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「ひとりきりじゃない」が地域を元気にする

「ひとりきりじゃない」が地域を元気にする

2016年11月21日更新

多様な人を抱えてこその地域。
まずはつながることから地域の新たな一歩が生まれるはず。

ひきこもり、孤独死、ごみ屋敷……。
地域のつながりが薄れる中、そうした縁も絶って埋もれて行く人々と地域はどう向き合っていけばいいのでしょうか?「NHK地域づくりアーカイブス」で紹介しているユニークな事例には、きっと解決のヒントが埋もれているはずです。いくつかの例から明るい地域の未来像を探ってみましょう。

本当に困っている人を支えるのは誰?

大阪のベッドタウン・豊中市。ここで声なきSOSをキャッチし、解決するのがコミュニティソーシャルワーカー・勝部麗子さんです。
アーカイブスでは「プロフェッショナル 仕事の流儀」が捉えた勝部さんの活動の一端を見ることができます。彼女が足しげく通うのはごみ屋敷と化したアパートの一室。勝部さんはどのようにして住人と接触し地域との接点を作っていくのでしょうか?

地域の絆で“無縁”を包むコミュニティソーシャルワーカー

孤独死、ごみ屋敷、ひきこもり…地域の声なきSOSを住民の協力を得てキャッチし、解決を図るコミュニティソーシャルワーカー。その第一人者である大阪府豊中市社会福祉協議会の勝部麗子さんは、つねに相手を尊重し、信じ、寄り添いながら、その周囲にいる住民や行政、専門職などをつないで解決方法を探ります。地域に支えあいのしくみをつくり、誰もが生き生きと暮らせる社会をめざす地域福祉の先駆的取り組みを取材しました。

プロフェッショナル 仕事の流儀
地域の絆で、“無縁”を包む  コミュニティソーシャルワーカー・勝部麗子
(2014年7月7日放送)

“富山型”共生モデルをご存知ですか?

国から初めて助成を受け全国に広まった“富山型”共生デイサービス事業。
特徴はそれまで別々の施設で過ごしてきた高齢者・障害者・幼児を同じ施設で受け入れること。
それぞれに担当する行政部課が異なり、助成を受けることができなかったのですが、富山市の民間デイサービス施設「このゆびとーまれ」の取り組みが認められ、共生ケアの可能性が広がりました。
「NHK地域づくりアーカイブス」では当時の施設の奮闘ぶりを見ることができます。
高齢者と幼児のにこやかな触れ合い、勤務する障害者の生き生きとした姿など、あるべき共生社会のヒントが満載です。

共生ケアは地域を変える 富山型デイサービス

富山県富山市にある、子どもや障害児、高齢者が利用できる民間デイサービス施設「このゆびとーまれ」。託児所の機能も兼ね備え、介護士、保育士、介護福祉士、元擁護学校教員などの専門家スタッフが常駐。障害者も勤務しています。こうした「共生ケア」は前例がありませんでしたが、実績と利用者家族の要望も受け、モデル事業として公的助成を受けられるように。デイサービスの推進特区として国から認定され、全国に広がりました。

福祉ネットワーク
シリーズ 我がまちの福祉自慢(4)共生ケアは地域を変える~富山県富山市
(2006年4月13日放送)

都市部に住み続けたいけど老後の不安がいっぱい

都市部でやっと手にしたマイホーム。人間関係もでき、買い物など慣れた環境で老後を過ごしたい。
その一方で核家族化して身寄りは少なく、大介護時代を安心して過ごせるかは不安です。
東京都日野市では築50年の団地を高齢者向けにリフォームし、介護事業所も併設させてニーズにこたえる取り組みが始まっています。

団地をリフォームして高齢者が安心して暮らせる住宅に

大都市で介護施設不足が深刻化するなか、住み慣れた地域で最期を迎えるための模索が始まっています。東京都日野市では、築50年の団地の空き部屋を高齢者向けにリフォーム。介護事業所も併設されているため、地域で作り上げてきた人間関係を維持しつつ、安心して老後の生活を送ることができます。さらに、住民同士で買い物代行など暮らしを支え合う活動も始まりました。

クローズアップ現代
安心できますか?大都市での老後~在宅ケアの新たな取り組み
(2015年10月14日放送)

空きスペースでつながり作り

団地ではほかにもユニークな活動が…。
埼玉県北本市の団地では空き店舗スペースを利用して、住民が家具や古着・雑貨を持ち込み物々交換することで人々のつながりつくりに取り組んでいます。
スペースでは様々なイベントが開かれ、認知症でひきこもりがちなお年寄りにもきちんと活躍の場が用意されています。

モノと人々が集まる物々交換所

埼玉県北本市の団地内、商店街の空き店舗にある不思議な空間「リビングルーム」。家々から集まってきた家具や雑貨の物々交換を通して、人々のつながりを生み出します。時には集まってきたモノたちを使ってイベントを開いたり、時には居酒屋が出現したり。緩やかで暖かい時間が流れるこの場所には、お年寄りや子ども、孤独や生きづらさを抱えた人、認知症の女性など、さまざまな人たちが今日も立ち寄ります。

ハートネットTV
リビングルームで会いましょう~団地の物々交換所に集う人々
(2014年6月17日放送)