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持続可能な地域づくりへ!LOHAS & Sustainable style

日本にLOHAS(ロハス)を紹介した先駆者・大和田順子さん。人・地域社会・地球が健康になれる取り組みの最前線リポート。

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2016年06月20日 (月)

両合棚田再生プロジェクト報告(第3回)-みんなでお田植え-

芒種の一粒万倍日に田植え


6月5日(日)は大分県宇佐市院内(いんない)の両合(りょうあい)棚田の田植えでした。
この日は「芒種」(ぼうしゅ)、「一粒万倍日」(いちりゅうまんばいび)そして、「新月」の日でした。

芒種とは、二十四節気(季節折々の自然・気候の特徴を表す暦)の一つで、芒(のぎ:穂先のトゲ状の部分)のある穀物、稲や麦など穂の出る穀物の種をまく季節で、夏至の前の2週間のことです。梅雨入りがこの頃です。最近はゴールデンウイーク中に田植えを済ませる兼業農家さんも多いようですが、元々は芒種の頃が田植え時期でした。

一粒万倍日とは、一粒の籾(もみ)が万倍にも実る稲穂になるという意味で、何事を始めるにも良い日とされています。
実際にお米は一粒で何粒位になるのでしょうか? ネットで調べてみると、農水省のホームページでは「平均6本の茎に分かれそこから出てくるひとつの穂に約70~100粒のモミがみのるんだ。と言うことはお米一粒で、500粒くらいのおくらいのお米をみのらせることができるんだね。」とありました。品種によっては1000粒くらいになるものもあるようです。いずれにしても一粒が500倍、1000倍になるのですからスゴイですね。

そして新月も新しいことを始めるのに最適とされています。
なんだか6月5日の田植えは吉日な感じです。


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田植えを待つ棚田(撮影:中野伸哉氏)

大分大学と地域の連携は17年前から


世界農業遺産のシンボル拠点を作ろう!と、地元集落や地域の活動団体である「余谷(あまりだに)21世紀委員会」、県、市で「両合棚田再生協議会」を発足し、両合棚田を再生する取組みが始まったわけですが。
余谷21世紀委員会のホームページによれば、「余谷地区は、岡・大坪・下余・上納持・平原・上余・栗山・小平・滝貞の9集落で構成されています。 平坦地に比べ狭小な棚田が多い余谷は、農業生産力が低く、また、高齢化に伴い農地の荒廃が広がっています。このような状況の中で「生産のみから脱却し、地域資源を生かして消費者との交流を中心に余谷をアピールし、交流人口を増加させることで地域の活力を高める」をモットーに、地区全体の活性化を図る目的に集落全戸参加のもと、2000年5月に「余谷21世紀委員会」は発足しました。」両合棚田は小平(こびら)、滝貞という集落になります。

6月5日は、協議会の構成団体である余谷21世紀委員会が、大分大学と毎年行っている田植え体験活動(大分大学とのフレンドシップ事業)に、地元住民や小学生も加わって総勢40名で田植えをしました。
大分大学では2000年から実に17年にわたり、両合棚田で田植え、稲刈り、草刈りなど年6回の体験活動を「フレンドシップ事業」として続けてこられたそうです。総合的学習を担当できる教員を養成しようと継続されてきたもの。継続は力なり、ですね。

今年からはカリキュラムが変わったそうですが2年生以上の11人が参加。4年生の山根紫野(しの)さんは、出雲出身ですが、「ここに来ると安心するんです。実家が農家だからかもしれませんが。実家は平野で機械を使う農業ですが、ここは左右が山に囲まれた棚田なので難しいです」と。 

今回の田植えには地元の南院内小学校4~6年生7人も参加してくれました。地元農家の指導のもと、最初の頃はぎこちない子供もいましたが、だんだん上手にそして、どんどん大学生と仲良くなっていきました。

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一列に並んで(撮影:中野伸哉氏)

お昼は地元のお母さんたちのお料理で


お昼ご飯は21世紀委員会の農産加工部会、地元のお母さんたちの心のこもったお料理です。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんと一緒に食べたい!一緒に食べようよ」と、小学生は大学生になついて、ワイワイ言いながら楽しそうにテーブルを囲みました。鶏飯のおにぎりを3個も4個も食べる子も。地元に大学生がいないせいか、お兄ちゃん、お姉ちゃんは大の人気者です。子供たちの賑やかは声はみんなの気持ちを温かくしてくれます。


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ちなみに、私はやっぱりふきの煮物や白いご飯のおにぎりが特に美味しかったです。

午後は、すっかり仲良くなった小学生と大学生は手をつないで畔を歩いて田んぼに行きました。雨も上がり、稲を植える手つきも上々。予定より早く8枚の棚田の田植えが終了しました。10年ぶりに開墾した棚田にはいもち病に強い「つや姫」を。その他は「ひのひかり」を植えました。午前2時間、午後2時間、計4時間、みんながんばりました。

後は鹿に苗が食べられてしまわないよう、対策をよろしくお願いいたします!

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小学生もはだしで4時間がんばりました!

 

アドバイザーでクリエイターの中野伸哉さんからの感想は、
「漢字の田は口が四つですが、棚田は当然、四角ではなく一枚ずつ形や大きさに違いがあり、 それぞれに個性を持っていることを知って感動しました」と。さすがクリエイターさんは見方が違いますね!棚田には一つ一つ名前も付いているそうで、個性があるんです。

田植えの閉会式では余谷21世紀委員会、会長の御堂了園(みどう・りょうえん)さん(68歳)から
「9月24日の稲刈りまで地元の人が世話をしてお米になります。今日の田植えをきっかけに棚田に10年前の姿を取り戻したいですね。また稲刈りで会いましょう」


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田植え後写真


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8枚の田んぼで田植え完了。10年ぶりに復田した棚田も


今日もオオサンショウウオ


010_P1019563.JPG帰りに近くの道の駅「いんない石橋ステーション」に立ち寄って、例のオオサンショウウオ・コンニャクをお土産に買ったのですが、中野さんのご子息で陶芸家のマーク周作さんの手によるオオサンショウウオの陶製の小物を見つけました。実はこの道の駅には本物のオオサンショウウオが飼育されていて、実物にもお目にかかることができたのですが・・・ それはどうぞ現地に足を運んでご覧になってみてくださいね。

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大和田順子さん(サステナブルコミュニティー研究家)

百貨店、環境コンサルティング会社等で約20年のソーシャルマーケティング実務を経て、2006年に一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス設立。年間150日を各地の農山村で地域の人々と過ごす。企業と地域をつなぎ課題解決を目指すCSVプロジェクトをコーディネート。有機農業・生物多様性を核としたコミュニティデザインで地域創生に取組む。農林水産省世界農業遺産専門家会議委員、総務省地域資源・事業化支援アドバイザーなどを務める。

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