個人視聴率調査

幼児はテレビをどう見ているか

~平成23年6月「幼児視聴率調査」から~

6月に実施した「幼児視聴率調査」の結果から、2~6歳の幼児のテレビ視聴の現状について報告します。「幼児視聴率調査」は、教育テレビ(Eテレ)で幼児向け番組のゾーン編成が始まった1990年以降ほぼ毎年調査しているもので、今年は、東京30キロ圏の幼児1,000人を調査相手として、6月6日(月)~6月12日(日)の1週間実施しました。

2~6歳の幼児が1日にテレビを見る時間は2時間7分(週平均)で、前年と変わりませんでした。また、1週間に少しでもEテレを見た幼児は81%で前年と同程度でしたが、民放では、前年減少したテレビ朝日の週間接触者率が回復し、前々年並みに戻りました。

幼児がテレビをよく見る時間帯は朝と夕方から夜にかけてで、いずれも幼児向け番組とアニメ番組が放送されている時間帯です。よく見ている番組は、「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」など民放のアニメ番組と、「おかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」などEテレの幼児向け番組です。「おかあさんといっしょ」は、2~4歳で最もよく見られた番組でした。年齢別に上位10番組をみると、すべての年齢で共通してよく見られているのは「サザエさん」「ちびまる子ちゃん」ですが、2歳では、この2番組以外の8番組すべてがEテレの番組でした。3歳以上では、「ドラえもん」や「仮面ライダー」、「プリキュア」などが上位に入り、年が大きくなるほど、よく見られている民放番組の数が増えます。5・6歳では上位番組のうち、Eテレの番組は3本でした。

近年の幼児の生活時間の変化に合わせ、今年度、Eテレでは「朝の幼児・子どもゾーン」のスタートを早めて6時台から幼児番組を編成しました。この午前6時台がよく見られ、続く7・8時台も昨年の好調を維持し、視聴率をさらに伸ばしています。平日・土日とも午前8時台の番組がよく見られており、Eテレでよく見られた上位10番組のうち半数が8時台の番組でした。

世論調査部(調査システム)塚本恭子