12月15日の放送
密着!史上最大の彗(すい)星探査

ⓒESA/Rosetta/MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA

10年に及ぶ宇宙飛行の末、直径4kmの彗星中心核に到達。小型機を切り離して軟着陸に挑戦しつつ、探査機本体は2年にわたって彗星に併走する。そんな人類史上最も野心的な宇宙ミッションのひとつ・欧州宇宙機関のロゼッタが、2016年9月末ついにフィナーレを迎える。超低空での表面撮影に挑戦し、最後は彗星に衝突するのだ。従来、中心の画像は探査機が近くを通過した瞬間に撮影された低画質のものだけだったが、彗星と併走したロゼッタのカメラは中心核の表面を解像度数十cmという詳細さで写しだしている。
それにより、天文学的な調査が中心だった彗星研究が“地質学さながらの”詳細なものになった。2年前から探査に密着を続けているNHKは、ロゼッタ計画に参加している科学者の調査に密着。観測結果の解析に加えて、アルプスの氷河やアイスランドの間欠泉など、彗星の姿を最もよく現している壮大な光景と照らし合わせることで彗星誕生の謎に迫っていく。9月に入ると超低空飛行を開始するロゼッタ。探査チームは手に汗握る運用をぎりぎりまで続ける予定だ。ロゼッタが撮影した高精細画像や探査の最前線を4Kカメラで切り取り、臨場感あふれる宇宙番組とする。

  • 放送日時
  • 12月15日(木)午後10時00分~
  • 12月22日(木)午前0時00分~(再)

もっと知りたい!
Q & A

探査機ロゼッタによって撮影された画像とは?

探査機には2種類(ナビゲーション用カメラNavicamと科学研究用カメラOsiris)、合計4台のカメラが搭載されています。12年半におよぶミッション全体では、Navicam images 16650枚以上、Osiris 98219枚の画像を撮影したとされています。ただし、これは彗星以外のものを撮影したものなどを含んだ数です。番組では、Osiris(より高精細な画像を撮影できる)が、cometに到着してから撮影された枚数、76308枚でご紹介しています。

ロジーナとは、どんな装置?

ガスやイオンの同位体を詳しく調べる質量分析装置や、ガスの密度を測定するセンサーなどからなる複合的な装置です。到着直後のデータを調べると、彗星の自転によってガス密度が変化するようすは、はっきり捉えられましたが、ガスの成分の変化は見られませんでした。

彗星の地層とは?

パドバ大学の地質学者、マテオ・マッシローニ博士らの観察によれば、彗星表面から500~600mほどの深さまで、「タマネギ状の構造」があるとのことです。この彗星にタマネギ状の縞模様があること自体、ロゼッタ探査の発見といえます。その成因は、未だ謎ですが、探査チームの科学者たちは、彗星ができたときに、同時にできたと考えています。

「アウトバースト」とは?

アウトバーストとは、彗星が突発的に明るくなることです。その原因の一つは、ジェットです。しかし、アウトバーストが発生する場所の多くが崖に近いことなどから、アウトバーストのほぼ半分は、崖崩れが原因、残りが、ジェットのような内部に由来する「爆発的」な現象だと考える研究者もいます。

NASAの探査機 オシリス・レックスとは?

2018年に目的地の小惑星ベンヌに到着する予定の探査機で、「はやぶさ2」と似た、サンプルリターンを行うミッションです。彗星と小惑星となので、厳密にいうとターゲットは違いますが、太陽系の小天体を探査するミッションという意味では、同じカテゴリーに入ります。