| ▼ 悪魔のような野田凪、パンクな立花ハジメ |
かわいらしいけど、どこかグロテスク。不思議な魅力で見る者を惹きつける映像の魔法使い、野田 凪さんを迎えてのクリエイターズ・カフェ。立花ハジメも惚れ込んだ彼女の素顔に迫りつつ、2人の素敵な関係も覗いてしまおう。
:::TALK:::::::
中谷日出NHK解説委員(以下中谷):そもそもお二人の接点は?
立花ハジメ(以下立花):知り合う前に彼女の仕事はいっぱい見てて、どんな子が作ってるんだろう、と。人からもいろいろ話は聞いていて、会ったら小悪魔だったんだけど、付き合ったら悪魔だったっていう。ほんとに容赦ないね。僕は凪ちゃんの仕事ぶりを見て、もう広告の仕事はできないなと。(中谷:またまた〜)ほんとにほんとに。もうかなわないと。悪魔のようなディレクション・・・(中谷:褒めてるんだか、けなしてるんだか、笑)いや、もちろん褒めてる。こんな悪魔のような仕事はできない。
野田凪(以下野田):初めて会った時に、ハジメさんが(自分の着てる)丸首Tシャツ(の襟元)をこうやって伸ばしてたのが・・・(笑)、既にヨレヨレに伸びてて、で、メガネをずっとこうやって斜めにしてるのがすごい印象的で、変わった人だなあって(笑)。
立花:緊張してたんだよ(笑)。
野田:だからすっごい大好きで、会うと‘ガッ’てテンションが上る。“楽しいー!”って。
中谷:お仕事で一緒になることはほとんどないわけですよね。
立花:仕事ではないですけどね、恥ずかしい格好をさせられて、恥ずかしい写真を何枚も撮られたことはあります。もう、ひどい(笑)。
中谷:ハジメさんは悪魔な野田凪さんの仕事はどう思われてるんですか? 最初は仕事を見て気になった。かなり強烈なインパクトがあったってことですよね。
立花:僕はあんまり広告の仕事もやらないし、広告って仕事自体にあんまり興味持てなかったりするんだけど、そんな中でも、凪ちゃんはただの広告屋さんじゃないっていうか、下手したらグロになっちゃったり気持ち悪くなっちゃったりするようなものを、凪ちゃん独特の方法で成り立たせる、その方法がすごい。仕事の環境作りとかスタッフの使い方とか。それとまあ、極東走査線上にあるような、世界に通用する独特の凪ちゃんの感覚っていうのが面白いなあと。でも(凪ちゃんの)周りのスタッフとか事務所の人は大変でしょうね(笑)。
野田:でも最近すごく優しくなったんですよ。絶対怒らないし、何やっても“ああ、いいんじゃない?” 自分でも怖いくらい丸くなってしまって。もう何も気にならなくなっちゃったんですね(笑)。良くなった今の状況を変えないで欲しいと。私に生活に変動が来るのをみんな恐れてる(笑)。
中谷:ハジメさんは、野田凪さんの作品で一番好きなものは?
立花:Yukiのプロモーション・ビデオとか、すごいなあと思う。発想もすごいけど、あれをやっちゃう容赦ないところが。凪ちゃんはほら、自分で絵描けるから。グラフィックとか作品の完成度とか緻密さはものすごくて、徹底してるんだけど、それに本人のちょっとパンキーでゴス(ゴシック)なところ、壊れたところのギャップが面白いですね。
中谷:凪さんは、ハジメさんと共通する部分、共鳴できるようなところは?
野田:ちっちゃい些細なことで表現するというような・・・作品に多分ハジメさんという‘人’がすごく出ている。私も自分ではわからないんですけど、出てると言われることもあるし、多分あんまり計算しなくて、中から出そうっていうところがすごく近い。
もちろん仕事のことを比べると、ここが似てるってことじゃないけど、パンクだったりゴスだったりがすごく近いかな。
中谷:お2人で同じようなキーワードが出てくるし、全然スタイルは違うけど、響き合うものはすごく近いから、仕事にも共鳴できる・・・。
野田:ハジメさんの仕事は、すんなり“あそこが好き”って思える。部屋に飾りたいと思うものが多い。例えば携帯欲しいなとか思ったり、私から見ると感覚的に好きって思えるものを作ってらっしゃる。(中谷:やっぱり自分から湧き出るものっていうのを大事にしてらっしゃるお2人だから)やっぱりそうなんだって今確認できた。こういうことってあんまり話さない。いつもふざけたことばっかり話してるから(笑)。
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| ▼ 凪流の遊び方・原動力・バイオリズム |
中谷:凪さんの広告には、ちょっとビビッドな小悪魔的な雰囲気がありますが、その辺はハジメさんとしても響くものがある?
立花:本人の体質がよく出てるよね。容赦なく徹底的にやるしね。徹底的にやるわりには一番先に投げ出したりする(笑)。(中谷:でもそれがかえってまたいい効果に繋がったり)そう、最終的にはまとまるんだけどね。仕事以外でもホラー・カフェとか小料理屋さんとか・・・。居酒屋をやるなんて大変でしょ。なのにスタッフちゃんと集めて、盛り上がってやって、真っ先に酔いつぶれて倒れて(笑)。
中谷:それはクリエイティブとは何か関連はあるんですか?
野田: 5月に中目黒で4日間限定の‘ホラー・カフェ’っていうホラー・フードを食べさせてあげるようなカフェをやったんですけど。それはもう完全に遊びたくてやったんです。仕事にちょっと飽きちゃっていた時で、ウェイトレスやりたいな、すごい楽しいかなと思って。ハジメさんもずっと来てくれて、長くいてくれましたよね。2階のおばけ屋敷には入りました?
立花:いやいや、怖くて・・・。いや、入ったんだけど、怖くてもう、最後まで行けなかった。
中谷:それ興味あるんですけど。クリエイティブな感じ?
立花:ものすごい、すごいすごい。ああいうのは下手したらすごいちゃちになっちゃったり、汚くなっちゃったりするんだけど。それがすっごい怖いの。普通のお化け屋敷と違って、逆に学園祭レベルなのがすごい怖かったりとかね。
中谷:センスが出ますからね。そういう発想というか、気持ちがクリエイティブに生きるんでしょうね。お仕事もそういう感じでやられてるんじゃないですか?
野田:そうですね。だいたい自分の中にあるものから作ってるから、新しいものを作るためには、常に生活に変化が必要なんです。例えば恋愛で失敗したり、そういうのが結局いいものを作っていけるムムいいものかわからないけどムム自分の中で新しいものを作るものになるから、安定した幸せな暮らしっていうのがなかなかね、出来ないっていう(笑)。
中谷:最近の野田さんの原動力は?
野田:この間ニューヨークに行っていて、シンディ・グリーンっていう友達に会ったんですけど、シンディの毎日の生活は、ちゃんとおいしくゆっくりご飯を食べて、花を飾ったり・・・、そういう生活をゆっくり楽しむことが大切だなと思って、私もあまりバリバリ働かずに、生活を楽しんで、逆にそこから今は原動力を得ようとしてますけどね。
中谷:二面性を持ちながら刺激を与え合うみたいな雰囲気になってるわけですね。
野田:ゆったりした暮らしをしてなかったので、ゆったりした暮らしをすると、どんなものが作れるようになるのか、かなり興味があります。
立花:僕はまぁゆったりしてますよ。歳ですからね、自然に。(中谷:いやいや、相当働いてらっしゃるじゃないですか)時々やっぱりパンキーに仕事しなきゃいけないんでね、普段は楽にやってますよ。
中谷:やり始めたら大変なことになりますもんね。そういう面で、野田さんが仰るような二面性を持ってないと、クリエイティブになった時に力が出ないってとこがあるんでしょうね。
野田:けっこう内面にためといて、バーッって。私の場合はそういう壁があって、乗り越えてしばらく行って、また乗り越えてみたいな。グラフに書けるんですよね、この時期はこうだったみたいな。(中谷:バイオリズム)うん。1年周期な感じですかね。大きく4年周期だったりして(笑)。
中谷:今はどんな感じなんですか?
野田:今ちょっと暗い感じなんですけど(笑)。ちょっと今壊したい感じですかね。自分を壊したいと思っていて、ちょっと整形したいな、みたいな(笑)。
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| ▼ 野田 凪監督、立花ハジメ主演映画!? |
中谷:お二人の、今一番やりたいことってどういうことなんですか。
立花:やりたいこと・・・うーん・・・やりたいことねえ・・・うーん・・・時間が経つのも忘れちゃうような何かをやりたいですね。仕事じゃなくても何でもいいんだけど、だんだん若い頃と違って、いい意味でノリが悪くなっちゃって、簡単にノれなくなっちゃってるんで、そこがちょっと辛いとこですね。
中谷:それは年齢を重ねてきた、いいとこでもありますよね。慎重になってやった時には必ずやいい方向に、みたいな。
立花:そうそう。いい意味でっていう部分もあるし、何かやり始めると調子がいいんだけど。
野田:私もそうですね。時間を忘れちゃって打ち込めることを見つけたい。人生の中でそういう時期、多いですよ。
中谷:じゃあ、質問変えて(笑)、みんなきっと興味持ってると思いますが、立花ハジメと野田凪が今注目してるアイテム!
立花:やっぱり動物ですかね。熊。犬。
野田:熊ね、可哀想ですよね。私も動物は小っちゃい頃からずっと好きですね。
注目してるのは古いものとかビンテージなもの。あと今は黒がすごく好きで、巨大な蜘蛛の巣のネットみたいなのを買ったんです。引っ越そうと思ってるんですけど、家の壁を全部黒に塗って、天井にその黒の蜘蛛の巣を張ろうと。
中谷:すごい世界になりますね。まさにゴス(笑)。その今の興味というのは、仕事にも通じるものですか。どうしても黒使っちゃうとか。
野田:仕事はやっぱり黒使って暗くなっちゃうとちょっとマズいと思うので、あくまでも自分の・・・。今はどっちかっていうと自分が探そうとしてる状態だから、できれば部屋も同じように黒くして・・・。‘何か探したい’暗い部屋の中で自分がいる方が安心するのかな。今の家、明るすぎちゃって、なんか落ち着かないんですよ。
中谷:ハジメさんは、部屋は白?
立花:うん。白です。(笑)
野田:猫可愛いんですよね。ハジメさんがハッピー(猫)の首をキュッてするとヘンな鳴き声するんですよね。
立花:(鳴き真似)○×※!×? (笑)
中谷:じゃ、ちょっと話を変えまして(笑)、作品作りのポイントっていうのはどういうところにあるかっていうのを。
立花:それはもう昔から変わらないでしょ。自分にとって何が今一番個人的かっていう、そういう個人的で些細なところから出発するっていうのは変わらない。そういう意味では何が流行ってるとか、世の中どうなってるとか、あんまり関係ない。
野田:結局それが全てですよね。ほんとちょっとした些細なこと。ちょっと気になったこととか、そういうことがある日ボンッて膨らむんですよね。インプットもしてないですよ。気づいたらっていう感じ。
中谷:自分から湧き出てくるようなものっていう感じなんですね。例えば、お二人が一緒に組んで仕事するようなことがあるとしたら、どんなことを?
立花:映画作るって言ってるからねえ。凪ちゃんの映画だったら出してもらいたいなって。
中谷:立花ハジメ主演!
立花:主演じゃなくていいんですよ、全然。コスプレでも何でも(笑)。その時こそ恥ずかしい格好しますよ。
野田:それね、多分一緒にする。映画を作って、ハジメさんに出ていただいて。
中谷:楽しみですねえ。
立花:僕こそ凪ちゃんの映画を楽しみにしてるんですよ。
中谷:いい関係で、お互いにそういうお互いの良さを刺激し合っている感じ、非常にいいなあと思います。
野田:話してると、ほんとにエネルギーをもらうんですよね。多分、すごく好きなこととか、ものを作る人としてすごく近いものを感じるから、話すと“カンッ”って、“ファー”ってなるから、すごくいいなあって。
中谷:是非夢が実現するように。野田凪さんが一番がんばってもらわなきゃいけないと思いますけど(笑)。
立花:僕ら、ついて行けば大丈夫です。
中谷:私もADか何かで使ってください。けっこう働きますんで(笑)。■
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★関連ページ >> 立花ハジメ公式サイト >> 宇宙カントリー(野田 凪)
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