短歌の時間 過去の作品

2019年08月27日 (火)

8月27日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

熱帯夜窓開け放つ深夜二時カーテン揺らす風も音をあぐ(仙台市青葉区 末の松山さん)

地の暑さ耐へかね出でて脱衣してなほの暑さに鳴き叫ぶ蝉(埼玉県上尾市 ホッと射てさん)

再会の碧き瞳に目をそらす言い訳さがす露草の朝(仙台市青葉区 アキコさん)

創作に目覚め十五年本棚に三百冊のファイルが並ぶ(佐賀県唐津市 寿々さん)

だとしても未見の君とお喋りをしたいと思う晩夏の逡巡(仙台市泉区 渡辺進さん)

 

添削歌

【原作】簡単なはずの祝辞が延々と続きて終わる気配を見せず

【添削】簡単なはずの祝辞が延々と拍手を仕掛けるころあい近し

~添削のポイント~

「祝辞が延々」で伝えたい状況がじゅうぶん想像できます。

そこで、下の句に作者の心理を展開し歌を広げてみました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:32 | 固定リンク


2019年07月23日 (火)

7月23日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

私より太いから好き入道雲でもその白さ憎さ百倍(兵庫県明石市 小田和子さん)

喧嘩して夫はいつも謝らず植物園に私を誘う(利府町 こずえさん)

「帰りたい」「おかわりしたい」代筆で特養の笹に夢ぶら下がる(神奈川県横浜市 神田央子さん)

いつとなく腕にかかりし君が手のかすかな重さ今も慕はし(東京都目黒区 さんかくさん)

暗闇にちいさな寝息頬に受けひとつ枕に猫も寝ており(仙台市青葉区 斎藤恵理子さん)

 

添削コーナー

【原作】一年を通して薪の風呂に入る手間暇かかるこれがエコの一つ

【添削】一年を通して入る薪の風呂手間暇かけるこれぞエコなり

~添削のポイント~

 作者が表現したいことを際立たせることも大切です。

今回は「エコ」に向かってまっしぐらに詠んでみました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:22 | 固定リンク


2019年06月25日 (火)

6月25日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

頂上を目指して交わす「こんにちは」魔法の言葉に元気百倍(名取市 森のみっこさん)

謂れなき非難を受けて落ち込めば手をさしのばす人の温もり(佐賀県唐津市 寿々さん)

ふるさとの駅でのんびりバスを待つ私の顔はなんて無防備(東京都板橋区 汐海岬さん)

木漏れ日が舗道に描く初夏は彩り淡き蜂の巣のさま(仙台市青葉区 柏木ぽてぽてさん)

こだわりを削りて年を重ね行く削るナイフも日々の研鑽(仙台市泉区 佐々原洋子さん)

 

添削コーナー

【原作】水無月と字のごときかな雨音のせぬ庭のすみ四葩咲きおり

【添削】水無月とう文字のごとくか雨音の途絶えし庭に四葩咲きおり

~添削ポイント~

 句またがりは短歌のひとつのテクニックではあります。

しかし、窮屈さを解消する言葉遣いを探すことも大切です。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:12 | 固定リンク


2019年06月11日 (火)

6月11日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

しらさぎのよぎりてゆきしこの空をがんじがらめの飛行機のゆく(多賀城市 渋谷史恵さん)

さくらんぼジャムがたっぷりのっている食パン二枚きょうの朝飯(兵庫県明石市 小田虎賢さん)

家系図を指になぞれば十代目千二十二人の血われに流れる(仙台市青葉区 柏木ぽてぽてさん)

玉葱が今年も豊作の貸農園新婚の息子に何個やろうか(仙台市青葉区 鈴木武志さん)

乳白の露天湯に浮く桜花散ってなおまた思いを残す(仙台市太白区 畠山正博さん)

 

添削コーナー

【原作】山ばとの切なる願ひあるごとく鳴きやまぬ声空は曇色

【添削】山鳩に切なる願ひのあるごとく啼いて止まない曇天の中

~添削ポイント~

 短歌は滑らかさが最重要です。

推敲の都度、声を出して読んでみましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:25 | 固定リンク


2019年05月28日 (火)

5月28日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

 川風に抗うことなき鯉の群れ川に帰れず飛び立ちもできず(仙台市太白区 畠山正博さん)

お酒など一滴たりとも飲めぬ亡夫夢の中では『ぐびり』笑顔で(仙台市泉区 ゆっきぃーさん)

抗へぬ老いを抗ふアロハシャツ四面楚歌なる淋しさに耐へ(東京都大田区 素人さん)

元気かと問はれ病む身の風邪ひとつ三百年間ひかずとうそぶく(神奈川県横浜市 神田央子さん)

手の平の運命線をまじまじと見ながら夢を少し書き足す(仙台市太白区 真田義子さん)

 

添削コーナー

【原作】昼寝する親子の相似可笑しくてタオル掛けるを暫し忘れる

【添削】寝姿がよく似る親子は夢のなか掛けるタオルを暫し忘れる

~添削ポイント~

読者に想像させる余地を残すことが大切です。

熟語や同意語を探しましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:50 | 固定リンク


2019年04月23日 (火)

4月23日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

早く咲くように周りが急かそうと動じぬ態度私と桜(東京都板橋区 汐海岬さん)

八十路などまだ青春と意気込むもいたいかゆいが夢を邪魔する(仙台市太白区 千葉洋子さん)

沈む陽が山の裾野に残る頃巾着船団漁場を目指す(島根県隠岐の島町 浜千鳥さん)

満開の桜に嫉妬か雪の奴花見の客に足遠ざけさせる(仙台市青葉区 鈴木武志さん)

広すぎる書店を進みゆくほどに底無し沼にはまる感覚(多賀城市 渋谷史恵さん)

 

添削コーナー

【原作】花に想う割烹着姿台所観桜前の亡妻忙しく

【添削】お花見の弁当作りの割烹着亡妻は顕ちくる春来るごとに

~添削ポイント~

助詞の少ない、詰め込み過ぎに注意しましょう。

伝えたいことに集中した語彙の選択、展開をすることが重要です。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:30 | 固定リンク


2019年04月09日 (火)

4月9日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

梅を背に汽車に揺られて一歩踏む桜迎えた「ああ上野駅」(仙台市青葉区 末の松山さん)

種案山子休む間もなく雪解けの地肌に一本足を突き刺す(兵庫県明石市 小田龍聖さん)

そはそはと発表を待つリビングに飛びこみきたる大宰府の梅(仙台市太白区 斉藤栄子さん)

送り彼岸亡夫の夢見し明け方の淡雪のごと静かに失せり(仙台市泉区 岩松紀子さん)

堤防の背たけがのびて見えぬ海かすかにきこゆうちよせる波(栗原市 まやまよしじさん)

 

添削歌

【原作】菜の花もブロッコリーにも花が咲く種を実らせ一生終わる

【添削】菜の花もブロッコリーにも花が咲き種もふくらむ春をゆれいる

~添削ポイント~

状況の箇条書きにならないように気をつけましょう。

調べがやわらかになるように言葉の推敲を重ねることが大切です。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:52 | 固定リンク


2019年03月26日 (火)

3月26日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

さくらもちいちご大福うぐひすもち春の和菓子はことばやはらか(多賀城市 渋谷史恵さん)

花付けし値下げ野菜のつぼみ菜を一杷求めて花瓶に生ける(仙台市青葉区 アキコさん)

春拾うごとく地に咲けふきのとう夏待つひまわり傍で微笑む(岐阜県八百津町 なやなさん)

帰る鳥過ごしし湖を一巡り尽きぬ名残の姿もあはれ(千葉県木更津市 安田蝸牛さん)

笑えども貧乏神は立ち去らず値上げ増税もうケセラセラ(名取市 森のみっこさん)

 

添削コーナー

【原作】わたくしに完全犯罪は無理ね袖のボタンをまた失くしてる

【添削】わたくしに完全犯罪はやはり無理袖のボタンをまた失くしてる

~添削ポイント~

5・7・5・7・7の音の数に揃えることも大切ですが、

窮屈さを解消すべく、字余りを恐れずリズムを整えることもまた大切です。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:22 | 固定リンク


2019年02月26日 (火)

2月26日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

北国の桜の予想に花が咲き我待ち遠し春の仕事を(名取市 ふじさきしゅうじさん)

こころざし果たして我は帰りしや笑顔で対ふ旧友の前(仙台市青葉区 深谷みのりさん)

一枚の紙にいのちが吹き込まれ千羽の鶴のずしりと重し(神奈川県横須賀市 小門ゆうみさん)

甘酒はノンアルコールなのかじゃあ君は緩んだ口もと締めた(兵庫県伊丹市 さふらんさん)

読めたのに書けぬ漢字にうろたえて電子辞書引く指先せわし(岩沼市 西尾律子さん)

 

添削コーナー

【原作】ビルの谷間陽光満ちてわが身には今年の春のありがたきこと

【添削】陽光はビルの谷間に満ちみちてわが身にこの春ありがたきこと

~添削ポイント~

主題である「陽光」が際立つ構成を意識しましょう。

「満ちみちて」など短歌ならではの表現でリズムを整えました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:25 | 固定リンク


2019年02月12日 (火)

2月12日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

母親の叩く平手に愛情が感じ取れてた幼きあの日々(仙台市泉区 秋風さん)

偽りの言葉巧みに組み立ててテレビに映す顔は寂しい(島根県隠岐の島町 浜千鳥さん)

アルバムにも一度逢ってみたい人私のことを覚えてるかな(仙台市太白区 真田義子さん)

速報に年甲斐もなく動揺す「嵐」はいつか去り行くものを(名取市 森のみっこさん)

火鋏でビニール袋や吸い殻を拾う老いあり風強き朝(神奈川県横浜市 神田央子さん)

 

添削歌

【原作】仏壇の遺影に供ふる朝のお茶飲み合い語りさあ野良へ

【添削】仏壇の遺影に供ふる朝のお茶われも一服さあ野良しごと

~添削ポイント~

動詞の重なりを避けました。

少ない動作で多くが見える語彙を探してみましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:42 | 固定リンク


カテゴリー

新着記事

ブログ内検索

カレンダー

2019年09月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

バックナンバー

ゴジだっちゃ!ブログ

RSS

page top