熊本地震で家屋の8割が全半壊した、熊本県益城町東無田集落。仮設住宅で暮らす住民の多くはお年寄りで、自宅を自力再建するのは難しく、災害公営住宅に入居する見込みです。住民たちは、見守りがしやすいよう、集落内の空き地に災害公営住宅を建ててほしいと町に要望。粘り強く交渉を重ねてきました。

さらに住民たちは、自ら集落の復興プランを立案しました。集落内に公園や集会所の建設を計画し、農家レストランなども構想。地震のスタディツアーや都市住民との交流イベントなども開催しました。ゆくゆくは都市部から若い世代を呼び込みたいと考えています。

住民たちにアドバイスを送ってきた中央大学の石川幹子教授は、「集落内に災害公営住宅が作られれば首都直下型地震などの際のモデルにもなる」と指摘しています。自分たちの力で理想のまちづくりをめざそうとする、住民たちの2年間を見つめます。