社会や政治に関する世論調査

“楽しい”学校,ネットでつながる友だち

~「中学生・高校生の生活と意識調査2012」から①~

2012年夏,NHKは全国の中高生と親を対象に5回目となる「中学生と高校生の生活と意識調査」を実施した。調査は,中高生の生活と価値観を,友だちや親との関係,心理状態,社会観などの幅広い質問領域と時系列比較からとらえることを目的としている。3回にわたり掲載する調査報告の初回となる本稿では,学校生活と友だちづきあいについて報告する。

まず学校生活については9割超が楽しいと考え,担任の先生が自分を「よくわかってくれている」と感じている中高生が10年前と比べ増えている。

また,携帯電話の所有者は中学生の49%,高校生の97%に上り,中学生の60%,高校生の96%がメールを利用するなど,多くがインターネット上で友だちとやりとりをし,高校生の32%が会ったことがないインターネット上だけの友だちがいると答えている。

一方,友だちに悩みごとを相談する中高生はこの20年間で減っていて,他人との関係では無理に自己主張せず,“空気”を読んで多数の意見に合わせるほうがよいと考える人が10年前と比べて増えるなど,友だちづきあいに対する考え方に変化がみられた。

世論調査部 政木 みき