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地域づくりナビ

介護施設を地域づくりの拠点に

介護施設を地域づくりの拠点に

2016年11月28日更新

介護施設はお年寄りだけの場所?
地域を元気にしている施設がこんなにあるんです。

高齢者の生活を支えるプロたちがいる介護施設は、お年寄りだけでなく、みんなが暮らしやすい地域をつくるうえで、大きな役割を果たすことができます。介護施設を拠点に、地域そのものを変えている人たちのユニークな活動を、動画から見てみましょう。

地域に飛び出すボランティア

たとえば尼崎市の坂本敬子さん。近所の特別養護老人ホームでボランティアとして活動するうちに、「地域が住みよくなれば自分の生活も豊かになる」と気がつき、施設の外にも活動の幅を広げてきました。自分自身も楽しみながら、みんなが安心して暮らせる地域を作る坂本さんたちボランティアの精神は、若い世代にも引き継がれているようです。

ボランティアを楽しんで  高齢者が安心できる地域づくり

兵庫県尼崎市にある特別養護老人ホームでは、多くのボランティアが運営に参加しています。そのひとり、坂本敬子さんは、入居者だけでなく職員にも頼りにされる大ベテラン。「ボランティアで地域を住みよくすれば自分のためになる」と気がついた坂本さんは、施設の外でも、一人暮らしの高齢者の見守りや交流サロンなど、地域活動を始めました。安心して暮らせる地域を自分たちの手でつくる楽しさは、下の世代にも引き継がれています。

明日へ 支えあおう 復興サポート
“楽しい介護”で豊かな地域をつくろう ~宮城・気仙沼市Part2~
(2015年10月18日放送)

地域の人たちと支えあって、介護+α

親が介護を必要とするようになったとき、どうするか。多くの人がぶつかり悩む問題です。小林通子さんは、同じ悩みをもつ地域の人たちと支えあっていこうと、介護事業所を立ち上げました。小林さんの事業所ではもうひとつ、高齢化と地域に関わるユニークな活動にも取り組んでいます。

介護と農業、2つの地域課題を住民同士で解決する社会起業

小林通子さんは、自分と夫の親のダブル介護に直面したことをきっかけに、故郷の埼玉県秩父郡に戻って、介護ヘルパーの事業所を立ち上げました。同じように高齢者を抱える地域の人たちと支えあって介護をしていこうと、有限会社を設立したのです。さらに、高齢化のため放置された農地を借りて野菜づくりも始めました。介護と農業という2つの地域課題を、住民同士がささえあって解決していくための事業を行おうとしています。

福祉ネットワーク
シリーズ社会起業家の挑戦(2)介護で地域がよみがえる
(2007年4月10日放送)

地域に貢献する介護施設

介護施設の中に閉じこもるのではなく、地域の中で多様な人たちとつながりながら生活することは、認知症の人々にとって特に大切です。病気になってもふつうの生活をできるだけあきらめなくてすむように、介護施設と地域の連携を進めている加賀市。ここではなんと、介護施設が「マニフェスト」を作るのだそうです。

地域に貢献する介護施設

加賀市は、認知症のお年寄りが地域とつながりを保って暮らし続けられるよう、地域と介護施設との連携を進めています。街の中心部に小規模養護老人ホームをつくるため、市は用地探しに協力する一方、地域への貢献をもりこんだマニフェストを作成して住民に説明するよう、事業者に求めました。介護施設が学校帰りの子どもたちを預かるなど、積極的に地域と関わることで、住民たちも施設を知り、安心して受け入れています。

福祉ネットワーク
「シリーズ 認知症の介護施設は今」(2)
(2008年7月15日放送)

町全体を福祉施設に

一方、長岡市にあるこちらの福祉法人では、自宅で1人暮らしのお年寄りにも、配食サービスやヘルパー訪問など、24時間対応で施設内と同じレベルのサービスを提供しています。住み慣れた自宅や地域の中で暮らし続けていけるよう、町を丸ごと福祉施設にしてしまおう、という試みです。

在宅のお年寄りにも施設なみのサービスを

介護保険で受けられるサービスには、在宅と施設で大きな差があります。新潟県長岡市の社会福祉法人は、地域全体を施設の延長ととらえ、在宅のお年寄りにも、ひとりひとりの習慣や好みを把握して、施設なみのサービスを提供しています。サービス拠点のサポートセンターは、中学校の校区に1つ程度設置。住民に土地を提供してもらい、建設コストを抑えています。センターは住民にも開放し、介護だけでなく生活の拠点となっています。

福祉ネットワーク
シリーズ 地域からの提言「検証・介護保険改正~新潟県長岡市~」
(2011年2月16日放送)

多様な人々がありのままで支えあう地域

世代を超えた、優れた地域ぐるみのケアのあり方を、独自に実現しているのが富山県です。サービスを提供する側の都合で、高齢者、障害者、子どもを縦割りにしない、誰でも池入れてもらえる共生型のデイ・ケア施設が県内各地に作られています。ここではケアをする側、される側もはっきりとは分かれておらず、それぞれが個性を持ち寄って、支え合って生活しています。それは本来、多様な人々がありのままを認めあい、助け合って暮らしていた、かつての地域のあり方を回復することにつながっているのかもしれません。

親子じゃないけど、家族です 富山型デイサービス

富山県富山市にあるデイケアハウス「にぎやか」は、赤ちゃんから高齢者まで、障害のあるなしに関係なく、誰もが利用できる施設です。こうした施設は、最初に富山県でつくられたことから「富山型デイサービス」と呼ばれています。認知症のお年寄りを障害のある男性が手助けするなど、支え、支えられ、その人らしい、ありのままを受け入れる場には、たくさんの利用者が集まり、誰もが安心して暮らせる地域を共に育んでいます。

TVシンポジウム
いま“地域づくり”を語り合う
(2016年6月25日放送)

年をとっても住み慣れた地域の中で暮らし続けていけるような支援を整える「地域包括ケア」において、高齢者介護施設は中心的な役割を担うとされています。施設のあり方が、高齢者、障害者、こどもといった縦割りを超え、さらに、お年寄りや介護に携わる人たちが地域の中に出ていき、地域の人々との交流を深め、地域のさまざまな人々が介護施設に出入りすることで、お年寄りだけでなくみんなが暮らしやすい町づくりにつながっていくのではないでしょうか。

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