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2018年04月06日 (金)

島らっきょうで朝倉の農業復興と賑わいを(福岡県朝倉市)

shima-rakkyou.jpg「長生きせなごとなったね」

これは福岡県の筑後地区の方言で「長生きしなくてはいけなくなったね」という意味です。

2017年7月5日、気象観測史上最大級の集中豪雨が福岡県朝倉市一帯を襲いました。私の叔母の家は80センチ以上も水が流れ込み、家財道具の廃棄と土砂出しに明け暮れました。家屋に流入した土砂出しは終わりの見えない作業で、炎天下の中、体力の奪われる辛い作業です。その土砂出しの休憩中に叔母が「復興する前にどうせ死ぬけん、骨折らんでいい」(復興する前に死ぬから、きつい作業はしなくていい)と私に言ったのです。それは私を気遣っての言葉でした。

それでも私は日中は土砂出しを行い、夜は被災地が今後どのような道を歩むのか、インターネットで調べるようになりました。分かったことが2つあります。一つは農業の復興には長い時間を要するということ。そしてもう一つは、自ら命を絶つ人が出てくるということ。叔母の人生の最後が絶望と諦めなんて辛すぎると思いました。

そう思った私は何とか短期間で農業の復興をできないかと考えました。そして大分県臼杵市で試験栽培を始めて4年目になる島らっきょうの栽培を思い出しました。臼杵市には地域おこし協力隊として活動しており、価格競争に巻き込まれない野菜として島らっきょうを栽培していました。環境に強く短期間で生育できます。これなら可能性があると考えました。

8月1日に三十粒を植え、9月9日から九州各地から参加されたボランティアの方々と植えることになりました。その波は大きくなり年末までに述べ1500名のボランティが参加し、3000坪の農地に3万粒の島らっきょうを植えることになったのです。自然の脅威には何度も泣かされましたが、それでも種を苗に変えたり、植え付けを工夫したり、水はけ対策をしながら春の収穫祭を待つまでになりました。

そして生育状況を見るために島らっきょうを掘り上げ、叔母に見せたときの言葉です。

これからは島らっきょうを食べていただくボランティアが始まります。食べていただくことで農家さんに現金収入が入り生活の安定化を図ります。また、売り上げの一部を復興支援に回すことで朝倉の復興を進めるのです。小さな農作業が生まれることで近辺の高齢者の雇用にも繋がります。10年後、叔母は90歳ですが、今と変わらず元気に農作業をして欲しいと思っています。

【投稿者:石橋浩二】

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