日本人の意識・40年の軌跡(1)

~第9回「日本人の意識」調査から~

公開:2014年7月1日

NHKが1973年から5年ごとに行っている「日本人の意識」調査の最新の調査結果から,日本人の40年間の意識の変化について2回に分けて報告する。1回目は家庭・男女関係を取り上げる。

結婚観については「必ずしも結婚する必要はない」と考える人,「結婚しても,必ずしも子どもをもたなくてよい」と考える人がこの5年間でいずれも増加した。結婚後の夫婦の姓は,「どちらが名字を改めてもよい」という人が増えているが,「当然,夫のほうの名字を名のるべきだ」という人も多く,意見は分かれている。結婚した女性が職業をもち続けることについては,「子どもが生まれても,できるだけ職業をもち続けたほうがよい」という人が増え続け,今回初めて半数を超えた。夫が家事の手伝いをすることは,「するのが当然」と考える人が現在では9割と大多数になっている。

子どもの教育では,女の子に「大学まで」教育を受けさせたいという人が増え続け,57%になった。ただし男の子については70%の人が「大学まで」と考えていることに比べると,依然開きがある。婚前交渉に対する考えでは,「深く愛し合っていればよい」とする人が1998年までに大きく増加したが,ここ15年間はあまり変化がない。

家庭や男女関係についての考えは,40年間で大きく変化したが,2000年代に入って変化が小さくなってきている。

世論調査部 高橋幸市/荒牧 央

※NHKサイトを離れます

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