バグダッドに住む11歳の少年、ムハンマドは車の修理工として働いている。父親は戦争で行方不明。母と祖母の生活をムハンマドが支えている。学校には行ってない。工場では厳しい親方が目を光らせている。今日も憂うつな一日が始まる…。
イラクで生きる普通の人々は、今どのような日々を過ごし、何を感じているのか。この番組は、一人の番組制作者が、2年間にわたってカメラを携え、見つめ続けてきたイラクの人々の現実である。ドキュメンタリーは3つの章から成る。

第一章　行方不明の父親（スンニ派）を待ちながらバクダッドで健気に働く少年。
第二章　アメリカ主導の統治に強く反対するシーア派組織、サドル派の青年たち。
第三章　北部クルド人居住区で民族の独立を待ち望む親子。

戦争は人々の心に何を残したのか。各派の市民たちが自らの口で語るイラクの現実。
（2006年サンダンス映画祭・監督賞受賞　2007年アカデミー賞ノミネート）

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