スタッフが見た「チョイ住み」 in マレーシア

ヒジャビスタ
  • 国民のおよそ半分がイスラム教徒のマレーシア。街の中ではどこへ行ってもヒジャブを被った女性たちに出会います。よく見ると、どのヒジャブも、それぞれ好みの柄や色、素材などにこだわっていて、とてもおしゃれなんです。
    ムスリマ(イスラム教徒の女性)は毎日身につけるものですから、全国で考えればその数は相当なもの。今やヒジャブはかなり大きなビジネスになっていて、テレビや映画で人気のタレントや女優が身につけたものは飛ぶように売れるそうです。中には自分のブランドを立ち上げて、大ヒットさせている女優さんもいるのだとか。
    巻き方にも流行があり、ヒジャブ専門店のサイトでは最新の巻き方を解説した動画を見ることができますし、専門の雑誌まで出版されています。デートなど特別な日に被るため、人気のヒジャブを手に入れようと2時間並んだ、なんて話もあるくらい、ムスリマにとってはファッションの一部になっているんですね。
    特に「ヒジャビスタ(ヒジャブ女子)」と呼ばれる若い女性たちは、SNSでヒジャブの新しい巻き方などを発信して次々にトレンドを生み出し、制約の中で精一杯のおしゃれを楽しんでいるそうです。
    とはいえ、80年代ごろまではヒジャブは義務ではなく、被るのも被らないのも個人の自由だったんですよと聞かされると、少し複雑な心境になります。

スチームボードワゴン
  •  クアラルンプールの街角では様々な屋台を見かけますが、特におもしろいのがスチームボートワゴン。スチームボートというのは、マレーシア風鍋料理のこと。肉、野菜、すり身、魚介など、いろいろな材料を自分で好きなように煮る寄せ鍋です。スープは薄味で、チリソースをかけて食べるのですが、これがとにかく辛いんです。熱さと辛さで汗が止まらなくなる、常夏の国ならではの寄せ鍋です。
     この鍋を街角で食べられるようにしたのがスチームボートワゴン。レストランでいただくときには、日本の鍋料理と同じように大鍋で具材を煮ますが、ワゴンの場合は備え付けの鍋で沸騰させたお湯に、串刺しにした具材を差し入れて、茹で上がったものにかぶりつきます。調味料はやっぱりチリソース。一杯やったあとの「締め」に、ワゴンへやってくる人も多いのだとか。
     串には具材の値段ごとに色がつけられていて、何色の串を何本食べたのかで、支払う料金がわかるようになっています。日本の回転寿司と同じような仕組みですね。

クアラルンプールの動画スペシャル

需要と供給
  •  急成長を続けているクアラルンプールには、昔ながらの商店街や露店市場だけでなく、日用品や生活雑貨を売る安売りスーパーもたくさんあります。
    そんなスーパーの一つに入ろうとしたところ、入り口で警備員に呼び止められました。背負っているバッグを見せろというのです。事情がわからないままバッグを見せると、よく電源コードを束ねるのに使う結束バンドで、バッグのファスナーが縛られました。どうやら万引きを防止する施策のようです。買い物をして商品を入れてもらったポリ袋もレジで口が縛られて、何も入れることができなくなります。徹底しているのです。
    「昔はバッグを預かっていたけど、このほうが簡単だろ」警備員はそう自慢したのですが、このバンド、切る以外に外す方法がなく、買ったものをバッグに入れようと思っても入れられません。
    店を出たところで、どうしたものかと困って立っていると、ハサミを持ったおばあさんがすっと近づいて来ました。
    「1リンギット」
    おばあさんはそう言って指を一本立てました。