12月8日の放送
天文学史上最大のスキャンダル?
知の怪人・ケプラーの真実(再放送)

ヨハネス・ケプラーは、ケプラーの法則により、地動説の確立を助け、後の万有引力発見のきっかけにもなった偉大な天文学者のひとり。しかし彼にある疑惑が浮上した。当時、師でもあり、世界最高の観測データを持っていた天文学者ティコ・ブラーエを殺害し、データを盗み出したというのだ。その真実に迫る。さらにケプラーによる大発見「惑星の軌道は楕(だ)円である」。いかにして成し遂げられたか、真実の物語を解き明かす。

  • 放送日時
  • 12月8日(木)午後10時00分~
  • 12月15日(木)午前0時00分~(再)

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Q & A

ケプラーの法則とは?

第1法則(楕円軌道の法則)   惑星は、太陽をひとつの焦点とする楕円軌道上を動く。
第2法則(面積速度一定の法則) 惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である。
第3法則(調和の法則)     惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する。
地動説の確立を助け、ニュートンの万有引力発見のきっかけを作りました。

どうやって楕円軌道を発見した?

経緯は、ケプラーが1609年に発表した「新天文学」に記されています。ケプラーが注目していたのは、火星の惑星軌道です。ティコ・ブラーエの観測データより火星軌道の形を計算しようとしました。ケプラーも、最初は円軌道であると仮定し、一定の結論に達しましたが、ブラーエの他のデータで検証する過程で、わずかな誤差があることが判明しました。誤差を減らすように計算を繰り返すうちに、惑星の軌道が楕円であるという発見にいたりました。

ティコ・ブラーエとは?

16世紀後半に活躍した、デンマーク生まれの天文学者です。貴族として財力があったブラーエは、「星の城」と名付けた天文観測所を建設して毎夜観測を行いました。その精度は、望遠鏡の開発以前では最高のものであったといわれています。膨大な観測データを残したことが、ケプラーの大発見につながりました。

ブラーエ殺人疑惑の真相を調べる調査とは?

2010年に、オーフス大学のイエンス・ベレル教授が中心になって行いました。デンマーク・チェコ・スウェーデンなどの研究者が参加。チェコ政府の許可のもと、ティコ・ブラーエの墓を掘り返し、遺体に残存していたヒゲを採取して厳密に分析しました。その結果、水銀は検出されましたが、体に悪影響を及ぼすレベルではないことがわかり、「ケプラーによる毒殺」という疑惑は否定されました。

最古の本格的SF小説とは?

ケプラーが晩年に書き、死後の1634年に発刊された「夢」。月旅行について描いており、これが、「最古の本格的SF小説」とも言われています。日本でも「ケプラーの夢」というタイトルで訳されるなど、世界中で親しまれています。