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2016年04月01日 (金)

【おすすめ動画】新しい漁業のカタチ

過疎・高齢化、疲弊する商店街、子どもの貧困、増える空き家…。地域が抱えるさまざまな課題解決をサポートする「NHK地域づくりアーカイブス」。
今回は、一次産業の衰退、特に漁業に注目して、3つの動画を紹介します。

四方が海に面した日本列島は、魚介類の資源が豊富です。特に、北西太平洋海域にあたる三陸沖と常磐沖は、世界三大漁場の一つとされています。ところが、そうした資源を持っていながら、地域では「漁業の担い手不足」や「魚食離れ」が課題となっています。
地域の漁業に活力を生むには、若い担い手の確保が必要です。ところが、全国の漁業の現場では、漁師の高齢化や担い手不足、乱獲による漁獲量の落ち込みが深刻となっています。
そこで、若者の活躍が、さらに若者のIターン促進や漁業の担い手の獲得につながっている山口県萩市大島の取り組みを次の動画で紹介します。


■「ネットで少量多品種の魚を直送」
萩市大島では、60人の漁師と20隻の船で構成する「萩大島船団丸」が、飛び込み営業とインターネット販売によって全国の飲食店などに魚を直送しています。萩大島船団丸の代表は、29歳の坪内知佳さん。独自の販売ルートを開拓して島の漁業を再生しました。
獲れる魚種の95%にあたるアジやサバは、市場を通して出荷。全国の飲食店などに直送しているのは、網に入る5%の少量多品種の「混獲魚」です。魚の単価は2倍近くになり売り上げも伸びています。こうした取り組みが知られ、「萩大島船団丸に入りたい」という若者が全国から集まっています。


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※画像をクリックすると、動画のページに遷移します。

「山口県の萩は、主幹産業が漁業。漁業の衰退は、この町の衰退を意味する」と坪内さん。漁業の再生が、地域の再生につながっています。


次の動画は、ハタハタ漁で知られる秋田県にかほ市の金浦(このうら)漁港。ここに、「人を思いやる気持ちがあれば港が活気づく」と話す漁師がいます。この言葉の意味を紹介します。

■「ハタハタの共同操業で再生した漁村」
金浦漁港では1990年代半ば、資源保護のためにハタハタの漁獲量を制限したことで漁師間の競争が激化。収入の格差が広がり、競争に敗れた高齢の漁師は厳しい生活に陥っていました。そこで、水揚げ量1、2位を争う漁師の佐々木鉄也さんと池田大(まさる)さんが、みんなで一緒に漁をして利益を平等に分け合う共同操業を提案。格差なく安定的な収入を得られるようになり、漁師たちのやる気も増しました。共同で新しい機会を導入したことで魚の品質、価格も向上。活気が出た漁港では、年配の漁師から若い漁師への技術の伝承も行われています。 

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※画像をクリックすると、動画のページに遷移します。

日本の海や川に生息する魚種は約3,300種にのぼりますが、実際に食べられているのは、マグロやサーモン、イカ、アジなど、数種類から十数種類程度。海の中を目にする機会がないことから、農産物に比べると、必然的に魚について知る機会が少ないのが現状です。元漁師、元水産庁職員で魚食の普及を推進する上田勝彦さんは、「魚は口数(=説明)を多くしなければ売れない」といいます。知られていないからこそ過度なほどの説明が必要なのだそうです。
どんな魚がいて、どんな姿形で、どんな特徴があって、どんな食べ方をすればいいのか。

消費者に知ってもらうことで、魚に関心を持ってもらい、漁業に付加価値をつけていく。そうした岩手県大船渡市の取り組みを次の動画で紹介しています。

■「伝統料理を生かして漁業に付加価値」
東日本大震災の津波で大きな被害を受けた大船渡市では、水産物販売業を営む八木健一郎さんが震災1カ月後から新たな漁業に挑戦してきました。インターネットを活用して、漁の様子を中継して、獲れた魚を全国に販売。さらに、ドンコやカジカといった流通にのらない珍しい魚の提案や、煮ダコなど漁師の伝統料理を生かした加工販売の拡大を目指しています。漁師たちとアイデアを出し合い、地域の文化や風土を生かして付加価値をつける漁業を模索しています。

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※画像をクリックすると、動画のページに遷移します。


日本は、山が多く、湾が入り組む複雑な地形。だからこそ、沿岸部には地域ごとの独自の集落景観や伝統の魚食が生まれました。そうした気候風土に根差した資源を活用して、地域の海の豊かさや、魚食の魅力、漁師の存在を伝え、身近に感じてもらう。こうした取り組みによって、被災地の漁業再生につながっています。

3つの動画で紹介した「新しい漁業」では、地域資源に目を向け、今ある資源を最大限に生かす方策によって前向きに課題解決に取り組んでいます。漁業だけでなく、農業や林業においての地域課題の解決にも参考にしてみてください。

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