放送に関する世論調査

ワンセグ・動画配信利用の実態と可能性

~「デジタル放送調査2008・新放送サービスとテレビ」から~

NHK放送文化研究所では2008年9月にデジタル放送調査「新放送サービスとテレビ」を行い、地上デジタル放送やBSデジタル放送の視聴実態、ワンセグの所有機器や視聴意向、動画視聴の実態や視聴意向などについて調べました。調査は全国の16歳以上3,600人に対して配付回収法で行い、有効回答数は2,659人(有効率73.9%)でした。

地上デジタル放送の受信者は国民の39%で、前年(29%)より増加しました。BSデジタル放送の受信者は国民の23%で、BS受信者に占める割合は半数を超えて52%(前年45%)となっています。BSデジタルの各チャンネルの視聴状況(BSデジタル受信者で「年に数日くらい」以上見る人の割合)をみると、NHKはいずれも7割前後、民放はいずれも5割前後という状況でした。

ワンセグを知っている人は国民の62%で、男女40代以下では8割以上に認知されていました。「すでに見ている」人は16%で、前年(7%)より増加しています。ワンセグの視聴者は男40代以下、女16~29歳で多く、男30代では40%いました。このほか視聴頻度は「週に1~2日」、「月に1~2日」が、時間帯は「午後6時~9時」、「午後9時~深夜0時」が、視聴場所は「外出先」、「自分の部屋」、「通勤・通学」がそれぞれ多くなっています。

パソコンで動画配信サービスや動画共有サービスを利用している人は国民の22%で、自宅でインターネットを使う人の半数に相当します。番組配信で「過去に放送され、もう一度見たい番組」、「最近見逃した番組」、「まわりで評判・話題になっている番組」のいずれかひとつでも「見たい」と答えた人は75%いて、視聴意向は高いといえます。しかし「有料でも」という条件では、「見たい」人は国民のおよそ12%に減る結果となりました。

世論調査部(視聴者調査)
荒牧 央  
宮本 克美
吉藤 昌代