2013年03月13日 (水)"永住してもらえる地域づくり"を目指して  ◇佐々木里佳◇


今週の「ひるどきトーク」は、東日本大震災から2年がたち、“震災から2年”をテーマに3日間にわたって、千葉県内各地の様子をお伝えしてきました。3月13日(水)は、“永住してもらえる地域”を目指して町づくりに取り組んでいる、旭市の話題をお伝えしました。

ゲストにお迎えしたのは、旭飯岡サーフタウンプロジェクトのプロジェクトリーダー・加藤信行さんです。


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加藤さんは生まれも育ちも、お隣の東京都ですが、仕事のご縁もあり、7年ほど前に旭市に移住してきました。趣味はサーフィンということもあり、飯岡の海にも魅せられたそうです。旭市に住んで丸7年。すっかり旭市民になった加藤さんは、いま、旭市復興のために、地域づくりの活動に奮闘しています。

2年前の東日本大震災で、旭市は特に津波による大きな被害を受けました。13人が亡くなり、2人の行方が今もまだわかっていません。そして、200人以上の方がいまも仮設住宅での生活を送っています。旭市を一番大きく襲ったのは、地震発生からおよそ3時間後の第3波でした。第2波が終わって、「もう波も落ち着いただろう」と、高台から海の方へ様子を見に行った人もいたそうで、波がいろんな場所で跳ね返って波を大きくし、スピードを増しておそってきたそうです。その様子は、サーフィンの波とはまるで違う、黒くて大きな壁が襲ってくるようだったそうです。

改めて話を伺っていても、津波の威力、その恐ろしさを感じました。

あれから2年。海のすぐそばにある飯岡地区を巡っていると、家ごと流されて更地になってしまった土地もある一方で、早くも、新しい家やお店が建っているところもあるんです。もともとあった場所に建て直した人も多く見受けられました。津波の被害があっても、海のそばから離れないで復旧した人たち。

そこには「何十年と海と暮らしてきたんだから。津波に負けないぞ!」という強い前向きな気持ちを感じました。
「海の恵みを受けて、海とともに育って生活してきた。海は生活の一部」なんだそうです。

旭市では、復旧だけでなく、さらなる地域活性化・復興を目指して「復興観光まちづくり」という事業も行いました。全国各地から「旭市をこんな風に町にしたら良いのか?」というアイデアを募集。建築士や大学生、大学院生などから、様々なプランの企画書を募集しました。飯岡地区の公民館には16の企画が展示され、市民を中心にどのような町づくりのアイデアが良いのか、投票が行われたんです。
アイデアの中には、「町全体を元気にして地域の活性化を図るもの」、「防災の強化に焦点をあてたもの」など、本当に様々な企画が寄せられたそうです。この取り組みで、多くの票を集めた町づくりのアイデアは、これから、旭市役所へアイデアとして提案し、町づくりに生かしていくそうです。 

行政や国に頼りきるだけでなく、市民自らが「こんな町にしたい」という思いが集まったからこそ、市と市民のみなさんが力を合わせて、今まで以上に活気づいた“旭市”への期待が高まります。活性化する町づくりへの第1歩ですね! 

さらに加藤さんは、「旭飯岡サーフタウンプロジェクト」のリーダーとしても、震災をきっかけに、住民たちの絆を深め、“多くの人たちに来てもらえる町・永住してもらえる町”を目指して「海辺の町づくり」に力を入れて取り組んでいます。“最終的には、旭市に魅力感じてもらって移住したい、永住したい!”と思ってもらえる地域づくりを行っています。永住してもらうためには、仕事がないと・・・ということで、いま、焼酎を特産品にして、それをキーポイントに仕事を作れないかと奮闘しているそうです。

「キーワードは“コミュニティ”」と、加藤さん、とっても前向きに町づくりへの意欲を語ってくださいました。

旭市のみなさんの取り組み、震災後の様子を伺って、「震災・津波の被害に負けない気持ちの強さと、前を向いて進んでいこう」というポジティブな考え方、その姿勢に、逆に勇気をもらい励ましてもらったような気がいたしました。

私自身、福島県出身として、また千葉で東日本大震災を経験して、あの日、あの時、感じたこと、心に刻んだことを決して風化させぬよう、これからも伝えていかなければならないと思います。3.11を忘れることはないでしょう。
ですが、前を向いて、住民のみなさんがより良い関係になって地域づくりを目指す旭市のみなさんのように、一歩ずつ前を向いて進んでいけたらと思いました。 

加藤さん本当に貴重なお話をありがとうございました。

加藤さんは、千葉県で唯一「NHK明日へ」ブログを書いていらっしゃいます。ぜひ、ブログもご覧になってみてくださいね!

きょう放送したFM「ひるどきトーク」はこちらからもお聞きいただけます!(※きょうの夕方以降からおよそ3週間~1ヶ月間、音声でお聞きいただけます。)

投稿者:キャスター | 投稿時間:16時00分

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