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子どもたちが中心になる地域づくり

子どもたちが中心になる地域づくり

2019年10月10日更新

子どもは、未来の主役です。子どもたちの意見を真剣に受け止め、地域づくりに生かしていくことは、持続可能な社会を作っていく上で、とても大切なことです。しかしこれまで、子どもたちが地域の中で声をあげる機会は、地域の中であまり多くありませんでした。
ただ「地域の支え手に」と期待をかけるだけでは重荷になりかねません。子ども・若者たちの気持ちが尊重され、力が発揮できるようになるには、何が必要なのでしょうか?

未来をみつめる子どもたち

津波に襲われた女川町の中学生たち。「地域のために何をしたい?」という問いかけに、子どもたちが出した答えは、「1000年後の命を守るために活動したい」でした。過去から学び未来をみつめる子どもたちの気持ちが、遺跡?遺構の保存につながりました。

「1000年後の命を守る」中学生たちの活動

津波で8割の家屋が流された宮城県女川町では、中学生たちが「1000年後の命を守る」を合言葉に、震災遺構を保存し、未来世代に教訓を伝える活動に取り組んでいます。津波の歴史を調べなおし、1000年後に再び震災が町を襲った時に、二度と同じ経験を繰り返してほしくないと思うようになった子どもたち。ヒントとなったのは、昭和30年代に、原爆ドームの保存運動に立ち上がった同世代の子どもたちの活動でした。

クローズアップ現代
1000年後の命を守るために~どう伝える 震災の教訓~
(2013年5月15日放送)

「何かがしたい」気持ちを後押し

「地域のために何かがしたい」という気持ちを持っている子どもたちは、実は少なくありません。でも「恥ずかしい」「バカにされるんじゃないか」という恐れから、前に進めないことも多いのです。
被災地で若者たちの活動を応援する今村久美さんが大事にしているのは、ミーティングのルール。前向きに応援してくれる仲間たちがいれば、気持ちを形にしていきやすくなります。

高校生の思いを具体的な形に

被災地で子どもたちの学習支援を行っている今村久美さんが、岩手県大槌町で行っている「マイプロジェクト」。「地域のために何かしたい」と考える高校生たちが、自分のアイデアを持ち寄ります。ひとりひとりの夢を形にするための話し合いのルールは、他人の意見をバカにしないこと、そして、誰も傍観者にならないこと。漠然としたアイデアも、疑問や意見をぶつけあうことで具体的に。これまでに13のアイデアが形になりました。

東北発☆未来塾 久美さんの“やる気UP”塾
社会とつながるには “マイプロ”を!
(2016年2月15日放送)

地域の力になる高校

子どもたちが集まる学校は、地域人たちの元気の源。なくなってしまえば地域も力を失います。いったんは廃校になり、「食」を中心に再出発した高校。その存在を大切に思って応援してくれる地域の人たちの気持ちに応えようと、高校生たちがキッチンで腕をふるいます。

「食」で地域を元気づける高校生

炭鉱が閉山し、人口急減と高齢化に直面している北海道三笠市。唯一の高校も一度は閉校となってしまいましたが、文化の発祥点でもある高校を残したいと、全国でも珍しい「食」に特化した高校として再生しました。校内の三重県相可高校の高校生レストラン「まごの店」をモデルに、月2回、高校生レストランを開設。地元の食材を使うだけでなく、校内の菜園でとれた野菜も使っています。高校生たちの活動は、地域の人たちを励ます力になっています。

サキどり↑
高校生がレストラン!?学校がつくる地域のミライ
(2016年11月27日放送)

地域のつくり手を育てる教育

この高校も、一時は生徒数が激減。「地域の作り手を育てる」教育を目標に掲げて再生に取り組んできました。生徒たちは、地域の人たちと関わり、地域の課題に向き合うなど地域全体を学びの場にしながら、ひとりひとりの夢の実現に向かって進むようになります。

地域の担い手を育てる教育

日本海の沖合に浮かぶ離島の町、島根県海士町の島根県立隠岐島前高校は、生徒数の減少で、一時は統廃合の危機に瀕していました。しかし6年前、高校と地域が一緒になって「地域の担い手を作る」教育に転換。地域課題を調べ解決策を考える「地域学」という授業などを生み出しました。町が作った塾では、自分の将来の夢、その実現を考える「夢ゼミ」という講座もあります。高校は、県外からも入学希望者が殺到する人気ぶりです。

ふるさとの希望を旅する
地域再生のヒントを求めて
(2015年10月12日放送)

信じてまかせる

ある市役所の会議室では、何と女子高生たちが集まってお菓子を食べながらおしゃべり中!しかしここから、まちを元気にするアイデアがたくさん生まれています。大人たちがあらかじめ設定したゴールに若者たちを導くのではなく、若者たちのもつ力を信じてまかせてみることで、市役所にも市民の中にも、自由な発想とやる気が広がってきました。

女子高生の発想で町に刺激を町

「ゆるい」をキーワードに実験的なプロジェクトを手がけている若新雄純さんの提案で、福井県の鯖江市役所に作られたJK課。市役所から最も遠い女子高生が関わることで、まちづくりに新しい発想を取り入れようというのです。若者たちの力を生かすため、若新さんが市役所の職員に徹底したのは、「教えない、ゴールや計画を作らない、本人たちの力を信じる」の3つ。JK課の活動に触発されて、市役所や町の人たちの意識も変化しています。

東北発☆未来塾
若新雄純のゆるい教室(1)「市役所×???=新しい街の形」
(2017年1月16日放送)

おわりに

子どもたちは地域の未来。そして地域の宝。少子化が進む中で、一人ひとりの可能性が最大限に引き出されていくことが期待されています。それぞれのあり方が尊重され、信頼してもらえる環境でこそ、子どもも大人も、力を発揮できるのではないでしょうか。