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| ボアビスタの風景 |
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今回、私たちが道具を使うサルを撮影した、ボア・ビスタ(ポルトガル語で良い眺めの意味)は、ブラジルの北東部に広がる乾燥した高原地帯にあるんですが、とんでもない田舎なんです。
日本から24時間かけてブラジルの空の玄関口サンパウロに着いてから、サルが道具を使う現場があるピアウイ州の州都、テレジーナまで飛行機で6時間。そのテレジーナから南に700キロ下った小さな町で一泊。そしてその町から、日本では考えられないぐらい、ひどいガタガタ道を四輪駆動車で揺られること数時間かけてようやく到着します。
こんな人里離れた場所だからこそ「世紀の大発見」は21世紀になるまで、世界に知られていなかったんです。
サルが棲む森は個人の土地で、地主はマウロ・オリベイラさん39歳。地主というと、日本の感覚では大金持ちのイメージですが、ブラジルではそんなことはありません。
正直言って、極端に乾燥した土地が多く、価格的な意味での価値はほとんど無いと言っていいでしょう。マウロさんも、ほとんど自給自足で質素な生活をしています。
マウロさんは、地元の村で学校の先生をしているんです。と言っても給料があるわけではありません。「自分もこの場所で生まれ育ち、先生に色々教えてもらい、読み書き計算が出来るようになった。だから、今度は私が子供達に教えてあげる番なんだ」と語るマウロさんは、私より年下とは思えないぐらいしっかりとした人物でした。
実はマウロさん、子供の頃からサルが石を使ってヤシの実を割っているのを見ていたそうです。
でも、研究者達が来るまでは、それが特に珍しいことだとは思っていなかったとのこと。世界中を驚かせた「世紀の大発見」も真相はこんなもんなんですねえ。 |
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