ダーウィンが来た!ブログ

2010年6月20日

ちょっと待った~!
どうもヒゲじいです。
 
今夜の放送見ていただけましたか?
『森を作る建築家 ビーバー』

まだの方は再放送NODを要チェック~!

 

さてみなさん、いつもこの番組で紹介されている、生きものの大迫力映像。
どうやって撮られているか、気になりませんか~?

そこで、スタッフに聞いてみることにしましたぞ~!
23.jpg

きょうご紹介するのは、
2009年9月20日放送「珍獣がベェ~!キンカジュー」の舞台裏
真夜中のジャングル、しかも地上20~30メートルの
高い木の上にしか姿を現さない珍獣の中の珍獣、
キンカジューに大接近できたヒミツを、教えて下さい~。
ディレクターの、アマノさんですぞ~!


こんにちは、ヒゲじい、そしてみなさん。
まず、こちらの写真、見てくださいよ~! その、キンカジューです。urakinkajyu1.jpg

ホント、カワイイんですよ~。

でもキンカジューなんて、見たことも聞いたこともない
って方がほとんどだったと思いますが、それも、そのハズ。
撮影したのは中米・パナマのジャングルだったのですが、
地元の人たちでさえ、見たことのある人はとても少なく、
名前さえ聞いたことがない、って人の方が多い
くらい、
よく知られていない動物だったんです。

理由は、ヒゲじいが書いてくれたとおり、とにかく出会えない!

取材の最初、この動物を研究している先生に
「どうやったら撮れますか?」って聞いたら、
「真夜中のジャングルで、高い木に登って撮影できる
 スキルと道具を持ってますか?」
って逆に聞かれてしまいました。
イメージは、こんな感じです…。 urakinkajyu2.png

 

「いやぁ…なかなか難しいかも知れません…」とお茶をにごしていると、
「ただひとつだけ、キンカジューに近づく別の方法があります。
  それはキンカジューがやって来る木の真横に、
  観察用のやぐらを建てることです。
 ただし、これまで世界中で誰もやったことがないコトですけどね」
と先生は言いました。
「撮れたら世界初、ってコトですか?」
と聞くと、
「はい。だからこれまで、野生のキンカジューを記録したいい映像は、
 世界のどこにもないんです」

私たちはいつも、世界中の「映像のフロンティア」を探して、
番組を作っています。
「世界初の挑戦」っていうコトバに、ひかれないワケがありません。
そうして色々と話し合った結果、
この試みを本当に実現することにしたんです。urakinkajyu3.png 

何が大変だったかというと、建てるまでです。
まずは本当にキンカジューが来そうな場所を、先生と探すところからでした。
研究によって、バルサという木が、撮影のためには良いことが分かったので、
何度も現場のジャングルを歩いて条件のいい木を探しました。
番組の中では詳しく触れませんでしたが、
私たちは結局、3本の木を見つけてその脇に、
それぞれやぐらを建てることにした
んですよ。urakinkajyu4.png 

次に、パナマ政府への申請です。
現場は国立公園のため、木の伐採などが厳しく制限されています。
私たちのやぐらが、樹木を一切傷めるような建て方をしないこと、
撮影を終えたら、すみやかに片付けて元に戻すことなどを、
何度も何度も説明しました。
でも当然ですが、これまでこんな申請をした人は誰もいません。
政府の担当者の方も慎重にならざるを得なかったのでしょうか、
いくら待っても、許可は下りませんでした。

十分に時間の余裕を持って申請をしていたつもりでしたが、
結局、申請が下りて撮影に出られたのが、当初の予定より2週間もあとでした。urakinkajyu5.png 

そうしてやっと、やぐらを建てる作業です。
作業は現地の専門の業者さんにお願いしました。
ところが、ジャングルの真ん中まで資材を運び込むのもひと苦労で、
天候が悪化したり、土日や祝日が入ったりして、
作業はなかなかはかどりません。
3つのやぐらが全部建ったのは、何と、撮影終了まであと2週間しかありませんでした。urakinkajyu6.png 

建てるまでにとても苦労しましたが、
毎晩、このやぐらから撮影をつづけることで、
キンカジューはカメラのすぐそばまで近づいてきてくれました。
そうして、これまで世界中の誰も見たことがなかった、
可愛らしいキンカジューの、様々な表情やシーンが撮れた
んですよ。urakinkajyu7.png 

番組の中では、あっという間にやぐらが建って、
撮影がスタートできたような感じに見えたかも知れませんが、
実際には、とても時間がかかってます。

番組の実現には、本当にたくさんの人たちの協力が不可欠です。
研究者など取材協力をしていただいている方たち。
政府関係の皆さんや、やぐらを建てた業者の皆さん。
そして実際の交渉を現地でとりおこなうコーディネーターさんなどなど…。
スクープ映像のウラには、
いつも本当にたくさんの人たちの、汗と涙が隠されているんです。

urakinkajyu8.png 


27.jpgなるほど~。
やぐらを建てたり、政府に申請したり・・・・想像以上に時間と労力がかかっているんですな~。

 

しかし、その苦労の後にキンカジューという幻の珍獣に出会えた喜びはひとしおでしょうな~。

16.jpg

私たちがいろんな生きものを見られる裏側には、なかなか知らないことばっかりです。

いかがでしたかな?
番組の裏日記を少し詳しくご紹介いたしましたぞ。
第2弾をお楽しみに~!


キンカジューのページはコチラ。