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思ってたんとちがう

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思ってたんとちがう、が今年から再開しました。
久しぶりにこのコーナーのことを考えていると、ふと昔のことを思い出しました。 

子供のころ、三人兄弟の末っ子だった僕は、兄たちにしばしば冗談でウソを教え込まれていたことがありました。
そのウソの内容は別段大したことではないのですが、小さかった僕はすっかり信じ込んでしまい、しばらく経ってそれがウソだったと知らされるようなことが何度かありました。

 昔の人が、水平線の向こうは崖になっていて海が滝のように流れ落ちていると、太陽が地球の周りを回っていると信じ込んでいたように、兄のついたウソは僕にとってしばらくのあいだ真実でした。そして新しく知った真実は、以前の自分にとっては“思ってたんとちがう”ものでした。
夜空に浮かぶ月はどこまでも自分の後を付いてくると思っていたし、星たちは空の中で輝いていると思っていました。

知識や経験が増えてくるに従って、今この瞬間、自分の目で見て、耳で聞いて、直接体で感じた情報に対して、無意識に頭の中で色々な意味を結び付けるようになってしまいます。純粋無垢な子供のように、感じたことを素直にそのまま受け取るのが難しくなってしまいます。

「思ってたんとちがう」では、一般的に想像されるであろう因果を裏切るようなことが、しばしば起こります。子供を対象にしつつも、こう来ればこういう結果を期待するだろう、という観る側の知識と経験を前提としています。

僕がこのコーナーのアイデアを練るときも、闇雲に直感や閃きを頼りにするのではなく、知識や経験をもとに僕の中である程度体系化したルールやプロセスに習って考えますが、そんな手法に頼るよりも、兄のウソを信じていたころの無垢な眼差しで再びこの世界を見ることができたらなぁ、、とそんなことを思う今日この頃です。