざすことで音波に微妙な変化をもたらし様々な音色が奏でられるのだ。テルミン(※2本のアンテナに触れることなく手を近づけたり遠ざけたりしながら音程やボリュームをコントロールして音楽を奏でる楽器)みたいな感覚でもあるので、テルミンにかけて‘ハウリン’と命名。
>> 第235回竹中直純セレクション  GST/篠原ともえ

▼ ハウリングのイヤ〜な音をまず実感!

柳澤:えーこの楽器の、くっくっ…す、すみません(笑)
平井:え、何?何謝ってんの?急に感極まったの?まだ受賞してないから。


柳澤:この楽器の面白さをもっともっと分かっていただけたらと思います。これが、普通のマイクとアンプで、まず普通に起きてしまったハウリングの音を一度体験していただきこうと…。
__篠原:わっ、こんなヤな音なんだ。アメザリ:あ〜アカン!
:::おふたりのみならず、会場の皆さん、速攻で耳ふさいでましたね……。:::::


柳澤:ハウリングってもともとイヤな音だったんですけれど、それにもっともっと音楽的な価値を付けていけたらなぁと思って作りました。
__柳原:本来ならもういらないものなのに、それを必要なものに変えていくというね。

:::体験タイム:::::
土佐:2つ管を使ってるとこがミソですね。2つ使ってるから、いい倍音が出て。ホーッて感じに。1つだとそうはいかないんです。で、全部を鳴らすと、雅楽で言う笙のような、不思議な音になりますね。(一同:ほぉー)

八谷:癒される感じがするのは、これ自体が本当にアナログな楽器っていうか、アコースティックな楽器として機能してるからだと思うんですけど、それをハウリングみたいなことで作ってるっていうのが、非常に面白い作品だと思います

▼ 初トライアル、明和電機とのセッションで強力アピール!

:::実は今までハウリンでセッションをしたことがないという柳澤さん。明和電機・土佐信道社長をご指名で、ジェンベとの初セッションが試みられました。ウー、ハウリン!:::::

柳澤:最高に気持ちよかったです!
土佐:リズム楽器、合いますね♪(ハウリンが)ロングトーンなので。
 




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Selection#3
Conspiratio  コンスピラチオ
地球人  CHIKYU-BITO
 
地球人/電気通信大学 稲見研究室:橋本悠希+大瀧順一郎+小島稔+永谷直久+古川正紘+山本暁夫+三谷知晴+宮島悟+稲見昌彦  工業系の大学でバーチャル・リアリティの研究をしている8人グループ。

■ 「吸いこむ感覚」を楽しめる体感インタラクション

モニタにいろんな食品(なめこ、ラーメン、キャビア、カエル…)が並んでいて、それぞれの食べ物をストローで吸い込んだ時の感じがリアルに再現できるという装置。食べ物を全て(かえる以外)サンプリングして数値を計測し、‘ストローライク・ユーザー・インターフェース(略してSUI)’に入っているスピーカーでストローに振動を与えたり、弁で吸い込む時の圧力を調整して再現している。
>> 第211回八谷和彦セレクション GST/ふかわりょう

▼ 今敏が納豆を吸い上げる!バーチャルとリアルを同時体験!

:::体験タイム:::::
篠原ともえ:(なめこ)これやってみたかったんです…おー、間違いなくこれ「なめこ」ですよ!
今 敏:じゃ、納豆で。(すごい音に一同どよめき)スゴイ‥、でも吸い心地いいです。
細かい納豆がのどを流れ落ちていくという…味がしないのがヘンな感じ。

:::そこで、用意されたのが、実物の納豆!ストローで納豆を吸い込むなんて、世界の今敏監督でもいまだかつてない経験なのでは?:::::

:バーチャルで終わらないんですね?!(笑)
__平井:ちょっと待って、これ何の罰ゲーム?(笑)
:似てますね、やっぱり。

:::その後、次から次に様々な食品を体験するキュレーターの面々。いずれも驚きと納得の表情だ。:::::


▼ 白衣で圧倒?!こだわりのインターフェイスを解説する博士集団

橋本:今回は、この作品の中で最もこだわった部分の、吸い心地についてアピールしたいと思います。
…秘密はこのデバイスです。これは「ストロー・ライク・ユーザ・インターフェイス」Straw like User Interfaceと言って、略して「スイ」[SUI]と言うんですけども、さっきの食べ物の感覚を再現しています。それでは、まずこのストローで食べ物を吸った時に、一体何が起こっているのかということを解説します。まず食べ物を吸います。そうすると、まず詰まってしまいます。そうすると、ストローの中の圧力が変化するわけですね。で、さらに吸うと、食べ物が砕けながら、音とか振動を発生しながら上がっていくと。で、これらのことを装置で実現する、という手段を考えました。圧力展開については、この「弁」を用います。この弁をストローの先につけて、上下に動かすことで、圧力を調整している、と。振動についてはこのスピーカーの音による振動をストローに直接伝えることで再現している、と。

:::研究室では、日々あらゆる食品をサンプリングする風景が繰り広げられた。中には、直後にむせかえす研究員も…。:::::

柳原「どうして吸い心地を体験できる作品を作ったんですか?」
橋本:まず私たちは新しい感覚を使って楽しい体験を皆にしていただきたい、ということで、この作品を考えたんですけども、なぜ吸うかっていうと……、実はこの1本のストローですね。口にくわえて、(反対側の穴を)指をぱこぱこするんですね。そうすると、塞いだ時って吸いづらいじゃないですか。で、離した時はすっと通る。こういう感覚もあるんだ、っていうことに気づいて、そこから、ストローの中に何が起きてるかっていうのを分析しだして…」

:::Q&Aタイム:::::
Q:中島「じゃ、喫茶店か何かで、ちょっと遊んでて、そこで大発見?」
A:橋本「これま、まぁ…電車の中で(笑) ふと…」

Q:山崎「味を再現しようという気はないのですか?」
A:橋本「味とか匂いっていうのは、何もしなくても、普通に感じるじゃないですか。でも吸い込む感覚っていうのは、こういう装置ではないとなかなか体験することができない…味になると、また別の話になると思います」

Q:中島「あのー、これは研究なんですか、それとも娯楽?」
A:橋本「あるコンテストのために、楽しませる作品をバーチャル・リアリティの技術を使って。今では実は研究に」
 




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Selection#4
面  Men
佐藤 真喜子  Makiko SATO
 
■ その名のごとく人の顔をハンコでつくるインスタレーション

髪型や輪郭、目、花、口にヒゲ、メガネ。さらには、ほくろ、シワと、300を超す顔パーツを網羅したゴム印を組み合わせ、自分の顔や他人の顔を自由にモンタージュ・スタンプすることができる。
>> 第244回中谷日出セレクション(下半期) GST/宮光真理子

▼ まさに一目瞭然!キュレーター面々の似顔絵を披露

佐藤:(今日アピールすることは)この作品のテーマであります「出会い」。まずはこちらをご覧いただきたいと思います。

にぎにぎしく披露されたのは、キュレーター面々の似顔絵。ロングヘアが時代を感じさせる、若かりし中島信也氏の似顔絵はプレミアもの?!八谷氏も「これ後でもらえるんですか?」とお気に入りの様子。

佐藤:出会いをどうしても記憶だけじゃなくて、形に残したいっていう、そういう欲求があって、観光地とか駅とかにある記念スタンプみたいな、そういうイメージです。選んでくださった佐藤可士和さんの顔も、同じ方の顔を2度作らせていただくっていうのは初めてだったんですけれど、なぜか全く違ったパーツで、違った印象に…。

▼ 作者の成長を促した、MAYA MAXXのひとこと

ここにまだ似顔絵のないキュレーターがいた。MAYA MAXXさんだ。
実は昨年の5月MAYA MAXXセレクションにノミネートされた際「生きることに焦ってる」というコメントをもらった佐藤さん、「すごい、見透かされてたっていう…。いろんなことにバタバタ焦ってた自分が、‘生きることに焦ってたんだ’って…変な納得というか、ちょっと楽になった気がして」と振り返る。
>> 『よい子のことわざ・慣用句』第179回MAYA MAXXセレクション 

▼ 実演!『面』と向かって似顔絵制作ライブ

佐藤:今回は、その生きることに(笑)、焦ってた時の私から、ちょっと成長して、腰を据えてじっくり作った作品を、ぜひ見ていただきたいと思いまして。お願いします。

:::そして、本人と向き合いつつ、膨大なパーツの中から慎重に選びながら似顔絵制作が始まった。まさに『面』の真骨頂、出会いとコミュニケーションを実践するパフォーマンスだ。:::::

佐藤:間合いが結構いのちだったりします。
:::眼鏡の部分ができると、かなり完成に近づいた。そして最後の仕上げ。この日のために用意したのか、とっておきのインクでみごと金髪が完成。その出来映えに、一同拍手と感嘆の声!:::::

MAYA MAXX:思い切り言っとくもんだね。こんな目にあわしてもらえるとは。ありがとうございました。
佐藤:すごい魂が昇華したような…(笑)。ありがとうございました!
 




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