トピックス

2014年4月

2014年04月11日 (金)

冨田勲さん 「プレミアムシアター」の新テーマ曲を語る

この4月で82歳になる冨田勲さん
今なお第一線で活動を続けている


BSプレミアムで放送中の「プレミアムシアター」の番組テーマ曲が、この4月から新しい曲に生まれ変わります。作曲したのは、「きょうの料理」から大河ドラマまで、これまで数々のテーマ曲を手がけてきた冨田勲さんです。

冨田さんというと、シンセサイザー、最近では初音ミクとのコラボと、先進的な電子音楽を取り入れる作曲家、というイメージもあるかもしれませんが、今回使われる楽器はすべてアコースティック楽器です。曲の基調となっているのは東京フィルハーモニー交響楽団による弦楽合奏。そこにトランペットとハープシコードのソロが加わり、やはり冨田さんらしい特徴のある音の世界が作り上げられました。

録音は、3/31にNHK放送センターにて。そこで冨田さんに新テーマ曲についてお話をうかがいました。

―――今回の「プレミアムシアター」のテーマ曲は、どんなイメージで書かれたんですか?

放送があるのは、深夜24時過ぎからというミッドナイトですよね。しかも、バレエとかオペラとか世界のそうそうたる重厚な芸術が演じられる番組です。だからテーマ曲を作るといっても、どうしたらいいのかすごく悩みましたよ。変な特徴が出て、テーマ曲が浮いちゃう場合もありますからね。
最初はストリングス主体に考えました。でもやっぱりそこに何か目立った音が入らないといけない。それでトランペットを加えました。真夜中に、濃い霧の中からトランペットの音色が聞こえてきて、「さあ、これから始まりますよ」と告げるようなイメージです。そしてハープシコード。トランペットとハープシコードの組み合わせはあまり例がない、これだと思って。視聴者の息がふっと抜ける、だけどしっかりと特徴のある曲にしたつもりです。

新テーマ曲の特徴を形作った2つのソロ楽器
左=ハープシコード/中野振一郎さん 右=トランペット/本間千也さん


―――注目してほしい音はトランペットですか?

トランペット、ハープシコード、ストリングス、全部ですな。どれか一つということはないです。ストリングスも結構いいんですよ。特にベース演奏者は本当に頑張ってくれました。クラシックの人がピチカートで早いペースで弾くことはあまりないから、心配していたんです。(指揮の)大友さんも、あんな譜面はクラシックではちょっとないですよと。でも素晴らしい効果がでました。ベースのピチカートも、テーマ曲の一つの特徴になったと思います。

指揮を務めたのは大友直人さん


―――テレビ番組のテーマ曲を作るときに難しいことは?

今回もベースを使っていますが、そういう超低音の音なんかが、放送で結構変わっちゃうことですね。家に帰って、テレビで聴くと「なんか録音のときと違うな」ということが結構ある。だからミキサーさんと話をして、今日ここで聴いたような音がOnAirでも聴こえるようにしていかないといけない。やっぱり、最終的にテレビで見る人にきちんと聴こえないと意味ないですからね。
それから今日のような新しい曲は、過去の演奏に比較がないから、出てきた音で勝負するしかない。ベートーベンやモーツァルトなら、僕らもいろいろ聴いて比較できますけど。だから新しい曲をやるのは、指揮者にとってかなりの冒険になると思うんです。
そういう冒険にあえてチャレンジしてくれるのが大友さんです。あの人の、作曲者も演奏者もみんなで一緒になって音楽を作っていこうという姿勢は素晴らしいです。おかげで出てきた音は素晴らしいものになりました。作曲者だけでなく、視聴者の皆さんもきっと満足してくれる音を作ってくれました。


―――20代から第一線で活躍してきた冨田さんから、今の若い人に言っておきたいことは?

そんな上から目線で「君たち こういうやり方をしなさい」というようなものは一切ありません。むしろ皆さんが私の曲を聴いてどうお感じになるか、お聞きしたいと思っています。

録音終了後 左=大友直人さん 右=冨田勲さん



プレミアムシアターの新テーマ曲が登場するのは、4月14日(13日深夜)の放送からです。番組冒頭、2つ目の公演開始前のインターミッション、エンディングに流れます。ぜひ新しいテーマ曲にも注目してください。

***************************************
プレミアムシアター 新テーマ曲
作曲:冨田勲
トランペット:本間千也
ハープシコード:中野振一郎
弦楽合奏:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:大友直人
***************************************

投稿者:ハットリ | 投稿時間:20:47 | カテゴリ:お知らせ | 固定リンク

2014年04月04日 (金)

プレミアムシアター 4月はドミンゴ登場!

☆4月14日(月)【13日(日)深夜】午前0時30分〜4時5分
◇ ドミンゴ・ローレライ・コンサート
◇ パリ・エッフェル塔コンサート

4月最初の放送は、2つの野外コンサートをご紹介します。
1つ目は、ドイツのローレライ野外劇場で行われた、プラシド・ドミンゴ出演のコンサートです。ローレライといえば世界遺産で有名な岩があるところ。野外劇場は、この岩のすぐそば、ライン川沿いの絶好の位置にあります。古くからオペラの題材にもなってきたローレライですが、今回のコンサートでもブルッフの歌劇「ローレライ」序曲が演奏されます。今年73歳になったドミンゴが、変わらず艶やかなテノールを聴かせてくれます。ライン川に朗々と響き渡る歌声に注目です。
2つ目は、パリ・エッフェル塔の前で行われたコンサートです。演目はまさにパリならでは。歌劇「ボエーム」「椿姫」、シャンソンで有名な「枯葉」と、パリを舞台にした楽曲が演奏されます。締めくくりは「ラ・マルセイエーズ」。出演者全員が歌うフランス国歌で盛大なエンディングを迎えます。


☆4月21日(月)【20日(日)深夜】午前0時30分〜4時35分
◇ マリインスキー劇場公演 バレエ『シンデレラ』
◇ 英国ロイヤル・バレエ公演『不思議の国のアリス』

4月2回目の放送は、バレエです。演目は、どなたでも筋をご存知の『シンデレラ』と『不思議の国のアリス』。「バレエを見たことがない、分からない」という方は、このどちらかからご覧になると良いと思いますよ。バレエというと、『白鳥の湖』のような、フリフリの付いたいかにもバレエらしい衣装を思い浮かべる方が多いと思いますが、今回のシンデレラが身につける衣装は、とてもカジュアルでさっぱりとしたもの。そんなシンデレラが舞踏会ではどんな装いになるのか? 衣装にも注目してみてください。


☆4月28日(月)【27日(日)深夜】午前0時30分〜4時40分
◇ ザルツブルク音楽祭2013 モーツァルトの歌劇『後宮からの誘拐』
◇ ベジャール・バレエ団公演『80分間世界一周』

4月3回目の放送の見所は、何と言ってもザルツブルク空港で行われたオペラの公演です。劇場外でのオペラ公演の例はあっても、空港でオペラというのはなかなかないのでは。空港内を、物語の進行に合わせて舞台が移動していき、それに合せて観客もワイングラス片手に移動していきます。シャレた演出ですよね。飛行機の格納庫でタラップを上りながらオペラを歌い上げる、そんな飛行機ファン垂涎のシーンもあります。


premiumtheater290.jpg4月のプレミアムシアターの詳しい演目・出演者は番組ホームページをご覧ください。

実はこの4月から、プレミアムシアターの番組テーマ曲が新しくなります。新しいテーマ曲を作曲したのは、あの冨田勲さん! 次回のトピックスでは、新しいテーマ曲についての冨田勲さんからのメッセージをお届けします。

投稿者:ハットリ | 投稿時間:21:08 | カテゴリ:お知らせ | 固定リンク