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タイトル
デジスタ・アウォード2004 第1〜3夜
2004年 12月 23日放送
イントロ btn_intro_review_b.gif ベストセレクション ピックアップ クリエーターズカフェ
 
■デジスタアウォード2004
ファイナリスト7組によるプレゼンテーション
 
ファイナリスト1
作品写真
ホーム
青木 純+恵土 敦+
小柳祐介+八山健二
ファイナリスト2
作品写真
かがくサイエンス
重田佑介
ファイナリスト3
作品写真
在来線の座席の
下に住む男
坂元友介
ファイナリスト4
作品写真
都市東京
小柳祐介


審査会場から:::::
【映像部門】
ファイナリスト5
作品写真
GLOBAL BEARING
平川紀道
ファイナリスト6
作品写真
Long Autumn
Sweet Thing
川瀬浩介
ファイナリスト7
作品写真
through the looking glass
筧 康明+苗村 健


審査会場から:::::
【インタラクティブ&インスタレーション部門】



エントリー作品
【映像部門11作品】


エントリー作品
【映像部門11作品】



エントリー作品
【インタラクティブ&インスタレーション部門】14作品
   
ノミネート1  
作品写真
作品写真
作品写真
 
ホーム
青木 純+恵土 敦+小柳祐介+八山健二
アオキ・ジュン+エド・アツシ+コヤナギ・ユウスケ+ハチヤマ・ケンジ
作品ノート
通勤ラッシュでなぜか起きる突然の乱闘。サラリーマンの殺気だった心理を圧倒的な迫力で描いている。

★講評を読む >> #177 中島信也セレクション w/大沢あかね
★作品を見る >>『ホーム』

コメント

● 没になったキャラクターたちと作品の成長

4人のチームワークで勝ち取ったアウォードノミネート。作品制作は様々なプロセスを経て進んでいった様子。その過程には日の目を見ずして消えていった愛すべきキャラクターたちも…。

小柳:このセットは、僕ら4人で駅に何度も取材に行き、そこで撮影した大量の写真をもとに、作り込んだものです。
柳原:確かに売店の作り込みなど、よーできてますね。
平井:店員さんのやる気のなさとかも、スゴイ、いいですね。(笑)。
柳原:4人組ということですが、役割分担はどういう風になってるんですか?
小柳:一応、この恵土クンが、春休みにバイトをしまして、それをホームの制作費に充てていただいて…。恵土さんがいなければ、この作品はできてないです。
柳原:えぇっ?恵土さんのお金でやってるんですか?
恵土:なんとなく、僕が立て替えて…。どんどん立て替えてという感じで。
柳原:他の3人、どんどん伏し目がちになってますが…(笑)。
小柳:まぁ、最後にみんなで割るときにその方がやりやすいかな、と。
で、一応僕が原作と絵コンテをやらせていただいて、八山クンと青木クンが、詰まったときに入って来てくれたんです。



●没キャラ・その壱【女子高生のお姫様】
闘いが始まると「わらわも行くぞ!」と出陣する勢いの女子高生のお姫様を、お付きの人がとめてる!みたいなシーンもあったが、よりサラリーマンにフォーカスするためにカット。 小柳さんお気に入りのシーン。

●没キャラ・その弐【サラリーマンのボスキャラ】
最初は2両ある電車それぞれのチームの抗争を考えていた。やはり、群衆の表現に絞ることで没に。そのおかげで、群衆を見せるという目的が明確になっていく。

◎ブレーンバスターを探せ!
小ネタを削ぎ落としてわかりやすくしていくことで、イメージが統一され、そのうちに、アドリブで細かい動きを開発。(プロレスの技)ブレーンバスターは八山さんの即興アイデア。

◎集合写真
クランクアップ後には、本物の映画さながら登場人物全員で集合写真を撮影…。

▼ 中島信也・応援スピーチ
「個人で作品作りをする人は多いけれど、こういう苦しい作業をチームでやるのはなかなかない。人形を通して4人が青春のひとときを共有できただけでも充分なのではないか!」

中嶋朋子:やられましたね。好きです。ひとつひとつを見たい!という気持ちになりました。
MAYA MAXX:アニメーションを見た時もスゴイと思ったけれど、やっぱり現物があると強いなと思いましたね。そこにモノがあって、それにコクがある感じ。それを目の当たりにするとまた見方が違ってきますね。

   
ノミネート2  
作品写真
作品写真
作品写真
 
かがくサイエンス (カガクサイエンス)
重田佑介 (シゲタ・ユウスケ)
作品ノート
アインシュタインの「相対性理論」という難しいテーマを変化に富んだグラフィックとアニメーションでさながら科学番組のように表現。

★講評を読む >> #169 松浦季里セレクション w/フローラン・ダバディ
★作品を見る >> かがくサイエンス

コメント

● 紙芝居『かがくサイエンス』の秘密!

柳原:紙芝居を作るのに時間かかりましたか?
重田:そうですね。話の流れを考えるのにかかったんですが、絵はちょっとゆるめに描きました。


「『かがくサイエンス』の司会進行役である彼を、この場を借りて紹介したいと思います。そもそも一体彼は何なんだ…。
実は、タヌキです。ではなぜタヌキが教授をしているのかという疑問が残ります。その手がかりは、本タイトルの『かがくサイエンス』にあります。‘かがく’と‘サイエンス’は意味がかぶっていると思われる人もいるかもしれません。実は、この‘かがく’は‘化学(ばけがく)’のかがくなんです。‘化ける’と言えば…当然タヌキとなります。

ところで唐突ではありますが、この教授は、お釜のUFOに乗っています。UFOというのは一般的に‘超高速で移動する乗り物’とされておりますが、この教授が解説する相対性理論というのは、それとは反対に‘何事も高速を超えることはできない’という理論なんです。教授自らに、その決まりを破らせることで、その立場をあいまいにし、あえて疑問を残すことで、受け手に知的欲求を促すことを目的としているわけです。
以上です。ありがとうございました!

▼ 松浦季里・応援スピーチ
「この作品を見た時に、‘目からウロコ’状態で、ホントはわかってないのかもしれないのですが、“あーそうなのか”、とわかったような気がしたんですね。そしてもっと知りたいと思いました。こういうわかる作品を作るために、彼はたくさんの情報を彼独特の見方と方法でまとめあげてきたわけです。そんな彼の【編集力】と【プロデュース力】を強く推薦したいと思います!」

田中秀幸:誰から頼まれているわけでもないのに、こういうテーマを選ぶのはすごく勇気の要ることだし、すごく実力がないとできないこと。とてもチカラの有る方だと思う。
フローラン・ダバディ:数学とか化学とか知らないし無知だし、興味もないし、学校でもずっとさぼってたんですね。でも、これを見て、あー面白そう、知りたい!数学とか化学も面白いかも、無理だけど、宇宙開発に関わりたい、とそこまで内面的に興奮させられた。重田さんは教育者ですね。

   
ノミネート3  
作品写真
作品写真
作品写真
 
在来線の座席の下に住む男
(ザイライセンノ・ザセキノシタニ・スムオトコ)
坂元友介 (サカモト・ユウスケ)
作品ノート
電車の座席の下で生活する男。シュールな設定を個性的な人形を使い哀愁たっぷりに描いたアニメーション。

★選評を読む >> #190 伊藤有壱セレクション w/清水ゆみ
★作品を見る >> 在来線の座席の下に住む男
コメント

● 愛しき人形たちとの日々

平井:これ全部で何体くらいあるんですか?
坂元:ここにあるので41体くらいです。
平井:結構ちっちゃいですね。人形。
坂元:そうですね。ほとんど自宅で作業しているので、あんまり大きいと寝るスペースがなくなってしまうという…。
柳原:ちょっと待って下さい。部屋の大きさは?
坂元:六畳一間です。
柳原:そこに41体があるんですか。
坂元:いえ、ここに居るのは、僕の気に入ってる「ひと」たちだけで、
残りのちょっとデキの悪い「子」たちは、家で待機してて。あと40体います。

柳原:もうゆうたら、恋人なんですね、この子たちは。
坂元:えっぇ、恋人ともだち。
平井:どんなことやな、それ。そんなん癒してくれへんよ、人形はー。
坂元:いや、癒します。なるたけ可哀想な顔をしている人形が、心にジンと来るんです、この「ひと」とか…。


:::::撮影風景を自ら再現!

●撮影開始!セットに人形を入れる時〜!
「よろしくお願いします!」 
  _細心の注意を払って人形をセットする坂元さん
  平井:まだ、見てます。ずーっと人形見てます。

●間違って、人形を倒してしまった時〜!
「す、すみません! ごめんなさい」 
  _と、やさしく体勢を立て直す坂元さん
  柳原:敬語ですよ。

●撮影終了した時〜!
「やー、ご苦労さまです! やーよかった、
すごいいいシーンが撮れた…。ゆっくり休んで下さい」
 
  _人形を寝かせ布団をかけ、「おやすみなさい」とやさしく声をかける坂元さん

平井:はいここまでです。お、なんだ、この今までにない強烈な拍手は?!
柳原:坂本さんの人形に対する愛情の深さが伝わったでしょう。
平井:いや、でも家ではこんな喋らないでしょ?
坂元:家の方が喋ります。事細かにしゃべります。


▼ 伊藤有壱・応援スピーチ
「彼は、以前『歯男』という作品でやはり入賞してます。そこから数年経って、作品としてぐっと目に見えた成長をしてこのデジタル・スタジアムに来てくれた。そこには将来性を感じさせてくれるし、彼ほど純粋さを持っているというのは、表現者として羨ましくもあり、ライバルでもあり…すごく応援したいと思います。」


中島信也:電車対決じゃないけれど、さっきの『ホーム』の4人組に対しては、どんな感想を持たれました?
坂元:そうですね。気の合う仲間たちと一つの作品に向かって突き進むというのは、ホントにすばらしいことであり、羨ましいことではあるんですが、私、人形に話しかけるので、来る人がちょっと気味悪がって、引くんですね。一緒に人形に話しかけてくれる人がいたらば、そういうこともできるかな、と思います。
中島:ありがとう。

   
ノミネート4  
作品写真
作品写真
作品写真
 
都市東京 (トシトウキョウ)
小柳祐介 (コヤナギ・ユウスケ)
作品ノート
携帯メールを通して、周囲に無関心な大都会の人々の日常を描いている。

★講評を読む >>#203 中島信也セレクション w/乙葉
★作品を見る >>『都市東京』

コメント

● 実演『都市東京』 〜featuring Shinya NAKAJIMA

『ホーム』の制作メンバーでもある小柳さんが、個人作品でも入賞。登場人物の上のふきだしは、実は携帯メールの文字だった。そこで、画面上では読めなかった人のために、ふきだしの中身を拡大パネルにしてデモンストレーション。

:::::
サラリーマン然としたくわえタバコの男、
周囲で何が起ころうがお構いなく自分のメールをうち続ける…
「あと10分で必ず」

バイク強盗が通りすがりの女の子にぶつかり、
彼女は倒れてしまうが…
「いえいえ滅相もございません」

ビルが背後で爆発しても…
「うわ、電車とまんなよ」
:::::

柳原:爆発するビルも演じてましたけど、ほとんど中島さんのプレゼンじゃないかと。
中島:いえ、私の動きによって、彼のクールな面を出したいと…。


▼ 中島信也・応援スピーチ
「作品に描写されている吹き出しは、メールの中身。リアクションするリズムと、ペーソスの効いた中身のコメントが実に良い。こういう世の中に対する眼差しを持っている人は、比較的良いこと言ってる人に限って嫌な奴が多いんですね。ところが、この作品の作者は何と素朴で…東京生まれの淡々と物事をやっていく青年だった。このキャラクターを是非とも見ていただきたいな、と。」
   
 
作品写真
作品写真
作品写真
 
:::::審査会場から:::::【映像部門】
コメント
〜電車対決、一騎打ちか?!

八谷和彦:『ホーム』は細かい芸があって、2度目に見ると後ろの方で別のキャラクターが変なことやってたりする。そういうところで高得点つけました。でも『在来線・・』にも10点つけていて…正直言って迷ってます。
クワクボリョウタ:単純明快に楽しめた。電車の中でイライラしていた時にひょっとしたらやってみたいと思うかもしれないことを代弁してくれている。スカッとした爽快感があった。
スティーブ・ベイカー[Tomato]:『ホーム』は、序破急など話の流れが他のものに比べて大変よくできていたと思う。特に若いクリエイターにとってなかなかできないこと。

宮崎光弘:プレゼンテーションは、やはりすごいですね。人から受ける魅力というのがある。『在来線・・』は、あれだけ真摯に作っているというその姿勢がうかがわれたし、最初は低めにつけたのだけれど、すごく応援したい気持ちになった。
MAYA MAXX:あいつのすごくいいところは、自分を客観視できるとこなんだよね。テーマは結構重いし、ドロドロしてるし、うーんとなっちゃいがちなのに、自分をちょっと距離を置いて見てるから、全体がクールなんですよ。


   
ノミネート6  
作品写真
作品写真
作品写真
 
GLOBAL BEARING (グローバル・ベアリング)
平川紀道 (ヒラカワ・ノリミチ)
作品ノート
長い竿状のコントローラーを操り、居ながらにして地球の内部に視点を移動、スクリーンに映る世界時図を縦横無尽に往来する。ダイナミックな身体性とスケール感が魅力。

★講評を読む >>#199 八谷和彦セレクション w/トゥーサ・ノブミーチ
★作品を見る >>『GLOBAL BEARING』

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● 操作性の良さを体感させるデモンストレーション

平川:「ここにある棒をずーっと地面に向かって伸ばしていくと、最終的には地球の反対側に突き抜けるじゃないですか。その場所が、実際どこになっているかと一目でわかる作品なんです」

目の前のスクリーンでは、どこかの地図らしきものがめまぐるしく動いている。よく見ると、世界地図のようだ。これは、竿状のコントローラーを使って地球をグルグル回すことのできる作品。スクリーンに映っているのは、CGで作った地球である。 体験者がコントローラーに触れると、視点が地球の内部に移動する。
スクリーン上を縦横無尽に行き来する太い線は、竿の先端となっている。

平川:例えば、今、北極とかアラスカが見えてますよね。
柳原:あ、これでも地図ちょっと変わって見えますね。
平川:地球の内側から地表を見上げているカタチになってるんです。
柳原:あー、裏側から見てるという感じなんですね。


:::::ミニチュアを使って仕組みを説明
地球の中心にはカメラがあり、竿の先端が届いた場所を映し出す。竿の動きに合わせてカメラが様々な場所を映し出すという仕組みだ。

▼ 八谷和彦・応援スピーチ
「僕が個人的にこの作品の好きな点というのは、触っていて気持ちが良いところなんです。是非やっていただきたいんですが。(コントローラーの棒を)ちょっと動かすと、ちゃんとすぐ画面が反応するんですね」

吹石一恵:ずっと触りたかったんです。
平井:吹石クン、ちょっと日本まで行ってくれるかね。。
吹石:うむ、ちょっと待ちたまえ。あれ、日本ってどこでしたっけ?
八谷:日本は、(棒を)ずーっと倒さなきゃいけないんですね。
一同:あーあったあった、そこじゃない、あ、見えた見えた。
柳原:吹石さん、もう全然進まへん船頭さんみたいになってるじゃない。
吹石:地球の鼓動のような音がずーっとしてて、わかんないんですけど、楽しい!

クワクボリョウタ:僕が一番好きなのは、コンピュータの持つ圧倒的なパワーみたいなものが、クールな見せ方で伝わってくるところ。もう一歩限界を超えた、チューンアップするような、人と機械のぶつかり合いみたいなところまで見せてもらえればすごくそそられますね。
竹中直純:この棒の下に地球があってその地球の裏側を見るという作品なので、例えば、上からプロジェクターで下にこのスクリーンを投影すると本当に棒の先に裏側があるという感じを演出できたと思うんですけど…。
平川:最初はその予定で作っていたんですが、ただ、通常の展示をする場合、天井の高さがかせげないので、展示する形態が限定されるというのもあって。
竹中:今回は天井もあるので、できなくもないのでは。

   
ノミネート7  
作品写真
作品写真
作品写真
 
Long Autumn Sweet Thing
(ロング・オータム・スィート・シング)
川瀬浩介 (カワセ・コウスケ)
作品ノート
自作の曲(=音)と特殊フィルムが可能にした変幻自在な光の明滅が奏でるパフォーマンス。あえてインタラクティブ性を排除し美しさにこだわりを見せる。

★選評を読む >> #176tomatoセレクション w/スティーブ・ベイカー&長谷川踏太
★作品を見る >> Long Autumn Sweet Thing
コメント

● 音楽家のイメージを具現化した、素材との運命的出会い

柳原:どうして、この音と光を使って作品を作られたんですか?
川瀬:僕は作曲を生業(なりわい)として、ずっと音楽だけを作っていたんですが、音楽を目に見えるカタチで表現する方法はないかなと思っていたんです、とある日そういう衝動を得たもので。それを具現化するためにいろいろ素材を探していたところ、ある重要なマテリアル(素材)に出会いまして。
それが、作品の正面に貼ってある、「瞬間調光フィルム」というものです。不透明になっているものですね。
今これに電極をつけて電気を通すと、一瞬のうちに透明になるんです。
柳原:こんなもんが存在することすら、我々知りませんでしたが、すごい綺麗ですねー。

▼ 長谷川踏太・応援スピーチ
「音楽と全体を一緒に見ていると、川瀬さんみたいな人がせつない感じのものを作るというのが、すごい衝撃だったりするんですね。内面もわかった様な気がします。」
川瀬:こんなナリをしてますが、相当なナルシストです。
平井:ロマンチストなんですね。
川瀬:すいません。ヴィジュアルがついてこなくて申し訳ありません。
平井:前向きで行きましょう。

松浦季里:どんな音楽も綺麗な光に変えてしまうという装置になる可能性があったんじゃないかな。でもそうじゃなくて、やっぱり「俺の音楽」ということにこだわったんでしょうか?
川瀬:まさにその「俺の音楽」というところなんですが、ある一定の表現レベルとして、そこより上にいくには、俺の音楽として我を出さないと、突き抜けられないだろう、と。
竹中:なぜ、真正面から相対してじっと見ていなければならない作品にしたのですか?音楽の良さは、目線をはずしてもどこに居ても聞こえますよね。でも、これは目を縛られる、それはなぜか、と。
川瀬:まず、ずっと見つめていて欲しいな、という気持ちも強かったんですね。音楽の良さとして仰っていることもよくわかるけれど、僕はそういうことを長くやって来たので、さらにちょっと違った側面でやってみても良いかな、と。
竹中:それは、ナルシズムの現れですか。
川瀬:そう、そうだと思います。

   
ノミネート8  
作品写真
作品写真
作品写真
 
through the looking glass (スルー・ザ・ルッキング・グラス)
筧 康明+苗村 健 (カケヒ・ヤスアキ+ナエムラ・タケシ)
作品ノート
鏡に映る自分自身と対戦するホッケーゲーム。ポイントは光を真っ直ぐ通す性質がある特殊なフィルム。このフィルムを通して、2台のプロジェクターから別々の映像を投影することで、鏡の中と、自分の手元に別々の映像が見える仕組み。

★講評を読む >>#206 中谷日出セレクション
★作品を見る >>『through the looking glass』

コメント

● 行列ができたアートなゲーム台。そこには深い哲学性が。

:::::高い技術に裏打ちされた仕組み
実際に体験しているゲーム画面と、鏡の中のゲーム画面は別々に投影されたもの。台の内部では、2台のプロジェクターがそれぞれ違う映像を投影している。通常これら2つの映像はスクリーン上で混じり合ってしまうのだが、そうならない秘密は、スクリーンに使われている特殊なフィルムにあった。真正面から見ると無色透明なこのフィルム、なんと斜めから見ると不透明になってスクリーンの役割を果たす。このフィルムを通すと赤の光はまっすぐ目に届くが、同時に青の光は鏡に反射して目に届く

体験を試みようと、続々とプレイの行列にならぶキュレーターやゲストの面々。
柳原「一人一回ですよー!」


▼ クワクボリョウタ・応援スピーチ
「鏡というのは、もう大昔からあるもので、同じモノが映るというその性質は誰もが知っているわけですね。それが変容されてしまった。実際には鏡としての機能はそのままなのですが、映すものによって、鏡の存在自体が違う意味を持った。その辺が面白いと思います」

土佐信道:すごくカッコいい筧さん、その立ちポーズも決まってらっしゃる。それと、橋幸夫似のカッコいい苗村さん。
柳原:それが言いたかっただけなんですか?!
土佐:お二人の役割分担がどうなってるのかな、ということをお聞きしたい。
柳原:もう完全にタレントとマネージャーみたいになってますが…、違いますよ!
:普段の役職的には、先生(苗村氏)と生徒(筧氏)。作品としてはユニットとして二人で作ってます。僕は主に実働なんですが、アイデア、技術面では二人で話し合って作ってるという感じです。

   
 
作品写真
作品写真
作品写真
 
:::::審査会場から:::::
【インタラクティブ/インスタレーション部門】
コメント
中島:全く未知の世界が見れた感じで驚きました。あり得ないことを、僕らは特撮で使ってやったりしますが、それがホントにライブで行われている。
クワクボ:最初やった時はワケがわからない。ちょっとやっていくと、なるほど鏡に映って自分と対戦するんだということがわかる。そこに気付いても、しばらくはなかなかうまくいかない。やっていくうちに上手くいくようになるけれど、勝負がついた時に、あれ?自分は勝ったのか、負けたのかと、そんなことに気付かされる。何段階にも分けて理解が深まっていくプロセスが面白かった。
MAYA MAXX:あれ結局コンセプトだと思うんですよね。仕組みとかはわからないけれど、多分スゴイんでしょう。でもコンセプトじゃない?それが、‘勝って負けてる、負けて勝ってる’…そんなのね、普段やってるじゃんと思うのね。だからね、もうこれ以上そんなことさせないで!と思うから…。だいたい絵を描くなんて勝ってるか負けてるかわからないじゃない。はっきり言って勝ちたいしね、ゲームくらいは。だからね、一見良さそうに感じるコンセプトを打ち出してきてるんだけれど、そんなの甘いよって思っちゃう。そういうのじゃなくて、勝ち負けの概念をぬぐい去るというところに行かなきゃダメじゃん。

立花ハジメ:あの人の音と映像に関する考え方、こだわりは、僕なんかとはちょっと違うかな。
竹中:プレゼンテーションの時にも言ったのですが、音と光の特性の違いを上手く使い分けたかったのかな、と思ったんですけど、やっぱりナルシシズムのかたまりだったという感じが当たったな、と。
スティーブ・ベイカー:大事なところを見落としていると言わざるを得ません。インスタレーションとして音と映像を巧みにマッチさせるのは相当に難しい課題なんです。彼はサウンドデザイナーとしての側面から見ても、ライティングに対して非常に深く理解している。今まで見たインスタレーションの中でもそういう作品は極めて珍しい。彼の作り上げたものは、まさしく芸術作品であると言えます。

竹中:GLOBAL BEARINGの人は、たぶん、技術的にコンピュータプログラミングに対して、コンピュータの中ならば何でもできるという、ある姿勢を確立している人。それ故に粗削りでも、個人の力を端的に感じました。
土佐:一人の作家が作ったものとしては、情念とか業がなさ過ぎるんですね。でもそれが逆にスポーツ感覚というか、Xスポーツというか、Xデジタルな感じ。そういう意味では今までにないタイプなので、引っかかりはありました。


  ________________________

混迷を極める審査会場…  さぁ、いよいよ投票が始まった。
結果はいかに?!発表はこちら>>
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■ デジスタアウォード2004・エントリー作品リスト

【映像部門22作品】

※各作品名をクリックすると、ノミネートされた回の講評を見ることができます。
作品を御覧になる方は、こちらのベストセレクション一覧の[ARTWORK]からお入り下さい♪


●インパクト抜群の5作品

#01_カッポロピッタ〜まんまくねい 松村麻耶
料理を食べようとしない子供と不思議な動物たちの出会いが、切り絵のようなタッチで描かれている。
#02_MIND THE GAP 藤田純平
躍動感溢れる手描きのアニメーションが魅力。過ぎ去った少年時代を光溢れる色彩で表現。
#03_Dandelion trip 佐藤 司
庭に咲くタンポポを愛おしむ少女をノスタルジックに描いた物語。何気ないしぐさの描写に、作者のセンスが光る。
#04_Loop pool 鮎澤大輝
弱肉強食という自然界の掟が淡々としたトーンで描かれている。流れるように連なるアニメーションは圧巻。
#05_kîro no hito 和田 淳
小学校へ通うおばあちゃんがある日突然ファッションリーダーになったら?
不条理と独特のユーモア感覚にあふれている。


●こころ動かされるストーリーの6作品

#06_りんご色の水 赤木沙英子
クラブ活動中に突然の鼻血!学生時代のユーモラスな出来事が淡い色彩でほのぼの描かれている。
#07_HiMAWARi 塩田悠地
ひまわりの絵を書き続ける男の思いを表現。斬新な青い色彩表現はあの浅野忠信をうならせた。
#08_かさをさす 遠藤雪代
1カット1カットがまるで絵画のようなアニメーション。
大切なものを見失った悲しみが作者自身のナレーションで語られる。
#09_文使 栗栖直也
平安時代を舞台にしたラブストーリー。
CGの緻密さもさることながら、当時の言葉を再現したセリフ回しが独特。
#10_たらちね 朝倉真愛
母親を意味する枕言葉「たらちね」。愛しているのに互いに隔たりを感じる母と子の葛藤を豊かに表現。
#11_Chalkdust 6nin [伊藤 大+飯 美樹]
描いたものに命が宿るおじいさんの魔法のチョーク。でもそれは子供にしか見えないもの。雑踏を行き交う人々の表現が実に個性的。
   
 
 

●新しさが光る6作品

#12_ホーム 青木 純+恵土 敦+小柳祐介+八山健二
通勤ラッシュでなぜか起きる突然の乱闘。サラリーマンの殺気だった心理を圧倒的な迫力で描いている。
#13_都市東京 小柳祐介
携帯メールを通して、周囲に無関心な大都会の人々の日常を描いている。
#14_tough guy! 岸本真太郎
人間離れ、いや、虫離れしたカマキリのスーパーアクション。切れ味鋭い3D。
#15_real/MAZE 阿部伸吾
作者が住んでいた山形の街。風景写真から見慣れた日常が超現実的な世界へと変貌していく問題作。
#16_6/9 TOKYO STATION 阿部伸吾
就職活動で訪れた東京駅。ファインダーから見た風景は、果てしなく妄想を暴走させていく。作者は、2作品連続入賞の快挙。
#17_かがくサイエンス 重田佑介
アインシュタインの「相対性理論」という難しいテーマを変化に富んだグラフィックとアニメーションでさながら科学番組のように表現。


●独特の世界観が際立つ5作品

#18_OWN! CRASHME TONIGHT 小泉智彦+奥山晴日
レトロなギャング映画を思わせるミュージックビデオ。オリジナルの音楽と映像がスリリングにぶつかり合う。
#19_使い古しのI Love You 堀江 正+海堂利巳
リストラされた中年男性が、どん底から立ち直っていく姿を描いた物語。作品中には、熱いロック魂が込められたオリジナルの歌が流れる。
#20_fancy 山口 晋
謎の空間と奇妙なキャラクター。パフォーマンスアートのような実験映像が次々と展開されていく。
#21_在来線の座席の下に住む男 坂元友介
電車の座席の下で生活する男。シュールな設定を個性的な人形を使い哀愁たっぷりに描いたアニメーション。
#22_パピヨンよし子  真珠子
大人へと成長する女の子の姿を「蝶」に見立て、ラフなタッチで描いている。絵柄もさることながら、気になる作中の鼻歌は作者自身によるもの。

 
   
 
 
【インタラクティブ&インスタレーション部門】14作品
※各作品名をクリックすると、ノミネートされた回の講評を見ることができます。
作品を御覧になる方は、こちらのベストセレクション一覧の[ARTWORK]からお入り下さい♪


●遊び心溢れる4作品

#01_COMMOTION フランコベルジ・デザイン[アレクサンドル・アーモン+ブラム・ダウ]
声の大きさでミニカーをコントロールできるレーシング・ゲーム。コースアウトした時に振動するヘルメットがユニーク。
#02_バーチャル風!アバケ!ジンゾウニンゲン 重田佑介+今村 浩
扇風機が送る風で変化するテレビ画面の中の顔。映像はクレイアニメで制作。コンピュータもセンサーも使わない異色のインスタレーション。
#03_What is TRUTH? 酒井 聡+高橋哲平
音に反応し、生き物さながらに動く縞模様のキューブ(立方体)。カメレオンにみられる生物の擬態をヒントに制作。モノクロームと鏡、不規則な動きの演出に注目。
#04_TRAVELOLL 兵頭悠起子
巻き尺型の鉄道路線図。カラフルな外観と実際の距離を反映して作られた駅間の間隔・所要時間などの厳密性が絶妙。トラベル(=旅行)×ロール(=巻き尺)。


光と音で幻想的な空間を作り出す3作品

#05_Long Autumn Sweet Thing 川瀬浩介
自作の曲(=音)と特殊フィルムが可能にした変幻自在な光の明滅が奏でるパフォーマンス。あえてインタラクティブ性を排除し美しさにこだわりを見せる。
#06_音点字 福森みか
透明な玉を並べることで点字を学べる作品。文字と呼応した色の光・音声ガイドなど、随所に学習の工夫と美しさを演出。エデュテーメント分野での将来性が楽しみ。
#07_空間新素材m@terials 間瀬実郎
まるでミニチュアの劇場を思わせる映像空間。プロジェクターから投影される平面の映像を立体的に見せる仕掛けが秀逸。クールな音の演出もポイント。


●不思議な世界を体験できる4作品

#08_through the looking glass 筧康明+苗村 健
一見ポピュラーなホッケーゲームだが、隠れた深い哲学性が感じられる作品。鏡の中の自分と対戦する不思議な空間は高い技術に裏打ちされたもの。
#09_scan Gate 小林和彦
何の変哲もない風景写真が原形をほとんど残すことなくまるで異質なビジュアルに変貌。普段見慣れたものを見つめ直したオリジナルの視点とセンスが光る作品。
#10_Emotional Stationery 丹羽真依子
「やぶれ」「しみ」「しわ」「こげ」と名付けられた文房具たち。実際に紙を焦がしてパソコンに取り込み印刷するなど手の込んだ工程を経て独特の遊び感覚を演出。
#11_糸影法師 斉藤あずさ
オブジェに触れただけなのに、その影が動きだし、様々な生き物が現れていく。技術を巧みに駆使しながらも体験者を幻想世界に誘うマジカルな作品。


●ユニークな発想が光る3作品

#12_GLOBAL BEARING 平川紀道
長い竿状のコントローラーを操り、居ながらにして地球の内部に視点を移動、スクリーンに映る世界時図を縦横無尽に往来する。ダイナミックな身体性とスケール感が魅力。
#13_片鱗 田部井 勝+寺田 百合亜
外観はシンプルな複数のCD-R。写真と文章で構成された架空の女性の日記が収録されたものだ。番号が記されただけのシンプルな外観に、操作するごとに他人の人生を共有するかのような不思議な叙情性が広がる作品。。
#14_Dog[LAB]01 フランス・キャデット

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